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哲学の根本問題・数理の歴史主義展開 の商品レビュー

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2011/03/21

この本に収められているもののうち、「哲学の根本問題」は、哲学入門のような内容で、著者自身無理を承知で、概観的に哲学全般を見渡そうとする。 しかし宗教的なテーマを大きく扱っており、さすがに「懺悔道の哲学」の著者だ。そのほか、時間論へのひっかかりや、意外なマルクス思想へのアプローチも...

この本に収められているもののうち、「哲学の根本問題」は、哲学入門のような内容で、著者自身無理を承知で、概観的に哲学全般を見渡そうとする。 しかし宗教的なテーマを大きく扱っており、さすがに「懺悔道の哲学」の著者だ。そのほか、時間論へのひっかかりや、意外なマルクス思想へのアプローチも見られて興味深い。 「数理の歴史主義展開」は、そもそも私が数学を苦手とするために、よくわからなかった。 この著者独特の「無」の概念は、どうやら弁証法上の「媒介」として必要とされているようなのだが、そうして把握された「無」なるものの本態がなんなのか、ちょっと理解しづらいものがあったと思う。

Posted byブクログ