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思川 山谷に生きた女たち の商品レビュー

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2012/10/30

重かった。おおよそ昭和50年台だろうか。彼女たちは終戦直後はパンパンだったりしたし、売春防止法に直面もしている。 もうちょっと若いと、生年を見ると、私の親とそう変わらなかったりするので、子供がいると、私よりもちょっと年上ぐらいだ。 いろいろなものが地下水脈でつながっているようで、...

重かった。おおよそ昭和50年台だろうか。彼女たちは終戦直後はパンパンだったりしたし、売春防止法に直面もしている。 もうちょっと若いと、生年を見ると、私の親とそう変わらなかったりするので、子供がいると、私よりもちょっと年上ぐらいだ。 いろいろなものが地下水脈でつながっているようで、それはそのまま、昭和初期の東北の、明治時代の聞き語りのような近代の貧困と地続きであり、新宿駅でバスをガソリンでもやした男とつながり、自分自身につながる。 ・・・ごめん。こういう本にはこういう感傷的というか、何かを言っているようで何もいっていない言葉を言うべきではないのだけどな。

Posted byブクログ

2010/11/05

波乱万丈な人生を送っている人が、いるものだ。 名もなき人生だが、こうやって戦前、戦後を生き抜いた女性たちのたくましさを感じる。 山谷の隣に吉原があった。老女の売春婦がいる。 戦前、捨てられ、転々として丁稚奉公にだされ、子守に行き、子供を生んでも育てられず、花魁として働き、戦争中は...

波乱万丈な人生を送っている人が、いるものだ。 名もなき人生だが、こうやって戦前、戦後を生き抜いた女性たちのたくましさを感じる。 山谷の隣に吉原があった。老女の売春婦がいる。 戦前、捨てられ、転々として丁稚奉公にだされ、子守に行き、子供を生んでも育てられず、花魁として働き、戦争中は慰安婦として戦地で男の相手をして、戦後は娼婦として山谷らに立ち、生活費を稼いできていた。 大正生まれの名もなき老女たちの山谷での生活が赤裸々に描かれている。 これに比べたら、私なんかまだまだだな。

Posted byブクログ