散歩とカツ丼('10年版) の商品レビュー
選ばれたエッセイ集だけあって、どれもうまい。 うまい、の基準はやはりわかりやすさと、話のまとめ方だと 思いました。そして、ちょっと意外性あれば最高。 例えば、蕎麦屋さんで素敵な女性が一人で入ってきて さっと食べて出ていった話。 実は、食い逃げだったという何ともびっくりの展開の...
選ばれたエッセイ集だけあって、どれもうまい。 うまい、の基準はやはりわかりやすさと、話のまとめ方だと 思いました。そして、ちょっと意外性あれば最高。 例えば、蕎麦屋さんで素敵な女性が一人で入ってきて さっと食べて出ていった話。 実は、食い逃げだったという何ともびっくりの展開の話とか。 お医者さんのエッセイ。 脳梗塞の症状が出た時には、医者に見せるのではなく、 救急車を呼ぶが正解だそうです。症状が出たら即、検査が実は 必要とのこと。 「タクシー代わりに救急車を呼ぶ」のではなく、 「医者代わりに救急車を呼ぶ」のが正しい救急車の使い方だ そうです。 浮気相手の楽屋に行って、びんた一発おみまいする話、 これは十勝花子。 ネットカフェの長期滞在料金6900円が払えないために、 その部屋で自殺、またはあと一歩で警察に逮捕されそうになった 若者を助ける話、雨宮処凛さんのエッセイはぐさっとくる エッセイです。 タイトルは「底の抜けた国で」。これも、うまいですね。 ちなみにタイトルは、永井荷風の通ったお店で食べた カツ丼のお話です。
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51篇のエッセイ集.どれも素晴らしいが,「いらすの井戸」の話 が面白かった.広隆寺を建立した秦河勝が景教を伝え,親鸞も漢訳の聖書を読んだ可能性がある という話だ.浄土真宗がキリスト教に似ているのは景教(キリスト教)が7世紀に日本に伝わっていたからという説もあながち嘘ではない感じが...
51篇のエッセイ集.どれも素晴らしいが,「いらすの井戸」の話 が面白かった.広隆寺を建立した秦河勝が景教を伝え,親鸞も漢訳の聖書を読んだ可能性がある という話だ.浄土真宗がキリスト教に似ているのは景教(キリスト教)が7世紀に日本に伝わっていたからという説もあながち嘘ではない感じがしてきた.
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毎年、楽しみにしているエッセイ集です。今年は、随分とアマの文章が多かった気がするんだけど、たまたまなのかなぁ。プロ・アマ問わず、新聞、雑誌に載った文章を自薦・他薦で応募する、という形式だから、書きたい人、が多い昨今、アマチュアが台頭してきたということかも・・??で、アマの文章は、...
毎年、楽しみにしているエッセイ集です。今年は、随分とアマの文章が多かった気がするんだけど、たまたまなのかなぁ。プロ・アマ問わず、新聞、雑誌に載った文章を自薦・他薦で応募する、という形式だから、書きたい人、が多い昨今、アマチュアが台頭してきたということかも・・??で、アマの文章は、確かに少々稚拙だったりもするのだけど、一世一代といった思いの強さが面白い。その人がどんな人生を歩んできたのか、今、一番大事に思っていること、一番楽しいこと、などがページから濃厚に伝わってくる。でも、アマが続くと、安心して読めるプロの文章が心待ちにされたりもし、う〜〜ん、やっぱりちょっとアマが多すぎという感じが大きいかな。そして、「ワカシの『さかな記者』」というタイトルの、朝日新聞石巻支局の記者さんのエッセイが、石巻やその近海の魚に対する愛情たっぷりで読ませられたのだけど、果たして、この方は今、無事なのだろうか。こんなに石巻を楽しんでおられるのに、と、思うととても切なくなった・・。
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