甘い関係 新装版 の商品レビュー
田辺聖子さんの本は学生のときぶりに読む。 彩子が悟に対して抱く感情はなんとなくわかる。 一緒にいないときは別に一人でも平気だと思うし、でも会うとこの人なしではいられないと思う。全く逆で、会ってる間に、この人がいなくても平気だと思うこともある。
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今でいうルームシェアをして暮らす3人。 仕事を楽しみながらも恋人への執着を捨てられない彩子。平凡なOL(当時の言葉でいうならBG)を装いながら実業家として成功している美紀も、女とお金にだらしのない男と関係を続けている。 駆け出しの歌手の町子は、恋に生きる体質が災いしてか、なかなか...
今でいうルームシェアをして暮らす3人。 仕事を楽しみながらも恋人への執着を捨てられない彩子。平凡なOL(当時の言葉でいうならBG)を装いながら実業家として成功している美紀も、女とお金にだらしのない男と関係を続けている。 駆け出しの歌手の町子は、恋に生きる体質が災いしてか、なかなか目が出ない。 その気になれば自立して一人で生きていけるはずの彼女たちだが、やっぱり恋を諦められない。相手は誰も彼もいわゆるろくでもない男ばかり。 三人三様、怒ったり笑ったり開き直ったり、忙しい。裏切られても悲壮感なく立ち上がる逞しさも小気味よく、心が軽くなる読後感だ。
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相変わらず美しくて可愛い恋する働く女性たち。食事なり金なり男なり、どん底に落ちた時の回復方法をそれぞれ心得てるのが頼もしい。その人しかいないって思う場面も、そこから冷めてしまった自分に気づく悲しい瞬間も、恋の全フェーズが詰まってる。惨めな時もユーモアの隠し味があって、最近は田辺節...
相変わらず美しくて可愛い恋する働く女性たち。食事なり金なり男なり、どん底に落ちた時の回復方法をそれぞれ心得てるのが頼もしい。その人しかいないって思う場面も、そこから冷めてしまった自分に気づく悲しい瞬間も、恋の全フェーズが詰まってる。惨めな時もユーモアの隠し味があって、最近は田辺節しか読めん。。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
神視点めずらしいのでは?場面がころころ変わるので読み辛かったが新鮮だった。 ラストは「またそのラスト!」と思わず声に出して突っ込んだ。 女性の嫉妬や情けが痒いところに手が届くように文になっていて頷いてしまう。
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若い女の子3人の群像劇。女の子たちもそれぞれ魅力的だが私は彼女らをとりまく男性陣のほうが好きだった。結構ダメ男ばっかりだけど。
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「愛の幻滅」を読んだとき、田辺聖子面白いって思ったけど、今回はなんか違った。 「愛の幻滅」と同じく、何十年前の作品でも今でも古さを感じさせない、という意味ですごいなと思う。 けど、今回は登場人物が多すぎて話がごちゃごちゃした気がする。 と、「氷点」とか読んだ後で、ちょっとした軽...
「愛の幻滅」を読んだとき、田辺聖子面白いって思ったけど、今回はなんか違った。 「愛の幻滅」と同じく、何十年前の作品でも今でも古さを感じさせない、という意味ですごいなと思う。 けど、今回は登場人物が多すぎて話がごちゃごちゃした気がする。 と、「氷点」とか読んだ後で、ちょっとした軽薄さに落差かありすぎたかな?
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「女はそれぞれ爆弾を抱えている。」 中でも紅谷に捨てられた妻がひときわ心に残った。無償の愛、ということは簡単だけど、尽くしていることが自分の幸せだと勘違いしているうちは、それはほんまもんじゃないんじゃないかなぁと。自分を愛し、好きなことして、自分を構ってあげられてこそ、コップは...
「女はそれぞれ爆弾を抱えている。」 中でも紅谷に捨てられた妻がひときわ心に残った。無償の愛、ということは簡単だけど、尽くしていることが自分の幸せだと勘違いしているうちは、それはほんまもんじゃないんじゃないかなぁと。自分を愛し、好きなことして、自分を構ってあげられてこそ、コップは溢れて愛せるんかなぁと思った。 この本読んで、田辺聖子の本が好きな理由がなんとなく分かった気がする。それは、登場人物の女の子に心があるからだ。人に感情がある小説は数あれど、なにかあたたかく座っている心を感じるからだ。そしてみんな腹の底では透明な流れをそれぞれ持っている。
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今年28冊目。 田辺聖子さんの小説を初めて読んでみました。 この小説は、 1975年頃のお話。 今で言うルームシェアをしている、 19歳,23歳,29歳の3人の働く女性が主人公。 それぞれの恋愛や仕事、 女性から見た男性感が テンポ良く素直に描かれている。 こういう切り口の...
今年28冊目。 田辺聖子さんの小説を初めて読んでみました。 この小説は、 1975年頃のお話。 今で言うルームシェアをしている、 19歳,23歳,29歳の3人の働く女性が主人公。 それぞれの恋愛や仕事、 女性から見た男性感が テンポ良く素直に描かれている。 こういう切り口のお話は今でも、 ドラマや小説でもよくありますが…。 半世紀とはいかないけれど、、、 40数年経っているのだから、 時代背景や、 女性全体の平均的な考え方は変わってきている。 けれど、 どの時代も、 恋愛や、それ以外の人間関係の中での 自立の仕方や、弱さや、ずるさ、 理想と現実のギャップ… そういう葛藤は変わらないなぁと 感じました。
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今も昔も男と女は変わらんのだね、と妙に納得して、すっきりとした読後感でした。 ほんと30年前に書かれたとはねぇ。当時としては、刺激的な内容だったんじゃないかと思う。たまに読みたくなるかも。 男の人、たくさん出てくるけど、楠センセに一票!
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最近はまっている田辺聖子。装丁がどれも可愛く再発行している。 3人の働く女性が「ワリカン同棲」している。 いまでいうシェアハウス! OL(もそろそろいわないけど)のことを BG(ビジネスガール)としていることも時代を感じて面白い。 考え方の根底や若い女性の気持ちでいえば現代とそう...
最近はまっている田辺聖子。装丁がどれも可愛く再発行している。 3人の働く女性が「ワリカン同棲」している。 いまでいうシェアハウス! OL(もそろそろいわないけど)のことを BG(ビジネスガール)としていることも時代を感じて面白い。 考え方の根底や若い女性の気持ちでいえば現代とそう 変わらないのだと思うけれど、言葉がきれいというか 大阪弁なんだけど女性らしく語尾が可愛かったりするのが 最近なんか読んでいて気持ちいい理由なんだろうなぁ。
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