障害受容再考 「障害受容」から「障害との自由」へ の商品レビュー
作業療法士の田島明子さんの障害受容に関する考えをまとめた本。 担当患者さんが、うつ傾向にあり、退院をすることが難しかった。学会発表にて再度見つめ直す際に調べていて出会った本。 障害受容と聞くと、どんな使い方をするか?著者も言っていますが、私はあの人は障害受容ができていなくて困...
作業療法士の田島明子さんの障害受容に関する考えをまとめた本。 担当患者さんが、うつ傾向にあり、退院をすることが難しかった。学会発表にて再度見つめ直す際に調べていて出会った本。 障害受容と聞くと、どんな使い方をするか?著者も言っていますが、私はあの人は障害受容ができていなくて困るという使い方をしています。しかしこれを聞くと嫌な気持ちがするっていうのもなんとなく分かります。 出来ることが良くて、出来ないことが悪いことという価値観ではいづれ問題にぶつかります。自分の障害を価値を見出せるものでないといけないのかもしれません。 スティグマ体験(否定的体験、差別的体験)に起因する場所や人の環境では再度否定感、差別感が生じる可能性がある。 障害による苦しみ1自分自身の苦しみ。2他人から負わされる苦しみ。 社会受容論 他者や社会からの排除が問題となっている。 受容や参加のあり方が大切。 障害ということを問題と考えないでその人の価値として考えられるか。また本人だけでなく周りの人や社会の考え方の変換も必要だと感じました。
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内容紹介 リハビリテーションに対して固執したり意欲の感じられない患者さんを見たとき、つい「障害受容ができていなくて困った」と感じたことはありませんか?どうすれば障害を受容できるのか、そして一度受容できればそれは一生続くものなのか、そもそも障害を受容することは本当に必要なのか?日頃...
内容紹介 リハビリテーションに対して固執したり意欲の感じられない患者さんを見たとき、つい「障害受容ができていなくて困った」と感じたことはありませんか?どうすれば障害を受容できるのか、そして一度受容できればそれは一生続くものなのか、そもそも障害を受容することは本当に必要なのか?日頃なんとなく使ってしまう「障害受容」の意味を突き詰めることで、私たちが本当に支援しようとしているものの姿が見えてくる。 本書は気鋭の作業療法士が障害学的な視点からリハビリテーションの意味の再構築を図る本格的リハビリテーション論である。
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障害受容概念(の日本での普及と展望について)、網羅的に抑えている一冊。 「できること」に「値打ちがある」という言説がいかに病者・障害者(あるいは人々)にとって 不快で困難なものかがよく伝わってくる。 著者は元々(現在も)実践の方のようで、どちらかと言うと理論よりも、 リ...
障害受容概念(の日本での普及と展望について)、網羅的に抑えている一冊。 「できること」に「値打ちがある」という言説がいかに病者・障害者(あるいは人々)にとって 不快で困難なものかがよく伝わってくる。 著者は元々(現在も)実践の方のようで、どちらかと言うと理論よりも、 リハビリテーションの現場から立ち上がってきた疑問に基づいて、話を展開する。 随所に織り込まれる、現場でのエピソードはリハビリ業界の一端が知れるようで、 これはこれでまた面白い。 惜しむらくは、若干日本語が煩雑に感じられるところか。 たぶん、()書きを多用しているのが原因なのだと思うのだが、 どうもスイスイ読めなくて難儀した。 あと、著者も断っているが、この研究テーマ自体が現在進行中のようで、 本の構成が少し一貫してないように感じられた。 「価値転換」など、障害受容をめぐっては色んな概念がありますが、 こうした概念の背景にある価値観を抉るスタイルで、 今後もぜひ本や論文を発表していって欲しいなぁと思った次第でした。
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