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遠い親せき の商品レビュー

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2014/05/08

ホロコースト後にイスラエルに移住したポーランド系ユダヤ人兄弟の話。 著者の自伝的な作品。もう少し前の話は『砂のゲーム』にあるそうな。 キブツ(集団生活の場)で暮らす二人のもとに、母の姉の夫の兄(とその妻)から手紙が届くところから話ははじまる。 おじさんになってくれるだろうかと期待...

ホロコースト後にイスラエルに移住したポーランド系ユダヤ人兄弟の話。 著者の自伝的な作品。もう少し前の話は『砂のゲーム』にあるそうな。 キブツ(集団生活の場)で暮らす二人のもとに、母の姉の夫の兄(とその妻)から手紙が届くところから話ははじまる。 おじさんになってくれるだろうかと期待を抱き、兄弟はふたりに会いに行く。 生き残った人達の「ふつうのせいかつ」を描いたものはあんまり読んだことがない。 新鮮に感じたけれど、「その後」に「日常」があるのは本当は当たり前なんだ。 背景はとんでもなく重いけれど、これは子供のちょっとした冒険の話。 冒険にわくわくするか、当時の生活を垣間見るか、ホロコーストや国家間のパワーゲームを想起するか、さてどう読もうかと迷う。 迷ってしまったから素直に読み切れなかった。もうちょっと読みたい。 しんぼうづよく面倒をみたり、力押し気味にいいくるめて嫌なことを押し付けたりする兄ちゃんは嫌な感じだけど、児童書用に理想化していない普通の兄弟っぽくていい。 訳は『くじらの歌』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4001156407に引き続き好きじゃない。 たとえば「上等な砂糖の袋」は砂糖が上等なのか袋が上等なのかよくわからない。 「さい先よくない」を児童書に使っちゃだめだ。 赤ちゃんの父のしゃべりかたがジジイ口調(一人称が「わし」)なのも気になる。 絵も好きじゃない。走るシーンにさえ生気が感じられない。 しかも子供もおばさんもみんなおっさんに見える。

Posted byブクログ