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「ワル姫さま」の系譜学 の商品レビュー

3.9

10件のお客様レビュー

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2023/01/15

王妃など女性を主軸にしてフランス王室史を見ていく本。 軽妙な語り口で楽しく読める。 女を取り合っての暗闘や、戦争まであり男女の業というものを感じる。 「ワル姫」というが、女の武器を使って国王などを籠絡する悪女的ニュアンスだな。

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2021/11/12

こんなに全編シモっぽいのに、どうした訳かカトリーヌ・ド・メディシスだけが特別扱い。なんと彼女1人に4章も割かれています。それにしても、ワルい女に唆され(ないまでも手に入れたいが為に)戦争を始める王様やらプリンスやらの、なんとなんと多いこと。まったくもって、民衆はホント、大迷惑よ(...

こんなに全編シモっぽいのに、どうした訳かカトリーヌ・ド・メディシスだけが特別扱い。なんと彼女1人に4章も割かれています。それにしても、ワルい女に唆され(ないまでも手に入れたいが為に)戦争を始める王様やらプリンスやらの、なんとなんと多いこと。まったくもって、民衆はホント、大迷惑よ(涙)。アムールの国・おフランスも善し悪しですな…。 いいけど、「乳房剥き出しのドレスが流行した」って本当ですか、鹿島センセ?それもアンリ4世の治世に…って、出来すぎっスよ。ちなみにBGMは戸川純の『玉姫様』〜。

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2021/09/01

 分厚いので読み通せるか心配しつつ借りる。軽快を通り越し軽薄ともいえる文体にサクサク読み進む。  一種の通史になっているので、好きなところからつまみ食いできない。それでも『三銃士』のアンヌ・ドートリッシュと萩尾望都『王妃マルゴ』のマルグリット・ド・フランスを先に読んでしまう。  ...

 分厚いので読み通せるか心配しつつ借りる。軽快を通り越し軽薄ともいえる文体にサクサク読み進む。  一種の通史になっているので、好きなところからつまみ食いできない。それでも『三銃士』のアンヌ・ドートリッシュと萩尾望都『王妃マルゴ』のマルグリット・ド・フランスを先に読んでしまう。  全30講で採り上げられたワル姫は27名。うち4講をカトリーヌ・ド・メディシスが占めている。まさに大物。  歴史は繰り返すというのを思い知る。幼くして王位を即いだ場合、母后が摂政になり、しばしば政治を愛人に委ねてしまう。  そして、恋愛とセックスと結婚は違うものと思い知る。フランスの場合、この三つを仕切るパーティションが今も昔も分厚い気がする。

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2017/11/10

お姫様というか・・・身分の高い御方って、 ・・・・欲望深過ぎ!!! どんな欲望の矛先がどこに向かっていても、 国にとっては一大事(--; まぁHなお話あれこれ。 それにしても・・・スケールが大き過ぎて唖然でした!

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2014/09/23

アンヌ、マリオン、ニノンを中心にレポート用で。フランス王室の下半身の話は嫌いじゃないけど、レポートにするには言葉を選ぶ(笑)装丁が可愛い。

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2013/03/15

フランスの華やかな宮廷生活の中で繰り広げらる「姫」あるいは「女」たちの表もあり裏もある生態を、特に下半身事情に注目して描いたところが興味深い。 王妃に選ばれるために女の武器を最大限に使って王を虜にしていく。 またその王も情欲のためにだけに戦争をおっぱじめたりして、関係のない市民、...

フランスの華やかな宮廷生活の中で繰り広げらる「姫」あるいは「女」たちの表もあり裏もある生態を、特に下半身事情に注目して描いたところが興味深い。 王妃に選ばれるために女の武器を最大限に使って王を虜にしていく。 またその王も情欲のためにだけに戦争をおっぱじめたりして、関係のない市民、兵士の死体の山を築くいてしまう。 私が気に入って注目したのが、イタリアのメディチ家からフランスのアンリ2世の嫁としてやってきたカトリーヌ・ド・メディチ。美人ではないが、自分の周りに美女軍団を多数揃え、ウッフン攻撃を仕掛け、数多くの男たちを操るなど、なんともたくましく時代を生きていたようだ。 荘厳たる宮殿やドレスファッション、絵画や音楽も含めた文化から、まさに雲の上の人達と思ってしまうが、実はそこにいるのは、妬み嫉み、愛欲のうずが巻くドロドロの世界だったのだと思い知った次第です。

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2012/06/19

読みやすくておもしろかった。歴史はいろんな見方ができるな、と。 だけどこの時代に詳しくないうえ、似たような名前ばっかりで、そういう意味じゃ読み辛かった・・・

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2011/03/11

多くのフランス王家を彩った女性達が紹介されています。カトリーヌ・ド・メディシス、マリー・テレーズをはじめ29章からなるワル姫さまオンパレード。ワル姫さま、でもそれにしたって…な週刊誌ノリのゴシップ文章には辟易した。女性達が男性ポルノの登場人物のように扱われていてかわいそう(たとえ...

多くのフランス王家を彩った女性達が紹介されています。カトリーヌ・ド・メディシス、マリー・テレーズをはじめ29章からなるワル姫さまオンパレード。ワル姫さま、でもそれにしたって…な週刊誌ノリのゴシップ文章には辟易した。女性達が男性ポルノの登場人物のように扱われていてかわいそう(たとえ事実であろうとも)男性なら面白く読めるのか、それとも私が中世フランスにいい印象がないからなのかあまり面白く読めなかった。「読み物」としては物足りず「歴史物」としても物足りなかった。装丁とタイトルはいいのにな。

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2010/12/19

ワル姫とはやんごとなき悪女のこと。庶民出身の人もいるけど、みな一度は歴史の表舞台に名を残した姫たちです。 ワル姫のワルは淫蕩であることや計算高いことを指しているようですが、この姫をワルと読んでは気の毒だと思う場面も再々出て来ます。 淫獣もドスケベエもあまり上品なものいいではありま...

ワル姫とはやんごとなき悪女のこと。庶民出身の人もいるけど、みな一度は歴史の表舞台に名を残した姫たちです。 ワル姫のワルは淫蕩であることや計算高いことを指しているようですが、この姫をワルと読んでは気の毒だと思う場面も再々出て来ます。 淫獣もドスケベエもあまり上品なものいいではありませんが、ワルには人格そのものへの侮蔑が感じられます。 下半身を使った陰謀に関わる女だけが「ワル姫」と呼ばれ、その姫に引っかかったり使い捨てにしたりする男がワルと呼ばれないのは、腑に落ちません。

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2019/01/16

 小説でなく、歴史エッセイ? なのでしょうか。しかし、ひっじょうに楽しかった! いわゆる、歴史に名を残した、"バカ殿"や"ビッチ"たちを、その時の歴史の出来事に絡めて、面白おかしく書いてあります。本書にもありましたが、歴史を表面からじゃなく...

 小説でなく、歴史エッセイ? なのでしょうか。しかし、ひっじょうに楽しかった! いわゆる、歴史に名を残した、"バカ殿"や"ビッチ"たちを、その時の歴史の出来事に絡めて、面白おかしく書いてあります。本書にもありましたが、歴史を表面からじゃなくて、下半身の観点から書いてあるので、西洋史苦手だわ…という人でも、すらすらと読めると思います。非常に語りが面白くて、ちょっと下ネタあるんですが、歴史解説書にありがちな硬い表現がまったくないので、興味を失わずに読めます。  バカ殿様と、ワルお姫様が結婚したから、さぁ大変! ということで、色恋沙汰で歴史がずずずとマントルレベルで動いていたのがよくわかる。みんなすごいキャラクター濃かったんだなと思います。  それにしても、フランス王族って、アンリ、シャルル、ルイ、いすぎじゃねぇか。ややこしいな。  西洋史(特にフランス)を面白く知りたいなという方に超オススメ。面白かったです。

Posted byブクログ