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チャイナクライシスへの警鐘 の商品レビュー

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2012/03/25

2年前に書かれた本ですが、「2012年が分岐点となる」という著者の論旨からすると、今(まさに2012年)のタイミングで読んでみるととても面白いです。 内容は中国における政治的・経済的リスクとについて、様々な視点で網羅的に書かれており、チャイナウォッチャーにとっても非常に参考にな...

2年前に書かれた本ですが、「2012年が分岐点となる」という著者の論旨からすると、今(まさに2012年)のタイミングで読んでみるととても面白いです。 内容は中国における政治的・経済的リスクとについて、様々な視点で網羅的に書かれており、チャイナウォッチャーにとっても非常に参考になると思います。 中国のリスク、とは? 特に注意すべき視点は3つ。「政策」「マーケット(不動産・株式)」「国有企業」 詳細は省くとして、特に国有企業のくだりは興味深いです。 中国における大量の既得権益層の存在や金融危機の可能性、そして国内の新たな高付加価値産業の不在、などといった、中国で問題視されている現状が、すべて国有企業によって説明できてしまいそうです。 ただ、先般の全人代の結果からすると、中国政府は、これら著者含めた我々チャイナウォッチャーの危機感を払拭する方向へ動こうとしていることは間違いないと思います。 なにはともあれ、いろんな意味で魅力たっぷりの中国。ますます目が離せません。

Posted byブクログ

2011/07/25

中国経済は今後発展していくと、私も含めて信じていますが、かつて日本が成長した後に停滞したことが中国でもいづれは起きると思います。 問題はその停滞がいつ始まるかなのですが、日本の例を参考にすれば、労働力人口が減少し始めることなのでしょうか。中国は長い間「一人っ子政策」を取り続け...

中国経済は今後発展していくと、私も含めて信じていますが、かつて日本が成長した後に停滞したことが中国でもいづれは起きると思います。 問題はその停滞がいつ始まるかなのですが、日本の例を参考にすれば、労働力人口が減少し始めることなのでしょうか。中国は長い間「一人っ子政策」を取り続けてしましたので、高齢化や人口停滞に至る時期が日本よりも早いとも言われています。 この本では、それが2012年から始まるという論旨です。一人当たりのGDPが3000ドルを超える、政権交代がある、というのがその理由のようです。2012年といえば来年なので、今後中国経済の動向に注目していこうと思いました。 以下は気になったポイントです。 ・中国は経済改革(市場経済化)をしたが、その中での見落としは政治改革(共産党一党支配)であった(p24) ・工場長たちの裕福な暮らしは、権力の中枢に対する距離によって決まる(p34) ・富裕層は、日々使うお金は手元に置いておくものの、使わないお金はできるだけ海外に逃がそうとする、自国内に置いておくことができないので、中国は安心できる国ではない(p37) ・中国では、政府が競争入札を行った場合に落札できるのは、国有企業である、市場が国有企業によって支配されていて民間企業が育たない(p45) ・個人消費が伸びない理由は、貯蓄率が高いこともあるが、それ以前に労働分配率が低く、使えるお金そのものが少ないということ(p53) ・中国でのエコポイント制度は、農民を助けていない、補助金の対象になる家電メーカは国有企業が多く、その補助になっているのが実態(p55) ・中国での最近の飢饉は1960年で、3年間続いた結果、3000万人もの人が亡くなった、これは第二次世界大戦で戦死した人より多い(p83) ・不良債権率が下がっている理由は、1)貸出が増えていること、2)商業銀行が引当てを行っているので不良債権額が減少、のため(p101) ・日本の失業率の定義は、「現在仕事がなく」「仕事を探している」「仕事があればすぐに就くことが可能」であるが、中国ではこれに「登録された」という条件がつくので、失業率:4.3%となる(p118) ・農村部から都市部に戸籍を移す方法として、1)人民解放軍に入って幹部になる、2)大学に入学すること、である(p124) ・都市部で工業に従事する人たちが非常に安い食費で生活できるように、農産物物価に公定価格を導入した、農民を農村に縛り付けるために戸籍管理制度ができた(p127) ・都市部のサイドビジネスを考慮して、農村の総所得と比較すると、公表結果の3.3倍格差から、9.8倍となる(19) ・中国がここまで発展した「きっかけ」をもたらしたのは、「一人っ子政策」である、80年代は3人家族であり以前の年代と比較して扶養人数が減少するので、豊かさを実感できたはず(p147) ・中国の人口の男女比は20歳以下においては、3000万人の差がある、清時代の末期には結婚相手の見つからない独身男性が、大規模な農民一揆に加わった(p153) ・金利は国内における「お金の値段」、為替レートが「海外におけるお金の値段」である、為替レートを変動させるには金利も変動させられるような仕組みが必要だが、中国は金利の自由化はされていない(p171) ・中国が金融自由化をできないのは、国有保有銀行を保護する必要があるから(p172) ・東欧諸国では共産主義の崩壊にともなって国有企業の民営化が進んだが、その方法は国有企業の株式をすべて、全国民に配るという急進的なものであった(p176) 2011/2/28作成

Posted byブクログ

2011/07/06

中国のカントリーリスクを確認しておきたかったので読んでみた。やはり人口動態が最大のリスク要因。それから中国の通貨「元〈ウォン〉」の国際化に立ちはだかる問題点などを整理する。

Posted byブクログ

2011/01/22

あと20ページ程度で完読だったが、図書館に返す期限がきてしまった。中国の経済状況をいろんな識者が示すデータから分析する。危なっかしさはニュースを見ても強く感じるが、実際このまま失速することなくいくんじゃないの?という楽観も自分のなかにはある。あまりにも巨大な隣人がこけると日本もた...

あと20ページ程度で完読だったが、図書館に返す期限がきてしまった。中国の経済状況をいろんな識者が示すデータから分析する。危なっかしさはニュースを見ても強く感じるが、実際このまま失速することなくいくんじゃないの?という楽観も自分のなかにはある。あまりにも巨大な隣人がこけると日本もただじゃすまないことは実感としてかなりある。中国との関係はいろいろあるが、動向に注目だな。

Posted byブクログ

2012/02/28

共産党一党支配の国には「民主」個々人の自由な主権が認められないのだろうか?  共産主義・社会主義から資本主義の導入といって、急速な経済成長を成し遂げつつあり、世界各国が中国のここ最近の動向を注視している。

Posted byブクログ