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日本“聖女"論序説 の商品レビュー

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2017/01/20
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2010(底本1996)年刊。中世から近世、女性の地位はかつて想定されていたほど低くなかった、特に民衆レベルでは、という解釈が広まる中、女性の地位の低さを述べられても、先祖がえり?、結論ありきか、となって、うーんという感。しかも、その根拠が基本的に文芸作品のみというのがどうにも説得力を欠く。また、柳田の「出産能力のある女性は神聖な存在として尊敬されていた」解釈への批判も牽強付会の感。しかし、斎宮考はいい。天皇の位置づけの変遷と斎宮観の変遷とが帰を一にする解読はなかなか読ませる。著者は甲南大学文学部教授。

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2013/09/25

著者は日本中世文学の研究者として著名な人。この人には、かつて『<悪女>論』という著作もあった。本書は、中将姫、斎宮(これが中心)、女神をとりあげ、様々な文献(聞いたこともないものも多い)を駆使して検証してゆくものである。かつて、この分野では長く、柳田國男の『妹の力』が君臨していた...

著者は日本中世文学の研究者として著名な人。この人には、かつて『<悪女>論』という著作もあった。本書は、中将姫、斎宮(これが中心)、女神をとりあげ、様々な文献(聞いたこともないものも多い)を駆使して検証してゆくものである。かつて、この分野では長く、柳田國男の『妹の力』が君臨していた。著者は、その歴史的価値を認めつつ、それもまたジェンダーであるとする。また、この人のスタンスは、フェミニズム論とは別の次元から、それぞれの時代の、あるいは普遍的・本質的な次元において女であることの意味を考え続けているところにある。

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2012/08/10

20120718~ 0801「財務省の近現代史~』と並行読み。というか、息抜き。中将姫の話は「死者の書」で初めて知ったよ。中将姫&継子いじめの話と賀茂斎院・斎宮の話が興味深かった。

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