エウスカディ(上) の商品レビュー
とにかく、止まらない。 面白い。スピード感あふれまくり。夏におすすめ。 正直なところ、人がどんどん死んでいくのは、辛いしラストは虚しい。
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上巻完了! いや〜なんか60年、70年代の安保闘争、そしてヨーロッパの過激派組織!昔はあったんやなあ〜
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上下巻読了。 ピンチョスと一緒にスペインの地ワインを飲みたくなる(笑)。若く美しいバスク女と共に.. テロリストだった亡き父を持つ主人公の等身大の活躍。 一抹の寂寥感を感じさせるバスクの原風景がありありと脳裏に浮かぶ。
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日本冒険小説協会ができた頃、その名の通り、日本では冒険小説の名が一躍読書会を賑わした。これまでとはスケールを異にした日本の作家による世界を舞台にした冒険小説が次々と書かれ、時代の寵児とも言われるべき作家の精鋭たちが登場したのだ。 船戸与一、逢坂剛、佐々木譲、森 詠、いずれの...
日本冒険小説協会ができた頃、その名の通り、日本では冒険小説の名が一躍読書会を賑わした。これまでとはスケールを異にした日本の作家による世界を舞台にした冒険小説が次々と書かれ、時代の寵児とも言われるべき作家の精鋭たちが登場したのだ。 船戸与一、逢坂剛、佐々木譲、森 詠、いずれの作家もその後日本のエンターテインメントを代表するような活躍を見せ、確かにあの時代に金字塔を掲げて今、さらに題材を求め、語り部の術に磨きをかけ冒険小説を追求する道を選ぶ者もあれば、異なるジャンルや時代のニーズにフィットして自分を変えてゆく道を選ぶ者もあったろう。 その日本冒険小説協会の会長にはハードボイルド芸人・内藤陳が会長となったわけだが、彼が店に立つのを条件に協会はゴールデン街の店を借りることができたと聴く。その店はギャビン・ライアルの名作の名を取って「深夜+1」という酒場として開店。 本書の著者である馳星周は当時、横浜の某大学を受験する道すがらこの店を訪れる。日高育ちの馳は、横浜の某大学に入学するや否や、この店でアルバイトを開始し、連夜店のカウンターに立った。毎夜、内藤陳の読書薀蓄に耳を傾け、多くの作家や、多くの評論家や、多くの翻訳者や、多くの読書オタク、その他ゴールデン街や歌舞伎町界隈の夜の仕事師たちに出会って、尋常ならざる都会での青春をスタートさせた。 日高から歌舞伎町には距離だけでは測ることのできない隔たりを感じただろう。そして冒険小説が日本で次々と産声をあげてゆく様に震えただろう。その道の大物たちからの言葉に熱くなったろう。多感で繊細な彼の青春は、今の馳星周という冒険小説作家を作るまでに「暗黒小説」「馳ノワール」などという回り道をせねばならなかった。 「馳ノワール」の辛味が聴きすぎて、この人はノワールに拘り続けると最後まで走り続けることができないんじゃないだろうか、とぼくは内心不安であった。焼き直しだけでは作家人生は成り立たんぞ、とそれなり真剣に。 ここ数年、馳星周の文体やプロットに関し、ノワールへのこだわりからの脱却が明らかに見られる。主人公の生死に関わりなく、悲劇であろうが喜劇であろうが、彼らの真摯な生き様の背景に、時代や風土の重さが与えられ、プロット重視である以上に構築された物語の美学のようなもの、一言で言えば風格が加わるようになった。 本書『エウスカディ』は、また1マイル、馳の道標を先に延ばした素晴らしい作品だ。これまで冒険小説の時代に生まれた作家たちしか書かなかったほどのスケールで世界に物語を翔かせた。なかでも彼の今回チャレンジしたバスク地方は、かつて森 詠や逢坂剛が常に題材にせんとしていた、いわば大御所たちの踏み跡でもある。 そんな場所に、馳星周という遅れてきた冒険作家は、大きな叙事詩を刻んだのだ。彼と毎夜のようにチャットで話していた時代、スティーブン・ハンターの『さらばカタロニヤ戦線』を話題にして双方熱く語った想い出がある。スペイン、ETA、カタロニア、そしてバスク、彼はあのハンターにまでチャレンジをしてみせたのだ。 歌舞伎町のバーカウンターから、バスクのバルへとはるばるショバを変えにいった馳星周、その不動な視線のうちに作家としての自信がより強固に育まれてきているのを感じる。 もう船戸ら先輩陣の領域には来てるよな。ぼくは内心の驚愕を隠せずにそう呟いているのだった。 ※ちなみに『猛き箱船』を熱く語り合ったのも馳であった。 ※ちなみにエウスカディはバスク語で「バスク」を意味する言葉らしい。侵略されると言葉までが使用禁止になり失われてゆくため、非侵略民族は尊厳どころか民族の言葉まで失う。馳星周の育った日高地区では今も文章という形では残らないユーカリをアイヌ民族の大切な伝承文化として残そうという運動がわずかながら続けられている。
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馳さんにしてはグロが少なくて好み。 時系列、登場人物の整理もきっちりできてて読みやすかった。 マリアが犯人なのはなんとなく判ったのでワルテルの死に方、アイトールへのカミングアウトが後半の焦点。
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スペインが舞台ってことで読み始めた本。 現地のETAの話が詳しく書かれてあって、スペインが好きなので面白かったです^^
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私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ ...
私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ つまらない もしくは趣味が合わない 2011.4.6読了 長かったが、面白いことは面白い。 内容よりも、1972,3年と2005年が同時に進行していて、その時の裏切り者が誰かというのが大きな謎になっているのだが、最近の小説では、映画化やドラマ化を見越しているのかも知れないけれど、その時代が早いテンポで切り替わって描かれていることが良くある。 この小説も、その書き方が顕著にされていて、そのリズム感がひとつの読みどころなのかもしれないが、映画やドラマと違って、その時代の空気感を胸の中で創り出さないと面白い物語にはならないのだけれど、あまり早い時代転換だと、そのイメージ作りが難しくなってしまう。 せっかく、スペインの空気感がよく描かれているのに、つまらないと思う。テーマに内包されているものよりも、薄っぺらくなってしまっているようで、勿体無い。 登場人物の名前が、リーガの選手から取られているようなのは、作者ならでは 作者には、スペイン物をもっと書いて貰いたい。そうすれば、また、取材にも行けると思うよ。
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フランスとスペインにまたがるバスク地方.フランコの圧政からバスクの独立を求める過激派ETAにパレスチナから日本赤軍のメンバー通称ワルテルが送り込まれ,バスク人に劣らぬ活躍をするが若くして死亡する.その子,アイトールがふとしたことから父の死の謎を知ろうとすることから話は始まり197...
フランスとスペインにまたがるバスク地方.フランコの圧政からバスクの独立を求める過激派ETAにパレスチナから日本赤軍のメンバー通称ワルテルが送り込まれ,バスク人に劣らぬ活躍をするが若くして死亡する.その子,アイトールがふとしたことから父の死の謎を知ろうとすることから話は始まり1972年と2005年が交互に書かれる.
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世界革命を夢見る連合赤軍の兵士、ワルテルとETAのマリア。彼らの1971年から2年間と、彼らの子、柔道のオリンピック代表アイトールの現代の二つの時代を行き来して物語は展開する。バスクの魅力と裏切り者は誰かというのがテーマ。
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