歌川広重保永堂版 東海道五拾三次 の商品レビュー
蒲原で何故雪? ってことを知りたくて読んだ。 美術鑑賞的な解説が多く、知りたかったことは分からなかったけど名画が多く面白かった。
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・画面の外から、舟が入っていて、そこに人物が立っている『東海道五十三次/見附天竜川図』。 人物に興味を持つ人は、この人物が、一体何をして、どういうシチュエーションにいるのか、十分に語り尽くされていません。 後は、見る人の想像に任せる、という少し突き放したような、親切でないよ...
・画面の外から、舟が入っていて、そこに人物が立っている『東海道五十三次/見附天竜川図』。 人物に興味を持つ人は、この人物が、一体何をして、どういうシチュエーションにいるのか、十分に語り尽くされていません。 後は、見る人の想像に任せる、という少し突き放したような、親切でないような作品です。 しかし、歌川広重の浮世絵は『説明的ではない』、というのが特徴であって、小舟などの途中で切れた構図など、画面の外にまで広がる空間の想像、を大切にしました。 また浮世絵は、油絵とは違い、版色数がとても限られているのです。 その限られた色のなかで、背景の灰色や青、淡色といった抑えた色を取り入れることによって、色数は少ないけれど、組み合わせを微調整しながら、美的に捉えようとしています。 このうような浮世絵が、当時の西洋絵画に大きな影響を与え、現在でも評価されていることの理由なのだと思いました。
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美術館で東海道五拾三次の「御油 旅人留女」の絵を見てから気になっていて、購入。その展覧会は「kawaii日本画展」というもので、滑稽で可愛い絵として広重の絵も紹介されていた。 この本は、東海道五拾三次の53枚の絵全てを、それぞれ見開きページで紹介。右ページの上半分に全体をどーん、...
美術館で東海道五拾三次の「御油 旅人留女」の絵を見てから気になっていて、購入。その展覧会は「kawaii日本画展」というもので、滑稽で可愛い絵として広重の絵も紹介されていた。 この本は、東海道五拾三次の53枚の絵全てを、それぞれ見開きページで紹介。右ページの上半分に全体をどーん、下半分は解説。左ページは余白もなしにまるごと使って、絵の一部の拡大したものをずーんと、載せてある。たまにコラムだけのページもある。という構成。 東海道五拾三次の絵を楽しめる本を買うにあたって、「広重と歩こう 東海道五十三次」というよく似た本と比較。「広重と歩こう」のほうがテキスト量は多く、描かれている地の現在の様子との比較や、観光ガイド的な内容もあるみたいで、知識を得たいならそちらも良さそうだった。 でも、絵を楽しみたいならこちらの町田市立国際版画美術館の方が良いと思う。解説文が絵の鑑賞に絞られているし、拡大図があるのも良い。というわけで今回の目的からして、とても買って良かった本です。 しかし版画でこんな細かく色鮮やかで繊細な表現ができるなんて、、すごいな。
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広重の絵とその説明が書かていて、見に行きたいと思う気持ちにさせてくれる。 歴史談話なども書かれていて、蔵書として取っておきたい一冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
広重の名作、東海道五十三次。 そのすべての絵に、なぞかけとそれに対する筆者の見解が示してあります。その見解の良し悪しはわかりませんが、絵を見て自分なりの解釈をするのも芸術の楽しみ方。 東海道五十三次のテーマは「旅」。 さまざまな風景描写の中で、出会い別れ、挨拶をし、汗をかき、様々な人々が行き交います。それが、雄大な風景描写と絡み、なんともいえない味わいを醸し出すのです。 広重の芸術はすばらしい。この一冊は、持ち運べる小さな美術館のようです。
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