めぐる季節の物語 の商品レビュー
寒さが痛いと感じられるだろうと想像するしかできないアラスカの地。美しいものも残酷なものも共存するのが自然界。生きることを真剣に見つめ直す本。全てを物語っている写真が素晴らしい。
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写真がいい。 深夜、眠れず、この本を開いたら、狭い自分の部屋から、意識だけがアラスカに瞬間移動したような感覚になった。 写真も圧巻だし、自分という存在を時間でも空間でも、“一瞬でちっぽけな存在“に感じさせるスケールにも感動した。 マイナス40〜50℃になる極寒の地。 「感動」を感じられるのは、自分が今、安全がほぼ保障された、日本の自宅に身を置いているからであって、アラスカに瞬間移動しようものなら、4、5秒で命と向き合うことになる。 この本は文句なしに素晴らしいし、オーロラやアラスカの景色、被写体となっている野生動物はとても美しい。 命や悠久の時間に思いを馳せてしまう文章もとてもいい。 ただ、星野道夫さん自身は、その後、ヒグマとの事故により命を落とされた、とのこと。 美しさに魅せられ、ほとんどの人が体験しないことを味わっておられるのだろうが、代償はあまりにも大きい。
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アラスカの美しく、そして厳しい自然。 その地で生きる動物たち。 私達には見ることの叶わない姿を、星野さんの優しい眼差しを通した沢山の写真と、美しい文章で届けてくれる。 内容はタイトル通り、「めぐる季節の物語」です。 星野さんが、アラスカの四季で一番好きだという“冬”から始まり、...
アラスカの美しく、そして厳しい自然。 その地で生きる動物たち。 私達には見ることの叶わない姿を、星野さんの優しい眼差しを通した沢山の写真と、美しい文章で届けてくれる。 内容はタイトル通り、「めぐる季節の物語」です。 星野さんが、アラスカの四季で一番好きだという“冬”から始まり、春の訪れ、短い夏、紅葉のピークはたった一日の秋。 そしてまた“冬”。 と流れるような文章で描かれていきます。 心に残った言葉。 “この世に生きる全てのものは、いつか土に帰り、また旅が始まる。 有機物と無機物、生きるものと死すものとの境は、一体どこにあるのだろう” “一年に一度、名残惜しく過ぎゆくものに、この世で何度巡り会えるのか。 その回数を数えるほど、人の一生の短さを知ることはないのかもしれない” この本を読んでいると、私達人間も自然の一部なのだと、改めて分かる。 読み終えてもまた、何度も頁をめくってしまう、そんな一冊です。
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まったくもって想像できないアラスカの冬。なのだけど、なぜか〈身も引き締まるような冷気に嗅ぐ、まじり気のない透きとおった冬の匂い。〉を感じたような気にさせてもらえる。 文章の美しさ。 写真には、ため息がでちゃうくらい。 36・37p、56・57p、65p、116・117pがイイ♪ ...
まったくもって想像できないアラスカの冬。なのだけど、なぜか〈身も引き締まるような冷気に嗅ぐ、まじり気のない透きとおった冬の匂い。〉を感じたような気にさせてもらえる。 文章の美しさ。 写真には、ため息がでちゃうくらい。 36・37p、56・57p、65p、116・117pがイイ♪ いちばんは、100pのクマの写真。 『サリーのこけももつみ』について触れられてるのも、ツボです。
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