ビートルズ詩集(1) の商品レビュー
2021年に出た北中正和著『ビートルズ』を読みながら,久しぶりにビートルズの歌の歌詞を読んでみたくなって本棚から出してきた。 この訳詩集(上下2巻)には,ビートルズの全ての曲目が収められているわけではない(ジョンとポール作詞だけ)が,だいたいの訳は掴める。ただし,詩として読も...
2021年に出た北中正和著『ビートルズ』を読みながら,久しぶりにビートルズの歌の歌詞を読んでみたくなって本棚から出してきた。 この訳詩集(上下2巻)には,ビートルズの全ての曲目が収められているわけではない(ジョンとポール作詞だけ)が,だいたいの訳は掴める。ただし,詩として読もうとすると,なんとも無味乾燥に感じることだろう。それもそのはず,訳者は,ビートルズの英語の歌詞を直訳しているだけなのだ。そのことについて,訳者の片岡義男は「あとがき(一)」で次のように述べている。 …かたちづくられている世界は、どの曲においてもかなり広くて透明なのだ。聞く人の誰もが、その人の心やエモーション のありようにすなおにした人がいつつ、その透明な空間のどこにでもひょいと身を置ける、そういった不思議な優しさないしは悲しさが、ビートルズの世界には確実にある。その透明さは、手で触れることができるみたいにも思える。 ビートルズの歌がこのようであるからには、意訳は無限に可能である。その曲と自分との出会い、その曲にみつけだした自分、その曲に託したそのときの自分、などというものまでとりこむなら、意訳する人の数だけ、それぞれに面白く価値のある意訳ができることになる。数多くの人たちの頭のなかで残響しているビートルズは、その人なりに意訳されたものであるはずだ。 自分の意訳は自分でつくっていただくとして、たとえばいまここでまた、好みのLPをかけてその音を浴びつつ詞の世界を日本語で追ってみたければ、そのときのための日本語訳が、ここにある。ひとつひとつの曲が持つ雰囲気のようなものの判断は、しかし訳者ひとりのものだ。(本書308ペ)
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片岡義男訳。 「だって」とか「僕は負けた」とか、これ何の曲だっけ?となるような、ぶっきらぼーな訳。 ●「雨が入ってくる穴を/修理しているのです/好きなところへさまよう/私の心をその雨が/じゃまします」(穴を修理しています)
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お祖父ちゃんの本棚にあった。 片岡 義男さんの翻訳! Golden Slumbers:黄金のうたた寝
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