食卓は学校である の商品レビュー
玉村豊男さんの食に関する授業。 食べるという当たり前でいて、生きるには必要でなくてはならないこと。知っているようで、わかっていなかった事がたくさんありました。 いっしょ食いは日本人特有だという事。バイキングの食べ方。世界の人の宗教感による食事へのこだわり。 どんな料理でも、いかに...
玉村豊男さんの食に関する授業。 食べるという当たり前でいて、生きるには必要でなくてはならないこと。知っているようで、わかっていなかった事がたくさんありました。 いっしょ食いは日本人特有だという事。バイキングの食べ方。世界の人の宗教感による食事へのこだわり。 どんな料理でも、いかに楽しむか。 面白く、ためになる一冊でした。
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普段読まない分野の本を読もうかなと思って図書館を彷徨ったあげくに手にした1冊。当たり! 食べ物に造詣の深い著者が、いろいろな角度から食を語ってくれる興味深い内容。通勤のお供にちょうど良かったです。素敵な時間を過ごせました。 私は最後の授業、「第六時限」が好きです。 改めて、毎日...
普段読まない分野の本を読もうかなと思って図書館を彷徨ったあげくに手にした1冊。当たり! 食べ物に造詣の深い著者が、いろいろな角度から食を語ってくれる興味深い内容。通勤のお供にちょうど良かったです。素敵な時間を過ごせました。 私は最後の授業、「第六時限」が好きです。 改めて、毎日の家庭での食事を楽しもうと思えました。
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[ 内容 ] 日本人が食事にかける時間は、イタリア人やフランス人に比べて圧倒的に短いという。 彼らは食事に時間をかけることで、会話を楽しみ、そこから様々なことを学んでいるのだ。 翻って日本では、美味しい料理や雰囲気の良いお店を紹介する「グルメ本」は多いが、社会や文化といったその背...
[ 内容 ] 日本人が食事にかける時間は、イタリア人やフランス人に比べて圧倒的に短いという。 彼らは食事に時間をかけることで、会話を楽しみ、そこから様々なことを学んでいるのだ。 翻って日本では、美味しい料理や雰囲気の良いお店を紹介する「グルメ本」は多いが、社会や文化といったその背景にまで言及した本は近年殆ど見られない。 本書では、食をライフワークとする著者ならではの食についての「本当のウンチク」を学ぶと共に、「一期一会」とも言える、仲間と囲む食卓の大切さを語りかける。 [ 目次 ] 朝礼の挨拶―私たちが学びたいこと 第1時限 食の時間 第2時限 食の作法 第3時限 食の進化 第4時限 食の伝播 第5時限 食の禁忌 第6時限 食の仲間 放課後の雑談―まずい店ほど楽しめる [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
数ある玉村豊男の食文化史本の一つのまとめ、といった内容の本。 以下感想 多くの知識や経験から紡がれる文章はさすがといったところ。フランス人と中国人の食事文化の違いを比較して論じた話などは非常に興味深く面白かった。 反面少しオジサン的偏見というかそういうものを感じたのも事実。 さらさらっと読めて面白いのがこの作者の良いであるのであまり学術的な文体に馴染めない、私のような人にオススメ。気がついたらお気に入りの作家の一人になっていました。
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食事の時間に織り込まれた文化や背景とは。食事を通した世界の文化の違いがわかりやすく描かれた一作。日常当たり前に行ってきた作法が他の文化圏ではどう見られるか、なかなかハッとさせられた。
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花火大会で連れ合いと一緒に食べたタコ焼きが感動的に不味くて5年経った今でも話題になる。 「なにを食べるかより、誰と食べるか」が大事との意見にはまさしく同意。そして良い食事でその食卓につく人の仲を取り持つことが出来るなら、料理をする側からすればなおいいことだと思う。
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・パリジャンの日常食。ウフ・マヨネーズとステック・フリット >スモーガスボード(バイキング料理)というのは、自分で料理の量と種類を自由に選ぶことができる、というだけで、実質的には、きわめて整然と時系列で進行する、西洋式のフルコースなのです。 >アナーキーな日本人の行...
・パリジャンの日常食。ウフ・マヨネーズとステック・フリット >スモーガスボード(バイキング料理)というのは、自分で料理の量と種類を自由に選ぶことができる、というだけで、実質的には、きわめて整然と時系列で進行する、西洋式のフルコースなのです。 >アナーキーな日本人の行動に対して、フランス人なんか悲しいほど律儀です。彼らは、すべての料理が最初から並んでいる弁当箱のようなトレイを与えられても、ひとつひとつの料理を時系列のポジションに置き換えて、順番どおりに時間差で食べるのです。 >十六世紀になるまでは、インドのカレーも朝鮮半島のキムチも、いまのように辛くはなかったのです。同じように、イタリア料理にはトマトがなく、ドイツ料理にもジャガイモはありませんでした。 >「今夜はカレーにする? ハンバーグにする? それともスパゲッティにする?」 と、毎日の夕食を三つの異なる外国の食文化から選ぶ民族は、いまだかつて地球上に存在したことがありません。 >地球上で、菜食で生きることが可能な植生をもつ地域は限られます。宗教が先か風土が先かは別として、南インドがその数少ない地域のひとつであることはたしかです。
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どうしていつもこんな素晴らしい文章が書けるのだろうか。 とても知的だけど嫌味じゃない。 玉村ワールドで癒されます。
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食についての本を数多く書かれている著者の新刊。様々な観点から講義を受けるように楽しく読んだ。各国の文化・歴史・宗教と結びついて語られる事柄は素直に納得する事ばかり。学校といっても先生に教わるというより、経験や造詣の深い知人の会話を無心に聞き取るような至福の読書だった。興味深かった...
食についての本を数多く書かれている著者の新刊。様々な観点から講義を受けるように楽しく読んだ。各国の文化・歴史・宗教と結びついて語られる事柄は素直に納得する事ばかり。学校といっても先生に教わるというより、経験や造詣の深い知人の会話を無心に聞き取るような至福の読書だった。興味深かったポイントは多数あったが、まず「日本人のいっしょ食い」この作者ならではの鋭い観察力で面白い。「白柔温甘」飽食の時代が頂点に達して折り返すと、それまでは貧しさの象徴であったものが豊かさの象徴に変換され、豊かさの象徴であったものが時代遅れの烙印を押されるという記述が面白かった。「肉食と禁忌」についても宗教や風土などの絡みがわかりやすくて頷くことしきりだった。 読んでいると豊かさについて考えるようになる。終盤の二十年食堂のはなしは感動的。食卓は語り尽くせない物語に満ちていること。ともに食べることは、ともに生きることである。本当のご馳走とは…時に自分も、ありふれた食事の向こうに広がる物語を思い描いてみよう。豊かな気持ちになってくるだろう。
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食に関する本。2010年。食を中心に日本の社会や文化を紐解いている。他国と比較して、特に、本書の場合はフランスと比較して、日本人の食事の時間は短いという。また、一人で食事をする割合も多くなっており、これらが現代社会を味気ないものにしている要因と説く。納得。 また、和食においては...
食に関する本。2010年。食を中心に日本の社会や文化を紐解いている。他国と比較して、特に、本書の場合はフランスと比較して、日本人の食事の時間は短いという。また、一人で食事をする割合も多くなっており、これらが現代社会を味気ないものにしている要因と説く。納得。 また、和食においては、いわゆる三角食べが行儀の良いマナーと教わっているが、コース料理をたしなむフランスなどでは一品ずつ平らげていくことがマナーとなっている。比較文化論ではないが、食事マナーひとつとってもまったく異なる作法が尊重されているところが面白い。 読んでいるといろいろなものを食べたくなる、そんな一冊。
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