秋の牢獄 の商品レビュー
恒川光太郎さんの『夜市』の世界観が 好きなので、次に手に取った本。 三編からなる短編集。 明日はこれをしよう、あれをしようと考えているということは、今日過ごした1日とは違う、新しい明日が来ることに、希望を感じているからなんだなぁと気付かされる。 他人を陥れようとか、自分が優位...
恒川光太郎さんの『夜市』の世界観が 好きなので、次に手に取った本。 三編からなる短編集。 明日はこれをしよう、あれをしようと考えているということは、今日過ごした1日とは違う、新しい明日が来ることに、希望を感じているからなんだなぁと気付かされる。 他人を陥れようとか、自分が優位に立ちたい、とか、嫌いな人に対する蔑みの気持ち… 人のネガティブな心理や態度がリアルに描かれていて、ざわっと嫌な気持ちになる。 なのに、物語全体に漂う雰囲気は、穏やかでどこか懐かしい感じもするのが不思議。
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面白かった。ふつうの短編集かと思っていたら、全体を通して“秋の牢獄”になっているようだった。 ホラー小説と一辺倒に語れるものではなく、なんだか心の奥が薄気味悪くて震えてしまうような、そんな心地がする。徐々に恒川ワールドに取り込まれていくような構成になっていた。 幻は夜に成長する ...
面白かった。ふつうの短編集かと思っていたら、全体を通して“秋の牢獄”になっているようだった。 ホラー小説と一辺倒に語れるものではなく、なんだか心の奥が薄気味悪くて震えてしまうような、そんな心地がする。徐々に恒川ワールドに取り込まれていくような構成になっていた。 幻は夜に成長する は、読む手が止まらないというがどんどん取り込まれていって、ふと気がつくとあまりにも集中していたのか眠気に襲われるほどだった。 個人的には神家没落の世界観とテンポが好きだったな。救いがあるからかもしれない。
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ホラーというかファンタジーというか、ドカンととんでもないオチで驚かされるというよりしみじみ、おぉ…となる感じでした 面白かった!
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恒川光太郎のホラー短編。無限とも思える時間に囚われる物語。特に「秋の牢獄」は秀逸。未来のない人間の空虚がにじみ出る。ノスタルジックなところも好き。
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『竜が最後〜』に続き、恒川作品四作目。表題作。同じ日が何度も繰り返すというホラー作品。私だったら……まず職場のムカつく奴を○すわ。あとは——これ以上は書けませんわ。外道過ぎて…。アナタならどう過ごしますか。とても人間性が見える作品で良かったです笑
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恒川光太郎さんの作品は「夜市」が好きで、フォローさせてもらってる方の感想でこちらも手にとりました。 結論から言うと『良い』。 読んでホラー感は薄いけれども、いざその境遇になることになったらもちろんゾッとする。 不思議は不思議なまま置いておきながら、納得してしまうお話が心地よ...
恒川光太郎さんの作品は「夜市」が好きで、フォローさせてもらってる方の感想でこちらも手にとりました。 結論から言うと『良い』。 読んでホラー感は薄いけれども、いざその境遇になることになったらもちろんゾッとする。 不思議は不思議なまま置いておきながら、納得してしまうお話が心地よく感じてしまう。 つかみどころのない出来事で終わりが想像に任せる感じだが、それがバチッとはまった作品で大好きになりました。
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あっ!もう11月8日やわ! 良かった〜 もう一回というか、何度も同じ日の繰り返しって精神的にキツい。 何しても、元に戻るってのは、魅力的やけど、無限ループなんか嫌や。 3つの短編集やけど、どれも牢獄というか囚われてる。 11月7日という時、 家という空間、 幻術という...
あっ!もう11月8日やわ! 良かった〜 もう一回というか、何度も同じ日の繰り返しって精神的にキツい。 何しても、元に戻るってのは、魅力的やけど、無限ループなんか嫌や。 3つの短編集やけど、どれも牢獄というか囚われてる。 11月7日という時、 家という空間、 幻術という力。 いずれの作品も最終的には、解放に向かうんやけど、そこは、違った形で。 ホラーというより、民話というか、世にも奇妙な物語というか… こういう、何か身近にあるような恐怖。 「ないわ〜こんなん〜」って思って後ろ向いたら… 「あれ???」みたいな…
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『秋の牢獄』を読むのは二度目。昨年、図書館で借りて単行本で初めて読んだ。これは毎年読みたくなるわと感じたので、文庫で手に入れた!今年は雨と雷の中、読み始め……そうか。この物語は水曜日なのか……。今年は火曜日。水曜日に読むとまた違う気持ちになるのかな?と手を止め、次に来る11月7日...
『秋の牢獄』を読むのは二度目。昨年、図書館で借りて単行本で初めて読んだ。これは毎年読みたくなるわと感じたので、文庫で手に入れた!今年は雨と雷の中、読み始め……そうか。この物語は水曜日なのか……。今年は火曜日。水曜日に読むとまた違う気持ちになるのかな?と手を止め、次に来る11月7日の水曜日を調べ……
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秋真っ盛りのこの時期に読むことをずっと前から計画していたので、銀杏並木の木の下で読んでみた。 11/7から一日も進まなくなってしまった世界線での生活の中に、どこか青春めいたものを感じる「秋の牢獄」 1人では出ることができない家を舞台に、予想としない角度からの急展開が繰り広げられる...
秋真っ盛りのこの時期に読むことをずっと前から計画していたので、銀杏並木の木の下で読んでみた。 11/7から一日も進まなくなってしまった世界線での生活の中に、どこか青春めいたものを感じる「秋の牢獄」 1人では出ることができない家を舞台に、予想としない角度からの急展開が繰り広げられる「神家没落」 祖母から受け継いだ魔法を持った少女の絶望を描く「幻は夜に成長する」 ホラー小説としてよく名の挙がる「夜市」も読みましたが、その時と同様に恒川光太郎さんはただ怖いだけで終わらない物語を描く作家だな思いました。 3つは全く違う内容ですが、それぞれにある種の”切なさ”を内包されているため、怖くてゾッとしつつもノスタルジックな気持ちになるという、不思議な読書体験ができました。
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読んだ最初の感想は、藤子F不二雄のSF(少し不思議)ワールドの読後感に似ている、だった。 ホラーだと思って読んだのだが、民話のようでもあり、SFのようでもあり、何というか少し不思議な世界だった。 文体も寓話的なので残酷なシーンも静かで清潔な印象を受ける。感情的にもなりすぎない淡々...
読んだ最初の感想は、藤子F不二雄のSF(少し不思議)ワールドの読後感に似ている、だった。 ホラーだと思って読んだのだが、民話のようでもあり、SFのようでもあり、何というか少し不思議な世界だった。 文体も寓話的なので残酷なシーンも静かで清潔な印象を受ける。感情的にもなりすぎない淡々としていながら登場人物の孤独が伝わってくる。 村上春樹が藤子不二雄のノベライズをしたら、こんな感じかもしれない。 三話とも主人公に共通するのが、「持ってしまった者の孤独」。 ・秋の牢獄 普通の女子大生が同じ一日をループする世界で、同じ境遇の仲間と出会い、別れる話。 ・神家没落 空間を異動する屋敷の主にされてしまった男が、代わりの人間を見つけて逃げ出すが、新たな主には問題があって解決しようとする話。 ・幻は夜に成長する 不思議な能力を継いだ少女が、思想団体に利用される話。
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