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現代の財務経営(9) の商品レビュー

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2011/11/21

完全に機能している市場、合理的な投資家を前提としたモダンファイナンスでは説明することができない現実の出来事を明らかにする本。1・2章では、行動ファイナンスが誕生した背景と、非合理的ではない現実世界の人間が持つ行動バイアスの説明。3・4章では、モダンファイナンスと行動ファイナンスを...

完全に機能している市場、合理的な投資家を前提としたモダンファイナンスでは説明することができない現実の出来事を明らかにする本。1・2章では、行動ファイナンスが誕生した背景と、非合理的ではない現実世界の人間が持つ行動バイアスの説明。3・4章では、モダンファイナンスと行動ファイナンスを対比させ、それぞれの基礎となる期待効用理論とプロスペクト理論の解説。5~8章では、実証研究から得られた知見をベースとして、経営者とマーケットの非合理性を前提としたときの投資決定、資本調達方法、ペイアウト政策の議論。最後の9章では、パーソナルファイナンスとして素人投資家が「すべきでないこと」を明らかにする。「コーポレートファイナンス」でファイナンスを勉強してから、時間が経ってしまっていたのでファイナンスの知識の確認しながら読んだので、薄い本ですが読むのに苦労しました。特に、4章のプロスペクト理論は苦労しました。非合理的な投資家や完全には機能していない市場を前提としているので、数式でモデル化されているものは少ないです。実務を経験してからもう一度読むと感想が変わる本だと思います。

Posted byブクログ