世界の危機はめくるめく∞ の商品レビュー
想いが互いにぶつかる短編集
本編では若干抑え気味な可能性のあるラヴ成分を一気に吐き出したかのような短編集(全4編)。時に妬ましさすらぶつけるほどの独占欲と対抗心がこれでもかと露呈しており、見方によっては、知らぬは真吾ばかりの修羅場?という気さえしてくる。 ・ドキッ☆陰謀だらけの大運動会! ・穂香の尾...
本編では若干抑え気味な可能性のあるラヴ成分を一気に吐き出したかのような短編集(全4編)。時に妬ましさすらぶつけるほどの独占欲と対抗心がこれでもかと露呈しており、見方によっては、知らぬは真吾ばかりの修羅場?という気さえしてくる。 ・ドキッ☆陰謀だらけの大運動会! ・穂香の尾行大作戦 ・ミス・コンテストは秘密裏に(書き下ろし) 運動会に文化祭といった定番行事を用いて、豊富なアイデアと捻りの利いたドタバタ劇が描かれている。ヒロイン達の真吾ラヴ攻撃が見え隠れし、物語の顛末よりも改めてお互いを意識し合う方向に主眼を置いた展開もあることで、話によっては結末が少々弱いと感じることもある。2つ目の話は、真吾とリーナのデート(?)を尾行する穂香の話で、焦燥感ありまくりな穂香の行動が時にちょっぴり後ろ暗く、そして、ちとセコい。もっと自信持って良いのに、という感じ。男子どもの青春の情動が存分に迸るおバカ展開が笑えたり、大樹が相変わらず得体の知れない存在感を醸したりもしているが、短編集にしては思い切った形でヒロイン達が真吾へ不意に想いを告げる場面があり、時系列が判然としないが、これに関しては本編を追い越しているような感覚になった。 ・ハッピー・バースデイ(書き下ろし) 前シリーズの短編集でも上手に短編を書く作者だなと思っていたが、それはこの話でさらに強まった。リーナの一人称に近い文体で、真吾の誕生日プレゼント選びに四苦八苦する姿から諸々の事、地球の事に対する無知を描きつつ、途中では「揃いも揃って」な笑いをも挿みつつ、最後に見事な結末を用意している。しかも、この素晴らしく優しいどんでん返しを後押しする真吾の“贈り物”が素敵過ぎ。よくもまぁ、こんなアイデアを思いつくものと感心する。こっそりメモしておきたい気分である。
DSK
短編集なのであっさり読めた。 今回は絵が・・・!(いつものことかもしれないけれど・・・) ヒロイン3人が積極的になり過ぎてて・・・とてもニヤニヤできた、そんな話。
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