ダリ の商品レビュー

ラルフシーブラー【解説】,大高保二郎【訳】

2017/01/06

ダリはダリにしかなりえないということはわかった。
この著者に対してだけの感想にはならないが、このような絵画に対する解説本に対しての長年の不信感は払しょくできない。
ダリが自ら作品のモチーフに解説を必要としたのならまだしも、ダリの絵画に裸体が描かれているからといってダリの初めての自慰体験や性癖を暴露する必要があるとは到底思えない。それはもちろん心理学的な分析で作者の個人的体験と芸術作品との関連性を明らかにする目的で行われるとしたらうなずけるが、いちいち作品を鑑賞するために解説を聞き、提示された正しい解釈の仕方をもとに見るというのは甚だおかしい話だ。
解説を不要とする人はこんな本読まないだろうし、読む人々はこのような解説を求めているのだから著者を非難する筋合いはないが、ダリの全貌を明らかにすることは手品を種明かしなしに楽しむことができないという事を意味しているような気がする。

2013/01/15

ダリさんは、かなり理系の頭脳を持った方だったんだろうな。

絵のなかにいろんな要素が隠されていることをちょっと難しく説明している本なので、ほかの画家さんや科学者に対する知識がないとわかりにくいけど、ダリさんの絵を鑑賞するときのヒントがちょっとわかったような気がしました。