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がんばれ!!小さき生命たちよ の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2019/06/23

「今度うちの奥さんと息子と3人で、NHKに出ることになったんだ。是非見てよ」 10年前に出席した大学のゼミの同窓会。 大学の教員をする同級生が、「クローズアップ現代」の取材を受け出演することを教えてくれた。 テーマは「小児医療」。 「神奈川県立こども医療センター」で、難病...

「今度うちの奥さんと息子と3人で、NHKに出ることになったんだ。是非見てよ」 10年前に出席した大学のゼミの同窓会。 大学の教員をする同級生が、「クローズアップ現代」の取材を受け出演することを教えてくれた。 テーマは「小児医療」。 「神奈川県立こども医療センター」で、難病と戦うこどもたちとそのご家族、そして最前線で奮闘される医療関係者へのインタビューなどで構成されたドキュメントだった。 その番組に、思わぬ人が登場する。 横浜ベイスターズ(当時)の村田修一選手だった。 村田選手は、ベイスターズ、ジャイアンツで活躍し、2018年、独立リーグの栃木ゴールデンブレーブスに移籍後引退。 引退記念試合では、彼の背番号25を引き継いだベイスターズ筒香嘉智、ジャイアンツ岡本和真が花束贈呈。 そして、3チームの「背番号25」を背負った3人の息子さんから花束が贈られた。 そのセレモニーを見ながら思った。 ベイスターズファンとして「フリーエージェントで出て行った選手」という短絡的な見方を このままずーっとしていていいのか。 彼の本当の思いはどこにあったのか。 あの時、仲間の子どもと一緒に病気と闘っていたあの子が、元気に花束贈呈をしている。 そして、この本を手にとって見た。 2006年2月7日。村田家に長男の閏哉(じゅんや)君が誕生する。 わずか712g。 通常妊娠40週で生まれるところ23週の早産だった。即座に新生児集中治療室(NICU)に入院する。 「妊娠23週で生まれたら9割の子が亡くなる。生き残れた1割のうち9割は、大きな障害が残る」との、産科医師からの言葉に夫妻は愕然とする。 転院した「こども医療センター」で、親子は担当の豊島勝昭医師と出会う。 豊島医師は夫妻に徹底的に寄り添い、親身になって治療方針を話し合っていく。 折れそうになる心と身体を支えあいながら、夫妻と豊島医師と、閏哉君自身が戦っていく。 家族の祈りと、奮闘と、懸命の医療が実を結び、ひとつひとつ壁を乗り越えていく様は、涙なくして読みすすめることはできない。 夫妻の支えとなったのは、医療関係者だけでなく、同じ境遇で戦っているご家族や子どもたちの存在だったという。 その感謝の思いから、閏哉君の病気を公表し、同じ環境で戦う人たちのためにシンポジウムに参加したり、関係者を試合に招待するなど、幅広い取組みをしているのだ。 この本を読みながら、さらに思い出した。 5年前の春。桜が咲く頃に、私はうつ病を悪化させ長期休職をした。 そして、患者同士が病気の寛解と再休職防止を目指す「メディカルケア虎ノ門」という病院の「リワークプログラム」に参加した。 村田夫妻や豊島医師の取組みは、根底においてこの取組みとまさに同じだったからだ。 医療関係者はもちろんのこと、同じ病気で悩む様々な境遇の人たちとの交流がどれだけ力になったことか。また、支える家族や関係者同士の交流の場が、どれだけ希望の光になったか。 今の自分があるのは、あの時の「語らい」の力であり、「対話」の力であり、「レジリエンス」を呼び覚ます取組みのおかげだ。 「他人なれどもかたらひぬれば命にも替るぞかし」 村田家の皆さんと、豊島医師と、あの時の自分と、その時の仲間と、いろんな人と「対話」ができた素晴らしい時間だった。 対話こそ、人生の困難を乗り越える力だ。

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2014/01/19

甥っ子が500g台で生まれ、何か勉強になればと思って読んだ一冊。 712gで生まれた横浜ベイスターズ村田選手の子ども、閏哉くん。本当に小さな小さな赤ちゃん。低出生体重児ならではの心配も色々と乗り越えたそう。2歳くらいになった閏哉くんが、ニコニコととても可愛く写真に写っているのが印...

甥っ子が500g台で生まれ、何か勉強になればと思って読んだ一冊。 712gで生まれた横浜ベイスターズ村田選手の子ども、閏哉くん。本当に小さな小さな赤ちゃん。低出生体重児ならではの心配も色々と乗り越えたそう。2歳くらいになった閏哉くんが、ニコニコととても可愛く写真に写っているのが印象的。弟夫婦にも励みになるかな、とプレゼントしようと思う。 後半には、数人の超低出生体重児ママの体験談もあり、こちらも参考になると思う。

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2012/07/04

生命が誕生するということにこういう形もあることを知れてよかったです。友人の生まれた子供がただただ大きく育ってほしいです。

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2011/05/12

ベイスターズ村田選手の体験を通して、NICUの今が描かれています。神奈川県立こども医療センター担当医による解説パートは、新生児医療とはどうあるべきかの幅が感じられます。

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2010/11/12

出だしから泣けます。 既に親となっている人も、これから親となる若者も、 たくさんの方々に読んでほしいです。

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