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中国の地下経済 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2018/11/03

ジャーナリスティックで中身の薄い本だが、新しい知識は得られた。現在の中国経済の中心は、民間ではなく国営企業とか、中産階級の表裏含めた平均収入が5000万超など。ただし著者の得意分野である地下金融に紙面を割きすぎておりバイアスも感じられる。

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2014/11/15
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怪しげな世界の話かと思ったら、実は表のGDPの半分の約200兆円、日本のGDPの1.5倍に及ぶと言われる民間金融が発達しているという話だった。著者は週刊文春などで活躍するフリージャーナリスト。文章が読みやすい。もっと読みたい。

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2012/06/25
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世界が不況の大波に翻弄される中、一人中国だけは、大きな危機に直面することなくやり過ごしてこられたのには、奥行きの深い地下経済が緩衝力として作用したと考えられている。地下経済は表のGDPの半分近くの経済規模を持っており、昨年、日本は中国に追い抜かれたと大騒ぎであったが、実質的には遥か前に既に凌駕されていたこととなる。異常に高い債権回収率の裏に潜む驚愕の換金術。官僚の形式的地位より遥かにものをいう含金量という尺度。雇用さえも支える潜在力。地下経済は今の中国に必要不可欠なものとなっているが、憂うべき病巣も同時に抱え込んでいる。子供を誘拐すれば死刑にもかかわらず、僅かな儲けのため犯罪に手を染め、貧しさの前では死刑さえ犯罪抑止に効果がないこと。メイドインチャイナは溢れているが、中国ブランドでなければならないという物がこの世にはないということ。どの国も高度成長の過程では、個人経済が経済発展に大きく貢献するのが一つのパターンとなっていたのが、中国の場合これがない。個人消費の弱さと伸び悩みは高い成長を続ける中国経済の深刻なアキレス腱となっている。結果、安価で手頃な労働力を利用することで潤ってきた中国も、逆にその労働者によって今、苛まれることとなるのである。また、巨額の財政出動が格差拡大という大きな副作用を社会にもたらす劇薬であるにもかかわらず、格差縮小という長期的問題よりも当面の痛みを消す弥縫策を選ばざるを得ず、経済刺激策を打てば打つほど格差が広がっていくという隘路に追い込まれている。さらに富の偏在がいずれ大きな社会の時限爆弾となるとの認識が共有されていても議論については何も進まない状況が今も続いている。中国も決して安泰とはいえないのである。中国地下経済の明暗を、地下に通じる細い糸を慎重にたぐるようにアプローチを試み、偶発的なアクシデントの隙間から少しずつ情報を積み上げ全貌を解明してゆこうというのが本書である。

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2012/05/18

中国は沿岸と内陸の二重構造だと思っていたが、今や表と裏の二重構造らしい。どちらにせよその大きさゆえにまもなく自身を支えられない時が来ると思う。

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2011/11/25

知人の推薦書。法に従って商売が出来る、これがどんなけ限られた世界でだけできることか思い知らされる。予測可能性がゼロの社会。

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2011/06/13
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09年春―.(冒頭の一文) 中国の経済躍進を支える,統計外の経済を紹介する本. GDPの半分ぐらいの規模(200兆円)の地下経済がある.P69のこの言葉以外に地下経済全体を俯瞰する指標は何一つない.そして,本の内容の半分以上は,地下経済に関する内容か?と疑ってしまうほど,表の世界の話.まぁ政界の中枢まで地下経済が入り込んでいると言えばそうなのだろうが,イマイチな内容だった.

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2011/04/23

表の金融が庶民や中小企業に行き渡らないところからヤミ金融が発生してしまうメカニズムの説明、それを利用する大企業、中小企業の実態。国営企業の幹部の高収入と乱費ぶり。目の前でみた地下銀行の手際の良さの驚き、重慶における地方幹部と現地マフィアの闘い、広東省での地下経済の旺盛な発展の様子...

表の金融が庶民や中小企業に行き渡らないところからヤミ金融が発生してしまうメカニズムの説明、それを利用する大企業、中小企業の実態。国営企業の幹部の高収入と乱費ぶり。目の前でみた地下銀行の手際の良さの驚き、重慶における地方幹部と現地マフィアの闘い、広東省での地下経済の旺盛な発展の様子など多面的な地下経済について関わる人物への取材を通して明らかにしていく。 中国の経済力の発展に興味のある方にとっては興味の尽きない内容。

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2010/11/03

中国の裏社会、マフィア、一人っ子政策による戸籍なしの人。中国の裏経済はすごいぞ。 地下経済においての要はやはり金融。地下金融、党幹部、役人たちのわいろは当たり前。 地下経済と呼ぶのは聖格ではない、むしろ中国の大に経済。 地下経済の中核をなす地下金融が、中小企業の主な資金供給減とな...

中国の裏社会、マフィア、一人っ子政策による戸籍なしの人。中国の裏経済はすごいぞ。 地下経済においての要はやはり金融。地下金融、党幹部、役人たちのわいろは当たり前。 地下経済と呼ぶのは聖格ではない、むしろ中国の大に経済。 地下経済の中核をなす地下金融が、中小企業の主な資金供給減となっている。 中国社会の恐ろしさは、窮地に陥った人たちが自分で活路を切り開くためにいかにも様々な犯罪に軽々と手を出してしまう。 中国の山塞機と呼べれる携帯がここまで成長できた背景には台湾の半導体チップが貢献している。この格安チップセットが中国に大量に出回ったことで、中国の町工場でコピー携帯が大量に出回るようになった。 中国の将来を有望視する時に、13億人の市場という言葉は空しいものだ。今後中国はどのような国になていくのだろうか。

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