思考力の鍛え方 の商品レビュー
2011 4/14パワー・ブラウジング。筑波大学図書館情報学図書館で借りた。 山中湖情報創造館の丸山高弘さんのブログ(http://maru3.exblog.jp/10451142/)で紹介されているのを見て気になっていた本。 新学習指導容量が求める教育に学校図書館がどう支援でき...
2011 4/14パワー・ブラウジング。筑波大学図書館情報学図書館で借りた。 山中湖情報創造館の丸山高弘さんのブログ(http://maru3.exblog.jp/10451142/)で紹介されているのを見て気になっていた本。 新学習指導容量が求める教育に学校図書館がどう支援できるか、について扱っている。 学校図書館は専門外なのだが、リテラシー関連で参考になるかと思い手にとってみた。特に米国の情報リテラシースキル関連の動向を日本語で紹介しているところが有難い。 以下、自分が興味があるところのメモ。 ◯読み方のストラテジー(p.72) ・スキミング(Skimming、概略読み):テキスト全体を素早く概観し、主題を把握する ・スキャニング(Scanning、情報特定読み):欲しい情報がある場所をいち早く特定化する ・ジャンルの識別(Identifying genre):テキストの構成パターンを識別する ・要約(Summarizing):主題を述べ、詳細を省いてテキストの要約をする ・書き換え(Paraphrasing):テキストを「自分のことば」で書き換える ◯Critical Thinkingを身につける上で必要な十の思考スキル(p.94) ・「証明可能な事実と価値ある主張を区別する」 ・「情報源の信頼性を見定める」 ・「命題が事実に基づいた正確性があるか明らかにする」 ・「情報や主張、理由を関係あるものと無関係なものに区別する」 ・「バイアスを見つける」 ・「述べられていない仮定を明らかにする」 ・「あいまいで不明瞭な主張や議論を明らかにする」 ・「理由付けをするにあたっての、論理的な矛盾や推論の誤りを見つける」 ・「根拠のある正当な主張と、正当ではない主張を区別する」 ・「議論の強さを見定める」 ◯「ビッグ6」スキルズの邦訳(p.102) 1.課題を定義する(Task Definition) 1.1 課題を明確にする 1.2 解決のために必要な情報を知る 2. 情報探索の手順を考える(Information Seeking Strategies) 2.1 利用可能な情報源を考える 2.2 優先順位を決める 3. 情報の所在を確認し収集する(Location and Access) 3.1 情報源の所在を知る 3.2 情報源の中の情報を見つけ出す 4. 情報を利用する(Information Use) 4.1 情報を読む、聞く、見る 4.2 適切な情報を取り出す 5. 結果をまとめる(Synthesis) 5.1 取り出した情報をまとめる 5.2 まとめた情報を提示する 6. 評価する(Evaluation) 6.1 成果を評価する 6.2 自らの問題解決プロセスを評価する ◯5章以降に国内事例紹介あり。
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探求型学習での学校図書館の意義から実践例まで、コンパクトにまとまった良書。一番感じたのは、図書館を活かすも殺すも職場の連携次第ということ。「司書と教科の連携」だと司書に孤軍奮闘を強いるので、「司書も含めた職場全体の連携」こそ意識すべきだろう。
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司書教諭・学校図書館司書の方はぜひ必読! 新学習指導要領で、「思考力・判断力・表現力」の育成と「言語活動」の充実が求められている。 そのような求めに対し、学校図書館がそのように寄与できるか? 実際に行われた教科との協働授業などの実践も書かれ、学校図書館が単なる「本の貸出をする...
司書教諭・学校図書館司書の方はぜひ必読! 新学習指導要領で、「思考力・判断力・表現力」の育成と「言語活動」の充実が求められている。 そのような求めに対し、学校図書館がそのように寄与できるか? 実際に行われた教科との協働授業などの実践も書かれ、学校図書館が単なる「本の貸出をする場」ではなく、「教育」する場になりうる、やらなくてはいけないと考えさせられます。
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