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チェーザレ 破壊の創造者(8) の商品レビュー

4.3

21件のお客様レビュー

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2022/05/08

戦争戦争で、ほんとうに激動の時代だったのね。世界地図からすると小さな半島に見えるけれど、そこにひしめき合う人種と宗教の利権争い。激しい。 人間一人の存在で、それらが大きく動くんだな。 ……こわいわ。 今現在も、ロシアがウクライナを攻撃している。その状況が、一人の人間の有無で簡単に...

戦争戦争で、ほんとうに激動の時代だったのね。世界地図からすると小さな半島に見えるけれど、そこにひしめき合う人種と宗教の利権争い。激しい。 人間一人の存在で、それらが大きく動くんだな。 ……こわいわ。 今現在も、ロシアがウクライナを攻撃している。その状況が、一人の人間の有無で簡単にひっくり返ってしまうとすれば……。

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2022/04/19

借りたもの。 戦争の勝利で始まり、次の戦争の予感で終わる巻だった。 遂にイベリア半島でレコンキスタが完了する。イスラーム側の無血開城――ゆえに今に至るまでその美しさを保持している――……これに至るまでも様々なドラマがあるだろうが、描かれないのは致し方なし。 しかし、これは新たな...

借りたもの。 戦争の勝利で始まり、次の戦争の予感で終わる巻だった。 遂にイベリア半島でレコンキスタが完了する。イスラーム側の無血開城――ゆえに今に至るまでその美しさを保持している――……これに至るまでも様々なドラマがあるだろうが、描かれないのは致し方なし。 しかし、これは新たな戦いの始まりに過ぎない…… シャルル8世の領土拡大の野心が仄めかされる。長きにわたるフランスの介入、世俗的とも思えるが当時のカトリックの教皇は領主でもあった。複数の都市国家でもあったイタリア半島。 そうした勢力の抗争……戦争の予感がする。 オルシーノ・オルシーニ……哀れだけれどそれ故に卑屈。彼の妻・ジュリアがチェーザレの父・ロドリーゴの愛人という事実を知る衝撃的な展開にみせる手腕。 さらには怪僧・サヴォナローラがチェーザレと接触する怒涛の展開。知識階層、教養人の公用語であるラテン語格言のやりとりに緊張が走る。 …からの怒涛のギャグ展開。 久しぶりに顔を見たフランス団のアンリ……鼻が…曲がってる……ミケランジェロみたいに… そしてアンジェロが初めての娼館へ。スペイン団のメンバーに嵌められて?ぽっちゃり系のマヌエラの部屋へ。 惣領さんが描く娼館は何処か妖艶で…古代ローマの大浴場を彷彿させた。その雰囲気でマヌエラが語る娼婦としての矜持は気高い。 ロレンツィオの口から語られるパッツィ家の陰謀。 その回想シーンはリアルで、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂、ヴェッキオ宮で惨劇があったことを臨場感をもって伝えてくれる。 そして惜しまれる、ロレンツォの死が間近に迫っている不穏な空気で幕を閉じる…… フィレンツェの街並み描写にウキウキしてしまう。

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2016/08/27

ヨーロッパ史に疎く、ローマ帝国関連も殆ど知らない訳ですが、勉強も兼ねて、楽しく読んでおります。絵も綺麗で描き込み具合も半端なく、素晴らしいと思います。順調に思えた将来に、暗雲立ち込めそうな気配が濃厚ですが、さてこれからの運命やいかに、ってところですね。

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2016/01/23

第8巻。レコンキスタ終結の祝祭、パッツィ家の陰謀事件(回想)、教皇庁とナポリの同盟復活の兆し。 ミラノ・ナポリ・フィレンツェ間の三国同盟によって長らく教皇を牽制してきましたが、その支柱を担ってきたロレンツォの不調によってその基盤が崩れ始めます。史実の部分が暗い過去と混沌とした展...

第8巻。レコンキスタ終結の祝祭、パッツィ家の陰謀事件(回想)、教皇庁とナポリの同盟復活の兆し。 ミラノ・ナポリ・フィレンツェ間の三国同盟によって長らく教皇を牽制してきましたが、その支柱を担ってきたロレンツォの不調によってその基盤が崩れ始めます。史実の部分が暗い過去と混沌とした展開になってきただけに、ピサにいるアンジェロの平和そのものの小休止には救われます。 サヴォナローラ「運命はガラス細工だ。輝く時に砕け散る。」 チェーザレ「運命の女神は臆病者の味方はしない。」

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2015/01/31

教科書にも出てくるメディチ家、その最大の(?)大物ロレンツォ。 正直に言ってその魅力をこの巻が上手く説明できているとは思えないので★3つ。 しかし歴史を知った気にさせてくれるマンガですな。

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2014/09/12

<半島の要となっていた支柱が揺らぐ > チェーザレ・ボルジアを軸にルネッサンスを描くコミックスの第8巻。 ついに激動の1492年が幕を開ける。 レコンキスタが終結し、スペインはキリスト教国となる。各地で祝杯が挙げられるが、さてこれがユダヤ教徒をはじめとする異教徒や改宗者にとっ...

<半島の要となっていた支柱が揺らぐ > チェーザレ・ボルジアを軸にルネッサンスを描くコミックスの第8巻。 ついに激動の1492年が幕を開ける。 レコンキスタが終結し、スペインはキリスト教国となる。各地で祝杯が挙げられるが、さてこれがユダヤ教徒をはじめとする異教徒や改宗者にとってはどういう意味を持つのか。徐々に生粋のキリスト教徒以外を排除する不穏な動きが始まる。 チェーザレはピサ大司教ラファエーレとともに、フィレンツェ・メディチ家での祝祭に参加する。メディチ家とラファエーレの間には、14年前の大事件によるしこりがあった。パッツィ家の陰謀事件と呼ばれるもので、その際、メディチ家当主ロレンツォの弟は命を落とし、ラファエーレは無実であったのだが陰謀の首謀者一派と疑われ、拘禁されて厳しい尋問を受けた。その後、この事件は内乱状態を引き起こす。ロレンツォは策謀をもって争いを何とか収め、名実共にピサの統治者となる。 ラファエーレはこの事件の黒幕、ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレと姻戚関係を結んでいたが、1492年の頃には、徐々に、ボルジア派に近寄りつつあった。 ある意味、メディチ家の祝祭は、ラファエーレとロレンツォの和解の場であった。その席で、ラファエーレは国を揺るがしかねぬジュリアーノの野望についての情報をもらす。 しかし、そのとき、この間の半島の平和を守る要であったロレンツォは病に蝕まれつつあった。 登場人物の年齢を見て、改めて驚く。チェーザレ、17歳。老人のように見えるロレンツォは43歳である。中味の濃い一生であるとともに、今と比べれば相当早熟である。 チェーザレを守って怪我をしたアンジェロはピサに残る。傷も癒え、街は祝祭ムード。悪友に快気祝いとして娼館に連れ込まれる。乳母のマリアが知ったら卒倒しそうな気もするが、はてさてこうした「通過儀礼」は本当に当時の若者にはよくあることだったのか、また娼館の様子もこのようであったのか。このシリーズのことだから、かなり調べてはいるのだろうけれど。 チェーザレと反メディチの僧が街の一角で出会い、言葉を交わす。このやりとりのラテン語格言がなかなかかっこいい。 僧:「fortuna vitrea est; tum cum splendet frangitur(運命は硝子細工だ。輝くときに砕け散る。)」 チェーザレ「fortes fortuna juvat(運命の女神は臆病者の味方はしない)」 歴史にifはないとはいうが、この巻を読んでいると、少しの違いで結果がまったく変わっていたことはありうるのではないかと思えてくる。 パッツィ事件の際にロレンツォ・デ・メディチが命を落としていたら、あるいは逆に、彼がもっと長生きであったら、半島の勢力分布はかなり変わっていたのではないか。 さまざまな人々のさまざまな野望が絡み合いながら、1492年の暦は巡る。 チェーザレは最終的にはこの覇権争いに勝たない。その結末は動かせないが、さて、チェーザレの人物像が、これまで描かれてきたように英雄性を秘めた大きなものなのか、それとも一般的なイメージのように冷酷で残虐なのか、あるいはそれすらも併せ持つのか。 もう少し、チェーザレの目から見るこの時代を共に旅してみよう。 *最後の場面に象徴的に出てくる彫像は、ピサ大聖堂の説教壇の(推定)ヘラクレスと思われる。ジョヴァンニ・ピサーノの作。製作は1302年~1310年頃。あれ、というか、これ、前巻のピサの大聖堂の描写に、絵が出ていたかもしれない。やっぱりそろそろ大人買いしようかなぁ・・・(←まだ買っていなかったのです(^^;))。 *ハインリヒVII世の墓が破壊された顛末(7巻参照)はまだ出てこなかった。次巻以降か。

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2012/03/09

イタリア・ルネッサンス期の若き指導者チェーザレ・ボルジアを主人公に中世イタリアの歴史を綴った作品。日頃日本人が抱いている「イタリア」という陽気な国の歴史の裏側を惣領冬実節でねっとり描いてて読み応え充分。ヨーロッパの歴史については、周辺国の知識もないと若干難しいけれど、興味ある人は...

イタリア・ルネッサンス期の若き指導者チェーザレ・ボルジアを主人公に中世イタリアの歴史を綴った作品。日頃日本人が抱いている「イタリア」という陽気な国の歴史の裏側を惣領冬実節でねっとり描いてて読み応え充分。ヨーロッパの歴史については、周辺国の知識もないと若干難しいけれど、興味ある人は楽しめると思います。

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2011/05/16

レコンキスタ終結。高校日本史専攻の私としては、なんかどんどん話がややこしくなってくるんですけど……って感じだけれどやっぱ面白い。

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2010/12/19

レコンキスタ、パッツィ家の陰謀について書かれている。修道士サヴォナローラも出てきた。 2010/12/19読了

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2010/12/01

歴史物でもあり、人を描く漫画でもある。 資料に裏付けされた細かい描写のひとつひとつが見物。 (。・ω・。)<個人的に最近一番熱い漫画

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