デカルトの骨 の商品レビュー
デカルトの遺骨の来歴を調べることが哲学史のみならず近代の歴史に迫っていくことになるという不思議なつながりを感じる本だった。伝記でもあり、歴史書でもあり、哲学書やミステリの要素もある。最後には日本が絡んでくるというサプライズまであり、ジャンルをしぼりにくい内容ではあるが、上質なノン...
デカルトの遺骨の来歴を調べることが哲学史のみならず近代の歴史に迫っていくことになるという不思議なつながりを感じる本だった。伝記でもあり、歴史書でもあり、哲学書やミステリの要素もある。最後には日本が絡んでくるというサプライズまであり、ジャンルをしぼりにくい内容ではあるが、上質なノンフィクションだった。もしデカルトがもう少し長生きしていたら「情念」の哲学は─そして現代はどのようなものになっていたであろうか。
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近代哲学者だったルネ・デカルト。デカルトはスウェーデンで亡くなり埋葬されたが、その後掘り起こされ故郷のフランスに埋葬される。フランス革命中に場所の移動のため再び掘り起こされたが、頭蓋骨が消えていた。頭蓋骨はどこへ消えたのか。その謎を追う。
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デカルトの骨を手がかりに、デカルト死後の思想、学問、歴史、とりわけ人間を概観したノンフィクション。大切なのは、複雑性に耐え、断層に身をおき、そこに踏みとどまることなのだなとの思いを強くした。
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「我思う,故に我在り」という言葉で有名な哲学者ルネ・デカルトの死後,つまりその遺骨の旅路を辿るノンフィクションです。デカルトの骨に関わった人々が織りなす人間模様の連鎖から,あなたはどんなデカルト哲学を読み取れるでしょうか。
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