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あなたがパラダイス の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2021/06/17

年をとると味のある顔になると言えば聞こえはいいけど、潤いはなくなりしわに白髪、ああやっぱり若さはそれだけですばらしい。 若い頃は年配の人にしたり顔にお説教されて、年をとれば誰にも何も言われずに好きなことができるんだなんて、なんてものを知らなかったことか。子どもの手は離れてももっと...

年をとると味のある顔になると言えば聞こえはいいけど、潤いはなくなりしわに白髪、ああやっぱり若さはそれだけですばらしい。 若い頃は年配の人にしたり顔にお説教されて、年をとれば誰にも何も言われずに好きなことができるんだなんて、なんてものを知らなかったことか。子どもの手は離れてももっと心配が広がるだけ、おまけに今時の子どもはなかなか親離れしない。夫は頑固になり、介護に追われ、その合間になんとか自分の時間を持ちたくても体力がない。 ひとつひとつ年を重ねるごとに「できない」ことが増えてくる。 明るい未来なんてもうないのだろうか そうい更年期を、絶望的にならずに描いてくれる小説

Posted byブクログ

2011/11/29

更年期を迎えた女性を軸に、家族、介護、仕事、はたまた大人の恋を通して未来を見つけていく、そんなお話です。「更年期」口に出すのもおぞましいくらい、自分はまだまだ!と見ないふり、気付かないふりをしている中高年層。これから始まる未来に向かって成長していく思春期のような甘酸っぱさなど微塵...

更年期を迎えた女性を軸に、家族、介護、仕事、はたまた大人の恋を通して未来を見つけていく、そんなお話です。「更年期」口に出すのもおぞましいくらい、自分はまだまだ!と見ないふり、気付かないふりをしている中高年層。これから始まる未来に向かって成長していく思春期のような甘酸っぱさなど微塵もなく、未来と呼べる先は老後という何とも悲しく辛い現実が待っている。今まで守られてきた自分が、これからは守っていかなくてはならない介護という現実や、50歳を境に衰え始める体力や美、女性としての責務を果たし終えた後の何ともからっぽになってしまったような空虚感が口を開けて待っている。でもそんな事はなんのその。自分のパラダイスを見つけて、進んでいく先は明日という未来なのだ。ジュリー(沢田研二)の歌詞のひとつひとつが、その道しるべになっている。『更年期は、親の老いや、うっとうしさが増すばかりの配偶者や生意気になった子供との確執に立ち向かう年周りでもある。そこから来る山のような用事といら立ちと不安が更年期の体調不良に加わるのだ。みんなよく生きてられるわよ。女ってえらいと思わない?』 この言葉にすごく共感しました。。

Posted byブクログ

2011/07/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み終わったときにさわやかになるのが平さん。 今回はいつもよりも更年期の話題を中心に繰り広げられるので、珍しく重いなあ・・・なんて感じているあたりから、平ワールドが始まります。 いつものパターンですが中盤がぐいぐいと引き込まれます。 泣いたり笑ったり、どんなに幸せそうに見える人でも悩みはある。 そのへんを明るく、前向きな気持ちに持っていくテクニックが好きです。 そして「ジュリーと更年期」。まったく結びつかなそうなこのキーワードが後半になると見事に絡まっていくのです。 ジュリーとは、沢田研二のことです。 締めくくりも気持ちがよかった。タイトルも納得。 読み終えた後はジュリーのCDを聞きたくなりました。

Posted byブクログ

2010/12/15

私はまだ20代なので、遠い遠い先の話のような気がする更年期。 その渦中にいる女性たちが主人公の連作です。 その全てのストーリーに沢田研二氏の楽曲が登場します。 ジュリーといえば勝手にしやがれとTOKIOくらいしか知らない世代ですが、ジュリーのカリスマ性をこの本から感じました。 こ...

私はまだ20代なので、遠い遠い先の話のような気がする更年期。 その渦中にいる女性たちが主人公の連作です。 その全てのストーリーに沢田研二氏の楽曲が登場します。 ジュリーといえば勝手にしやがれとTOKIOくらいしか知らない世代ですが、ジュリーのカリスマ性をこの本から感じました。 この本を読んでからYou tubeでジュリーの歌っている姿を見ましたが、すごくカッコイイ!私もこの世代だったら大ファンになってたかも~、と想像しました。 ジュリーの歌を通して、40~50代の女性たちの底力を感じる一冊。

Posted byブクログ