書を味わう の商品レビュー
仙厓義梵「呑水冷暖自知」（出光美術館蔵）。解説は素晴らしい。だがこの作品自体、私はいいと感じない。床の間にあったとしたら、幻滅する…。と、素直な感想。 著者は、書を読むのではなく、まず見ることの大切さを説く。書の鑑賞の極意はそこにありと。たしかにそうかもしれない。だが、人は読め...
仙厓義梵「呑水冷暖自知」（出光美術館蔵）。解説は素晴らしい。だがこの作品自体、私はいいと感じない。床の間にあったとしたら、幻滅する…。と、素直な感想。 著者は、書を読むのではなく、まず見ることの大切さを説く。書の鑑賞の極意はそこにありと。たしかにそうかもしれない。だが、人は読めないとイライラする。文字は絵からはじまったとしても、文字は文字であって絵ではない。意味があるからこそ生きている。こういう書のただよう緊張感こそが、書の醍醐味か。 カラフルな書の書なので、気軽に鑑賞できる好著。
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