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現代文学論争 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2022/01/23

『人生を狂わす名著50』でおすすめされてたから読んでみた。 というか、読もうとしたけど読めなかった。 「文学論争」の面白さが、私にはわからなかった。 悪く書いてある文章を読むのが嫌な気持ちになった。

Posted byブクログ

2019/06/16

論争に対してさらに論争をふっかけるかのような語り口にドキドキする。他人の喧嘩を茶化すのは、いつの時代もおもしろいのだ。文芸に関わる論争の場は、すでに誰しもが気軽に参加できるネットの世界へと移ったが、かつて様々な誌上で盛んに行われていた時代の空気を感じることができる。 本書だけでは...

論争に対してさらに論争をふっかけるかのような語り口にドキドキする。他人の喧嘩を茶化すのは、いつの時代もおもしろいのだ。文芸に関わる論争の場は、すでに誰しもが気軽に参加できるネットの世界へと移ったが、かつて様々な誌上で盛んに行われていた時代の空気を感じることができる。 本書だけではそれぞれの論争で具体的にどのような言葉のやり取りがあったかは分からない。しかし誰と誰がいつどこでやりあったということはわかる。興味のある章を自発的に深く掘り下げる楽しみが見つかるかもしれない。 以下、おもしろく読んだ箇所。 筒井康隆は「家族八景」などでたびたび直木賞候補となるも受賞を逃し続け、直木賞審査員を皆殺しにする小説を書いた。 永山則夫が文藝家協会に入会しかけて、協会内で賛否両論を巻き起こした。それを知った永山が入会辞退のコメントを発すると、「ここに永山がいたらぶん殴る」と秋山駿が憤慨した。 加藤典洋「敗戦後論」は、天皇制と9条が両立することに矛盾を感じないウルトラ戦後民主主義と親和性が高い。 「宮沢賢治殺人事件」以降、宮沢賢治の偶像化への批判が増えた。しかし信者は黙っていられない様子、気持ち悪い匿名の反論が発生した。 著者の論敵である純文学の擁護者をヒステリックに描いているが、どこまで要領を得ているのか判断しかねる。ただ、論敵の動機は美人作家への妬みを背景にしているという指摘については、論争を知らない私でも何故か首肯する。せめて文学だけは、そっと静かにブスのものにしておいてあげたい。

Posted byブクログ

2018/04/29

図書館で読んでいるうちに止まらなくなり、結局借りて来て2日間で読了。 いや、ページを繰る手が止まらないとか、万人受けするような本では決してない。 単に、私が「論争好き」だというだけです(ただし傍から見ている限りにおいては)。 1970年代以降の文壇(まだそんなものがあるかは疑わし...

図書館で読んでいるうちに止まらなくなり、結局借りて来て2日間で読了。 いや、ページを繰る手が止まらないとか、万人受けするような本では決してない。 単に、私が「論争好き」だというだけです(ただし傍から見ている限りにおいては)。 1970年代以降の文壇(まだそんなものがあるかは疑わしいですが)で、どんな論争があったかを丹念に拾い上げたのが本書。 取り上げている論争は、江藤淳の論争、「内向の世代」論争、フォニイ論争、「堺事件」論争、方法論(三好―谷沢)論争、「事故のてんまつ」事件、『死の灰詩集』論争から「反核」論争へ、筒井康隆の戦い、「たけくらべ」論争、「君と世界の戦いでは、世界に支援せよ」論争、『こゝろ』論争、「春琴抄」論争、永山則夫文藝家協会入会論争、湾岸戦争から『敗戦後論』論争、宮澤賢治論争、「純文学」論争―笙野頼子論争、柳美里裁判とその周辺。 ふう。 中にはかなりマニアックな論争もありますね(笑)。 いくつかの論争については、必ずしもリアルタイムではありませんが、興味を持って眺めていました。 たとえば、永山則夫文藝家協会入会論争。 永山は死刑囚ですが、親しい作家からの勧めで文藝家協会に入会しようとしたら、断られてしまったのですね。 私は人殺しだろうが何だろうが、優れた作品を創っているのであれば文学者だと考えています。 ですから、永山の入会を拒否した文藝家協会には「何て狭量なんだろう。そんな了見で文学が出来るのか」と腹が立ちました、 実際、柄谷行人、中上健次、筒井康隆の3人は、入会拒否に抗議して協会を退会する声明を出しました。 その筒井康隆は著作とともに論争、というかゴタゴタの多い作家です(現代の文壇を代表するトラブルメーカーと言えます。大好きですが)。 上記の永山論争のほか、短篇「無人警察」で日本てんかん協会から抗議を受け断筆宣言、行き過ぎた禁煙の風潮を「禁煙ファシズム」として果敢に戦ったのも記憶に残ります(筒井には「最後の喫煙者」という1987年に発表した短篇がありますが、時代を先取りしていたのだなあと思います)。 ちなみに私は、落語家の立川談志(故人)と同様に、小説家では筒井をほぼ盲目的に支持しています。 笙野頼子論争は笙野の「純文学愛」が伝わってくるのですが、傍から見ていてハラハラします。 柳美里の裁判は、「表現の自由」の問題もあって、当時から興味深く見ていました。 さて、では、今現在の「論争」はどうかと言うと、これがなかなか貧寒とした状況です。 新聞、雑誌はもはや積極的に論争を扱おうとせず、論争の主戦場はもっぱらインターネットに移っています(その多くは素人がネット検索で手軽に知識を仕入れて勝手気ままなことを書き殴っているだけ)。 専門家同士の論争から核心が明らかになることがあるわけですから、大いに盛り上がって欲しいと、「論争好き」の私などは期待するのですが、見通しは暗いと言わざるを得ません。

Posted byブクログ

2017/07/19

1970年代以降に繰り広げられた文学論争を纏めた本。 根が深いものもあれば軽簿で楽しい論争もある。 特に印象的だったのは川端家の論争と、柳美里の論争で、根深いものがあるなと思った。 たけくらべ、宮沢賢治に関しては「文学研究してる人って、そういう事ね!」って感じで、こころ論争は更...

1970年代以降に繰り広げられた文学論争を纏めた本。 根が深いものもあれば軽簿で楽しい論争もある。 特に印象的だったのは川端家の論争と、柳美里の論争で、根深いものがあるなと思った。 たけくらべ、宮沢賢治に関しては「文学研究してる人って、そういう事ね!」って感じで、こころ論争は更にポップ。 その筋の権威みたいな人も小谷野節でバサバサ切っていくの楽しいけど、ちゃんと俯瞰的に書かれてると思う。 それだけに、反核キャンペーンの論争で江藤側についた吉本隆明が論客をバッサバッサと切り倒していくところは最高に気持ちよかった。 日本語ラップに「ダメなラッパーは肉だ」ってパンチラインがあるけど、自分が論争に求めてるのってそれなのかも。

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2016/07/19

ともかく言葉遣いが下品すぎる。内容もあまりまとまりが感じられず、思いつくままに書いているようでわかりにくい。

Posted byブクログ

2011/11/30

自分が小谷野敦にたいしてもつ嗜好の由来は、未だ明確ではないのですが、でも好きです。 きっぱりした物言いと、裏うちするべく蓄積された学識・識見が半端無いです。

Posted byブクログ