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光の鉛筆 の商品レビュー

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2019/11/18

535.8-ヒカ-1-11 300643228 この本は、月刊の光学専門誌「O plus E」に連載された短編のエッセイを単行本にまとめたもので、1980年代に執筆された50篇が収録されています。著者はニコンの光学技術者で、レンズ設計のかたわら、日常生活の光学に関係する様々なト...

535.8-ヒカ-1-11 300643228 この本は、月刊の光学専門誌「O plus E」に連載された短編のエッセイを単行本にまとめたもので、1980年代に執筆された50篇が収録されています。著者はニコンの光学技術者で、レンズ設計のかたわら、日常生活の光学に関係する様々なトピックスをわかりやすく解説しています。  この最初の50篇では、「屈折の法則」、「光の反射」、「色」などの基本的な原理の解説だけでなく、「めがね」、「顕微鏡」、「虹」など日常の身近なものから、「魔鏡」、「積分球」、「シュミットカメラ」などの専門的でマニアックなものまで幅広く取り上げています。  それぞれのエッセイは、図を含めて5~7ページくらいですが、どれも読みごたえがあり、一度に3篇も読むとお腹一杯になってしまいます。それでも筆者の博学と幅広い観察眼をもとに縦横無尽に話が展開するので大いに納得し、改めて光学への興味を掻き立てられます。光学は古典的な学問で、ほぼ完成された体系を持っていますが、それを啓蒙的に解説するという目的をもって書かれているので、若い研究者にとってもありがたい参考書になると思います。  この本の刊行後も専門誌への連載は長く続き、それらの作品も順々に単行本として出版された結果、このシリーズは全部でなんと11巻もあります。  光学分野のエッセイ集とはいえ、あまりにも多岐にわたるテーマと分量なので、目次を見ながら、興味を引くおもしろそうなテーマを選んで読み進めるのが良いと思います。

Posted byブクログ

2015/03/01

よく知られた事実をもとに、仮定をおいて、数式や考察などによって、より高度な事実を説明するというスタイルは定番であるが素晴らしい。 各章独立のエッセイ形式になっていることも読みやすさに一役買っている。 読みやすいだけでなく、触れられている事象についても、光学技術を現代の世の中で実用...

よく知られた事実をもとに、仮定をおいて、数式や考察などによって、より高度な事実を説明するというスタイルは定番であるが素晴らしい。 各章独立のエッセイ形式になっていることも読みやすさに一役買っている。 読みやすいだけでなく、触れられている事象についても、光学技術を現代の世の中で実用的に使うための応用技術として、非常に興味深いものばかりである。 なぜ星が見えるかワカル? 空が青くて夕日が赤いのは?たいていの人は説明できると思うけど、では雲が白いのは?数値的に言える? カメラのレンズ設計と望遠鏡と顕微鏡は、同じようにレンズが並んでいるけどどう違うの? 『ロウソクの科学』のような本が好きで、ブルーバックスや新書などの話題に物足りなくなった人は、少なくとも1冊は本棚に並べておいて損は無い本だと思う。 現在、シリーズの1-4があり、1の方がより基礎的である。 取り上げられている題材は、「続」以降の応用光学的なものに比べて、「1」では自然科学的なものも多い。 2の方は、数式が多かったり、解説のスピードが速かったりで、私には付いていきづらい章もあった。3、4は未読。

Posted byブクログ