坂東三津五郎 踊りの愉しみ の商品レビュー
「力を入れない方が手が美しく見える」といふくだりを読んでゐて、「フレッド・アステアもそんな感じだつたのだらうか」と思つたり。特にジンジャー・ロジャーズと別れた後、ステッキや帽子掛け、ピアノなど非生物と踊るときのあの命のないものに命の宿つてゐる感じ、あれはかういふからくりなのかも、...
「力を入れない方が手が美しく見える」といふくだりを読んでゐて、「フレッド・アステアもそんな感じだつたのだらうか」と思つたり。特にジンジャー・ロジャーズと別れた後、ステッキや帽子掛け、ピアノなど非生物と踊るときのあの命のないものに命の宿つてゐる感じ、あれはかういふからくりなのかも、といふ気がした。時々歌右衛門の手の真似とかしてみるけど、どうしても力が入るものなあ。力を入れないでああなるのがすごかつたのかも。 「踊り、わかんないし、わかるやうになれたら」と思つて手に取つたが、そちらの効果はあまり期待できないかも。目に見えるものに注意がいかないからかもしれない。目が悪いからさ。
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わかりやすい語り口で歌舞伎舞踊について語られている。目覚ましい独特さがあるわけではないとはいえ、具体的な演目ごとの詳細な記述は臨場感があって勉強になると思う。 「『お客様に届けよう』と思うと結構焦ってしまいますし、うまく届かないものなのです。逆に引きつけるようでありたい」(26...
わかりやすい語り口で歌舞伎舞踊について語られている。目覚ましい独特さがあるわけではないとはいえ、具体的な演目ごとの詳細な記述は臨場感があって勉強になると思う。 「『お客様に届けよう』と思うと結構焦ってしまいますし、うまく届かないものなのです。逆に引きつけるようでありたい」(26頁)
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