態度がデカイ総理大臣 の商品レビュー

早川いくを【著】

2012/02/29

かなり脚色したであろう実話ベースの話。
なんだか物凄い人だなあ・・と改めて思える。
この破天荒振りを平成の世で行ったら、それこそ内閣総辞職や解散総選挙じゃ済まないようなエライことになるんだろうね。

気楽な小説としても面白いし、読んでて知らない名前や出来事をネットで調べるのもまた面白い。
その時代の日本の生活等の実態や、GHQとの関係も垣間見ることができるので、その辺も面白かった。

2010/10/24

実話なのに、よく練られた政治小説のように面白い。
昭和の戦後時代の総理大臣吉田茂の伝記である。
発足して間もなくあまりの身勝手さに四面楚歌に陥る吉田内閣だが、戸惑うこともなく、葉巻を燻らせながら豪邸の窓から見下ろし、余裕な態度である。
飢餓で死にそうだと訴える人々に、そんな声が出るくらいならまだ死なない。
家で寝てろと吐き捨てる。
面白くなければ、バカヤローと癇癪を起こす。
良くも悪くもユニークで気骨のある政治家だったことは確かなのだろう。
吉田茂という人間像をとことん堪能することができる。