僕のエア の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんか、分かるような、分からないような 反感もあるけど、納得もできる・・・・ 考えだけが先走って、行動ができなくなるとか とっさに、何を話せばいいのか分からなくなって あとで、ああ言えばよかったとか、悩む事もある 読み進めていると、自分の内面と向き合っているような気が・・・ 考えさせられる一冊でした。
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筆者の前作のエッセー「超人計画」を小説化したような作品。構成や筋道はおぼろげで酩酊感を誘うような文章でした。 「超人計画」では、筆者が私生活内で合法(脱法?)ドラッグを使用している記述があったがその体験とその後に感じたことなどが基になっている様子。 作家らしい感受性と苦悩は感じる...
筆者の前作のエッセー「超人計画」を小説化したような作品。構成や筋道はおぼろげで酩酊感を誘うような文章でした。 「超人計画」では、筆者が私生活内で合法(脱法?)ドラッグを使用している記述があったがその体験とその後に感じたことなどが基になっている様子。 作家らしい感受性と苦悩は感じるが、商業レベルでこれはさすがにきついというか一般受けはしないだろうなという感じ。 個人的には嫌いではないですが。 次のムーの少年はまだ未読なので、そこで復活しているのだろうか!?
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心理学では「正常な自閉期」というものがあり、引きこもることは病的でない限り安全なものとして、自己向上のものとして挙げられます。だれもが青春時代に一度や二度、自らの精神に引きこもることをしたでしょう。例を挙げるならエヴァのシンジ君のような感じ。滝本氏の小説は自分の鏡であるキャラクタ...
心理学では「正常な自閉期」というものがあり、引きこもることは病的でない限り安全なものとして、自己向上のものとして挙げられます。だれもが青春時代に一度や二度、自らの精神に引きこもることをしたでしょう。例を挙げるならエヴァのシンジ君のような感じ。滝本氏の小説は自分の鏡であるキャラクターが登場し、引きこもりから脱出させてくれます。それは結局は自分の力であるのです。ゼロ年代的な思考実験小説がまたしても面白いのでありますな。なかなか。うん。
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これで滝本作品は中学、高校、大学、大学卒業後まで網羅したんじゃないかな?あとは小学校だな。 という関係ない話は置いておいてとりあえず感想。 この人はあいかわらず真正面から・・・・・・まあ真正面でも無いけど・・・・・・現実を描こうとして四苦八苦している。安心した。 さらに言えば今回...
これで滝本作品は中学、高校、大学、大学卒業後まで網羅したんじゃないかな?あとは小学校だな。 という関係ない話は置いておいてとりあえず感想。 この人はあいかわらず真正面から・・・・・・まあ真正面でも無いけど・・・・・・現実を描こうとして四苦八苦している。安心した。 さらに言えば今回はこれまでの作品の中でももしかしたら(超人計画を除けば)一番救いがないかもしれない。 これまでの滝本作品のファンなら大満足だろう。
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滝本竜彦氏の書く、精神的にイっちゃってる作品は、読んでいて少なからず他人ごとに思えないところもあり、余り気持ちよいものではないです。ただ、自分と向き合うことって大事だよな。
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無理にまとめちゃったのかなぁ。滝本さんの久しぶりの新刊。とはいえ初出は6年前の別冊文春だから、ひょっとすると大幅改稿し違う結末を作るつもりだったのかもしれない。そんなふうに思ってしまうほど唐突で予定調和の結末を迎える。全4章に書かれているが、中でも第1章第3章は今までの滝本作品同...
無理にまとめちゃったのかなぁ。滝本さんの久しぶりの新刊。とはいえ初出は6年前の別冊文春だから、ひょっとすると大幅改稿し違う結末を作るつもりだったのかもしれない。そんなふうに思ってしまうほど唐突で予定調和の結末を迎える。全4章に書かれているが、中でも第1章第3章は今までの滝本作品同様あるいはそれ以上の勢いを感じる。だが第2章は平凡であり最後の第4章に至っては迷走しつつ失速する。ただ、内容はともかく滝本氏の文章は流麗でロジカル。言葉遣いの巧みさもあって非常に分かりやすく視覚的だ。こういう文章をもっと読みたい。敢えて言うなら・・・内容が伴えば更に言うこと無しなのだけれど。次回作を大きな期待を持って気長に待ちます。
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内容的には「NHKへようこそ」と「超人計画」を足して2で割ったような感じ。 印象も滝本作品そのもので、最初のページから妄想とか幻覚とか出てきたので安心したww 個人的には最後が若干尻切れに感じたのだけど。
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“「よ、よいしょ。これぐらいの角度で大丈夫かな?」 その彼女の手には確かな温もりがあり、ネズミ色のレインコートにも確かな見覚えがあって――しかしこのビニールコートは、本来白く輝いていたはず。あぁ――とそのとき俺は気がついた。俺の頭を引っ張った彼女の両手は、空気みたいに透明だった。...
“「よ、よいしょ。これぐらいの角度で大丈夫かな?」 その彼女の手には確かな温もりがあり、ネズミ色のレインコートにも確かな見覚えがあって――しかしこのビニールコートは、本来白く輝いていたはず。あぁ――とそのとき俺は気がついた。俺の頭を引っ張った彼女の両手は、空気みたいに透明だった。彼女は全身、ぼんやり淡くて透明で、おかげで衣服もネズミ色だった。背景が透けて見えるから、白もネズミの色なのだ。そいつもこくりと頷いた。 「う、うん。そうなんです。はじめまして田中さん。エアです。隠れて手をこまねいているうち、すっかり薄くなってしまったエアです。でもまだ時間はあるのです。とうとう見つかっちゃったことですので、以後は手取り足取りなんとかします。恥ずかしいけど頑張ります」 そうしてヤツが顔を赤らめてそっぽを向いた瞬間、いきなり時は流れ始めた。頭のギリギリ下を車が掠めて通りすぎた。事故の恐怖に大きく見開かれたサラリーマン運転手の顔を見たと思った瞬間、俺は肩からアスファルトに落下して、急ブレーキ音とけたたましいクラクションと、わあわあざわめく街角の声に包まれた。後続車に轢かれまいと、転がって歩道に逃げたところで気を失った。誰かに肩を揺さぶられた気がしたが夢だろうと思った。誰かに背負われ、走ってどこかに運ばれた気がしたが、それも夢だろうと思った。アパートに到着したところで、レインコートのフードをはだけ、「つ、つかれた」と呟いた彼女は十三歳のスミレの顔をしていたが、まず間違いなくそれも夢だろうと思った。 きっとぜんぶが、死ぬ間際に見る他愛のない夢だった。” 憂鬱気味、女、麻薬ちっく、妄想、無気力、脱力感、馬鹿っぽい本気。 向かう先は明るくあるのに、どこか虚無感のような切なさを漂わせて。 あー、滝本さん久しぶり。好きだ。良かった。 “「前々から不思議に思ってたんだけど、田中君、一度でも誰かと付き合ったことある?」 「な、ないよー」 「じゃあ誰かを好きになったことは?」 「あるよー」 「誰?」 「誰だろう。俺は本当は、一体誰を好きだったんだろう。あの優しくて、綺麗で、偉くて、最高に素晴らしくて、完璧で究極な……」 「そんな女いないよ。そんな神様みたいな女はいないよ」 「あぁ……そうだな。たぶん俺は自分の心の中の神様が好きだったんだよ」 「もっと現実を見なよ。前見ないと危ないよ、気を付けてよ!」 木の枝に顔を引っかけて失明しかけた俺を梢は叩いた。 俺は山のてっぺんにある展望台を指さした。 ふたりで登っていった。 結構高いところまで上った。 「何が展望できるの?」 「たぶん普通のものが見えると思う」”
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残念だけれど、こういう若者の被虐的で脳内妄想を書き散らかしたような文章が好きではない。たしかにストーリーらしきものはあるけれど、現実と妄想の境目があいまいで、内容にひきこまれる前に精神的に疲労してしまうのだ。 この物語、主人公でフリーターのさえない24歳・田中翔は、エロスにはまる...
残念だけれど、こういう若者の被虐的で脳内妄想を書き散らかしたような文章が好きではない。たしかにストーリーらしきものはあるけれど、現実と妄想の境目があいまいで、内容にひきこまれる前に精神的に疲労してしまうのだ。 この物語、主人公でフリーターのさえない24歳・田中翔は、エロスにはまるわけでもなく、暴力に走るわけでもなく、ただひたすら現実から逃げようとするだけだ。 『いわゆる「ひきこもり世代」のトップランナー、、、』なんて著者紹介が裏扉にあるけれど、たしかにそれらしい著者のキャラクターが想像できる作品。それにしても、このショッキング・ピンクのド派手な装丁は持ち運ぶのにカバーが必須だ。恥ずかしいぞ。
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うぅぅ。ここまでコメント出来ない作品に 久しぶりに会ってしまった...。 感想を述べるための語彙や 感覚が全く自分の中に見当たらない...。 全部読み切りましたが...コメント書けず...。 自分が急に老け込んでしまって若者の 発する言葉が理解出来ないおじいちゃんに なった気分...
うぅぅ。ここまでコメント出来ない作品に 久しぶりに会ってしまった...。 感想を述べるための語彙や 感覚が全く自分の中に見当たらない...。 全部読み切りましたが...コメント書けず...。 自分が急に老け込んでしまって若者の 発する言葉が理解出来ないおじいちゃんに なった気分です。完敗。
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