平凡倶楽部 の商品レビュー
こうの史代さんの、描き散らかした?面白い物たち。 ユーモアと遊びとチョット毒と… また他の作品も読みたくなりました。
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「平凡倶楽部」こうの史代著、平凡社、2010.11.25 143p ¥1,260 C0095 (2019.03.23読了)(2019.03.14借入)(2010.12.01/2刷) この本は、「WEB平凡」に27回にわたり連載したものと「わしズム」に掲載したものを一冊にまとめたも...
「平凡倶楽部」こうの史代著、平凡社、2010.11.25 143p ¥1,260 C0095 (2019.03.23読了)(2019.03.14借入)(2010.12.01/2刷) この本は、「WEB平凡」に27回にわたり連載したものと「わしズム」に掲載したものを一冊にまとめたものです。エッセイ集ということですが、いろいろ遊んでいるというか、実験的作品がいくつもあります。 「へ海らか山」は題名からも想像がつくように最後から前に見てゆくと正常になる漫画です。前から後に見てゆくと逆回しに映画を見ている感じです。 「団地探訪」は、印鑑だけで団地が描いてあります。コメントが、「判で押したような建物ばかりであった!!」です。 「平凡で些細なおかしなことを描き続けるお便り」は、絵文字?のいっぱい入ったお便りです。音があっていればいいという感じの絵文字なので内容とのずれが面白いのかもしれません。 手近において、時々手に取って眺めて楽しむには、いい本と思います。 【目次】 東京紀行 生きものたちの記録 戦争を描くという事 デジカメ日和 すくすく姫 花かぜの夜 遠い目 編集さんと作家の現場1 かみ様々 るいるいかむい(「わしズム」28号) 私の青空(「わしズム」22号) 私の白日(「わしズム」22号) 歩く草 実録! あいつのゆくえ 注目の新刊 斜陽の花 平凡で些細なおかしなことを描き続けるお便り ご愛読者プレゼント!! 団地探訪 編集さんと作家の現場2 2011年カレンダー 二二年二月二日 編集さんと作家の現場3 編集さんと作家の現場4 聖さえずり学園 東京の漫画事情 記録の記録 四月の雪を追いかけて 今日の運勢 或る小説家 アサキユメ 曇天ゆけむり殺人旅情 密かな休日Ⅰ へ海らか山(「わしズム」23号) 密かな休日Ⅱ 古い女(「わしズム」19号) なぞなぞさん(「わしズム」29号) 8月の8日間 あとがき ☆関連図書(既読) 「夕凪の街 桜の国」こうの史代著、双葉文庫、2008.04.20 「この世界の片隅に(上)」こうの史代著、双葉社、2008.02.12 「この世界の片隅に(中)」こうの史代著、双葉社、2008.08.11 「この世界の片隅に(下)」こうの史代著、双葉社、2009.04.28 「この世界の片隅に」こうの史代原作・蒔田陽平著、双葉文庫、2016.10.16 「日の鳥」こうの史代著、日本文芸社、2014.05.01 「日の鳥(2)」こうの史代著、日本文芸社、2016.06.10 (2019年3月28日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 平凡で、些細なこともじっと目を凝らして眺めていれば、日々はおかしなことだらけ。日常を描き続ける漫画家、こうの史代が貴方へ送る小さなお便り。待望の初エッセイ集。
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2017.2.25市立図書館 「Web平凡」2009.6-2010.8、いちおう文章主体の連載だったらしい。それに、2006年から2009年にかけて「わしズム」に掲載された漫画6編。ぐるりのことや季節の巡りを地道に観察したり定点観測したりしてそれを記録して…なるほどこうの史代のマ...
2017.2.25市立図書館 「Web平凡」2009.6-2010.8、いちおう文章主体の連載だったらしい。それに、2006年から2009年にかけて「わしズム」に掲載された漫画6編。ぐるりのことや季節の巡りを地道に観察したり定点観測したりしてそれを記録して…なるほどこうの史代のマンガ世界はこのような好奇心や取材の労力でできているのだな、と実感する。ちょっと安野光雅にも似た実験的な構成・内容が満載で、一冊にまとまってみると総合雑誌のような雰囲気。 「この世界の片隅に」を書いた頃の経緯や気持ちがわかるのは貴重。ユーモアの感じられるのんびりした雰囲気に包んでちょこっちょこっと毒も見え隠れしているのがすごい。 2018,8,10購入
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凄い。 映画「この世界の片隅に」で名作「夕凪の街 桜の国」発売以来、再度注目度が急激にアップしたこうの先生のエッセイ。 その濃密さといったら.....ちょっと驚愕モノですよ、ほんとに。 エッセイというとページ辺りの文字数が少なめでさらっと読めてしまうイメージがあった自分です...
凄い。 映画「この世界の片隅に」で名作「夕凪の街 桜の国」発売以来、再度注目度が急激にアップしたこうの先生のエッセイ。 その濃密さといったら.....ちょっと驚愕モノですよ、ほんとに。 エッセイというとページ辺りの文字数が少なめでさらっと読めてしまうイメージがあった自分ですが、本作はちょっと引くくらいの文字数です(しかも手書き文字!)。 そしてカラー&挿絵&漫画もふんだんに描かれていて最初から最後まで充実の内容! 「これ1200円+税でいいの?」って思う書籍となっております。 (今はどこも売り切れな感じですが2016.12にはまだ定価で買えるサイトがありました。よくぞ買った、私。) 本書の中でこうの先生が書かれている「作家が作品に全力を尽くすのは当然の事で立派でも何でもない。ただ選んだ資料によって値打ちが決まり、読者によって居場所ができる」の一言になるほどと思う。 私が思うにきっと成熟された人からしか成熟した作品は生まれないのだ。 当たり前のことなんだろうがそんなことがとても腑に落ちる。 というわけで「ユリイカ」の特集号も素晴らしかったですがほぼ同じ値段を出すのなら断然こちらをおススメ致します。 (増版の方心からお願いいたします、出版社さま。) 支払った金額の数倍の満足感が得られた本作でした。 ありがとうございます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いつものこうのさんの細かく丁寧な絵にうっとりします。 見たまま思ったままの内容が多いのですが、だんだん深くて暗い部分も出てきます。でもこういうところは漫画作品にも出てるのであまり深く考えませんでした。すごく「らしい」。こうの史代テイストというのか。それでそういういわゆる、ブラックこうのさんの作品がすごく好きです。「古い女」「なぞなぞさん」かなりいいなぁ。 毛色の違うのは、萌え漫画「聖さえずり学園!」これもすごくいいなぁ。 この本はマンガなのかエッセイなのかと迷ったけど、文字部分も手書きで細かくてそれでも読むのにちっとも苦じゃない。思うところがかかれたもののようなので、あえてエッセイの区分で。
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「日常」のマンガを描くマンガ家さんのエッセイ集 ずっと「日常」って、嫌いなことは見ないでおく、難しそうでめんどくさそうなことは避けて通る、自分の好きなことだけを覚えておく、そういうことだと思っていたことに気づいた もっと見るべきで知るべきな「日常」が身近にあるのだと気づいた ...
「日常」のマンガを描くマンガ家さんのエッセイ集 ずっと「日常」って、嫌いなことは見ないでおく、難しそうでめんどくさそうなことは避けて通る、自分の好きなことだけを覚えておく、そういうことだと思っていたことに気づいた もっと見るべきで知るべきな「日常」が身近にあるのだと気づいた こうの史代さんのマンガや手書き文字の遊び心や 「日常」を観察し追究する視点が素敵だと思った
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細かい遊び心が楽しい。植物の観察、手仕事、エッセイ。この方の描くものは丁寧で繊細。優しい気持ち、真摯な気持ちになる。
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ただのエッセイだと思って開いたら、毎回書き方に工夫がされていました。遊び心満載の本です。しかし真面目な話もあり、読み応えがあります。
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最初の章の東京紀行で、ゆったりしたコミックエッセイなのかな~と思ったが章を進むにつれ、毒が見え隠れしだした。絵のかわいらしさに隠れているが、以前から筆者の描きたいことは、かわいらしいことではないと思っていた。それは、長い道を読んで感じた事だ。 この原爆を題材にした漫画を書いたこと...
最初の章の東京紀行で、ゆったりしたコミックエッセイなのかな~と思ったが章を進むにつれ、毒が見え隠れしだした。絵のかわいらしさに隠れているが、以前から筆者の描きたいことは、かわいらしいことではないと思っていた。それは、長い道を読んで感じた事だ。 この原爆を題材にした漫画を書いたことで、読む側から一方的にイメージを押し付けられてしまったのかもしれない。 内容は読みにくいところも、見にくいところもあるが マンガ、絵、小説?と様々な実験的表現方法を試していて、非常におもしろい。 なぞなぞさんはいいねぇ。インタビュアーは自分の気に入らない答えがあると無言になるのだなと思った。
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実験。ひねくれた(正直な)内容。 2017年1月3日再読。 再読。 後半に畳み込まれる毒や悪意や。 これがあるからこそこの作者にしか出ない味がある。 ……と書こうとして、立ち止まる。 これが毒に思える、悪意と見做す、こちらの態度、および感想の抱き方が、多くの息苦しさを生んで...
実験。ひねくれた(正直な)内容。 2017年1月3日再読。 再読。 後半に畳み込まれる毒や悪意や。 これがあるからこそこの作者にしか出ない味がある。 ……と書こうとして、立ち止まる。 これが毒に思える、悪意と見做す、こちらの態度、および感想の抱き方が、多くの息苦しさを生んでいるのでは。 ただ正直に書いたことが、一歩上から冷笑される、こんな息苦しさはあるまい。 ……こうやって意見や感想を多面的に持つことが、現代では必須。 なんてことを考えたりした。 実験は大いにキュート。
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