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里山復権 の商品レビュー

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2021/05/27

 金沢大学が能登半島最先端の自治体珠洲市に作った「里山里海自然学校(能登学舎)」で行っている活動(と,その自然科学的,社会科学的,人文化学的基礎)についてまとめられています。  この活動は,今(2021年現在)も続けられていますが,本書は,その初期の段階(2010年)にまとめられ...

 金沢大学が能登半島最先端の自治体珠洲市に作った「里山里海自然学校(能登学舎)」で行っている活動(と,その自然科学的,社会科学的,人文化学的基礎)についてまとめられています。  この活動は,今(2021年現在)も続けられていますが,本書は,その初期の段階(2010年)にまとめられた本です。本書が出版されたあとも能登学舎での取り組みは進んでおり,その成果はずいぶんとあると思います。  急速に過疎が進む奥能登において,大学ができることはあるのか。できるとすればどんなことが可能なのか。「伝統知」を「科学知」と結びつけることの大切さ(「むすび」)があるのではないかと思います。  わたしは,ここに書かれているNPOに,創立前から関わっていたのですが,途中,仕事が多忙になり遠ざかっていました。再度,自分の活動の意味を確認し,新たな取り組みを進めていくためにも,読んでみたところです。  本書で「生物学的負荷」という指標を初めて知りました。「人間の環境負荷を総合的に表す指標」だそうです(本書p.46)。これは「人間一人が持続可能な生活を送るのに必要な生産可能な面積の換算値(グルーバル・ヘクタール,g㏊)」として表されます。国によってその値はまちまちです。米国では9.7g㏊,日本は4.8ghaだそうです。

Posted byブクログ