虚栄の肖像 の商品レビュー
前作に続き。ちょうど著者が亡くなられた後に出た文庫なのか。 歴史学科出身の素養はあるんだろうけど、「取材」で片すのもすごい笑
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北森鴻が2010/01に亡くなって、ちょうど10年。野暮スレスレのゴージャスな趣味が鼻につくのに病みつきになったのは、綿密な取材に裏付けされた特殊な世界の書き込み振りに引き込まれるから。不思議な作家だったなあ。
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深淵のガランスに続くシリーズ第2弾にして最終巻。 「虚栄の肖像」「葡萄と乳房」「秘画師遺聞」の全三篇を収録。 北森氏の描く主要キャラは本当に魅力的だと思う。 中でも萌えまくりだったのが、佐月恭壱。 絵画修復には危険が付きまとう。 その絵が偽物だった場合、修復したことで、偽物を本物...
深淵のガランスに続くシリーズ第2弾にして最終巻。 「虚栄の肖像」「葡萄と乳房」「秘画師遺聞」の全三篇を収録。 北森氏の描く主要キャラは本当に魅力的だと思う。 中でも萌えまくりだったのが、佐月恭壱。 絵画修復には危険が付きまとう。 その絵が偽物だった場合、修復したことで、偽物を本物に 仕立て上げてしまう危険が伴う。 脇役たちとの駆け引きも見ものなんだけれど、 「葡萄と乳房」「秘画師遺聞」で恭壱の元カノが登場。 これがなんとも切なくて、絵画にまつわる謎と相まって ドキドキが半端なかったです。 続きが読みたかったです(T□T)
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独特の静かなトーンが漂う短編集 絵画修復師の主人公への依頼は、不穏な出来事への入り口 天才的な技術を有する主人公と、周りを固める脇役が魅力 貴重な美術ミステリだけに、急逝が惜しまれる 続編の予定があったとしては尚更
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再読3回目。 絵画や骨董の素養がなくても、どっぷり楽しめるのは何故なんでしょう。絵画修復やお酒の種類に詳しくなれたのは、この連作のおかげです。 主人公の過去が少しずつ見えてきて、謎に包まれた周囲の人々の正体も少しずつ明かされてきて、まだまだこれから、というときに。。。 ご冥福をお...
再読3回目。 絵画や骨董の素養がなくても、どっぷり楽しめるのは何故なんでしょう。絵画修復やお酒の種類に詳しくなれたのは、この連作のおかげです。 主人公の過去が少しずつ見えてきて、謎に包まれた周囲の人々の正体も少しずつ明かされてきて、まだまだこれから、というときに。。。 ご冥福をお祈りいたします。
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絵画修復師という馴染みのない職業が登場するシリーズ。さすがは北森氏という知識と緊張感に満ちた作品です。冬狐堂のキャラクターが、彼女がメインの作品と比べてややアクが強く描かれているのがまた面白い。 このシリーズの続編を二度と読めないと思うと、改めて残念で仕方がないです。
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絵画修復師の佐月の話 今回は、過去の恋人が出てきていろいろ関係してる ところで、主人公に惚れているっぽい飲み屋の女の子は、本当に主人公の味方なのかなといつも思う 余計なトラブルに巻き込んでいるようにしか見えない……
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花師にして絵画修復師の佐月恭壱。どちらの職業にも惹かれる。どちらかというと、絵画修復師の佐月がメインだけど、垣間見える花師の仕事ぶりも素晴らしい。そして、やはり登場するのは、冬の狐♪ 北森作品は、登場人物の交差が魅力でもある。本当に惜しい方を失くした。まだ読み切れていないけど、も...
花師にして絵画修復師の佐月恭壱。どちらの職業にも惹かれる。どちらかというと、絵画修復師の佐月がメインだけど、垣間見える花師の仕事ぶりも素晴らしい。そして、やはり登場するのは、冬の狐♪ 北森作品は、登場人物の交差が魅力でもある。本当に惜しい方を失くした。まだ読み切れていないけど、もっともっと読みたかったと思うシリーズばかり。大切に読んでいきたいと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
花師と絵画修復師の2つの顔を持つ佐月に不思議な依頼が舞い込む。墓の前の古備前に桜を活けるというもの。その桜を愛でながら繰り広げられる奇妙な花見の宴。その席で、佐月はもう1つの仕事、絵画修復の依頼を受ける。報酬はその古備前だというが……表題作ほか、15年前に別れた恋人と京都の桔梗寺で偶然再会したところから始まる「葡萄と乳房」など、書き下ろしを含め、連作短篇3篇を収録。一度読めば癖になる北森ワールド炸裂の花師・佐月恭壱、今回は、佐月の過去が交錯するシリーズ第2弾です。 第1弾も読みたい{/atten/}というのが、読み終わった感想です 絵画修復、絵画の世界には疎いのだけど、興味深くおもしろく 極上のショート(ミドル?)ミステリー{/hikari_pink/} いつものように、登場人物も魅力たっぷり 北森鴻さんが亡くなってから知った自分を本当に後悔
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図書館より。 全体的に、特A級の人間ばっかりでてくる。 一読した印象では、あまりに完璧な人間ばかりが出てくるので、 ストーリイ全体が造り物めいてしまってちょっと感情移入しづらいところがあった。 特に主人公の花師/絵画修復師の佐月恭壱は完全無欠型の探偵なので、 人間的で、悩んだり...
図書館より。 全体的に、特A級の人間ばっかりでてくる。 一読した印象では、あまりに完璧な人間ばかりが出てくるので、 ストーリイ全体が造り物めいてしまってちょっと感情移入しづらいところがあった。 特に主人公の花師/絵画修復師の佐月恭壱は完全無欠型の探偵なので、 人間的で、悩んだりする探偵が好きな人にはあまり本作は向かないかも。 しかしシリーズが何作かあるなかの本作では、 完全無欠のストイック人間・佐月の若かりし頃の恋人や、その恋人との何十年かぶりでの再会などが描かれ、多分に彼の感情が揺れるところが見られる。なんだかんだ言ってもわたしは佐月に好印象を持っているので、冷たく非人間的な印象すら与える彼が折に触れ若かりしころの熱い恋の日々の思い出を反芻する場面は、切なく、その温かさに反するように孤独を好む彼の現在の胸の裡を推しはかってしまう。 (厳密には、「美術ミステリ」とでもいうのか、 でも作中ですすんで佐月がナゾトキをしたりトリック解明をするわけではないのでミステリとも本当は言い難い気はしている。) 北森さんの文章は、怜悧で艶で、しかし下品でないので好きだ。
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