やさしい精神医学入門 の商品レビュー
基礎的な考え方をはっきり示している点がよい。とても冷静で、難しい面にはほとんど突っ込まず、ちゃんと入門レベルで書かれている。ただ、どうも批判的な文章に思える。
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借りたもの。 精神医学の現場ではどのような治療が行われているか、を丁寧に解説する。 その中で、投薬の必要性、重要性を説いている。 精神医学がまだ未解明――よく言えばまだまだ発見の余地がある――学問であり、それ故に試行錯誤の連続であることが伺えた。 精神医療の歴史についても書かれ...
借りたもの。 精神医学の現場ではどのような治療が行われているか、を丁寧に解説する。 その中で、投薬の必要性、重要性を説いている。 精神医学がまだ未解明――よく言えばまだまだ発見の余地がある――学問であり、それ故に試行錯誤の連続であることが伺えた。 精神医療の歴史についても書かれている。 精神疾患の患者は治療の対象ではなく、管理(隔離、収容)する存在だった時代を経てから、有効な治療方法の模索、確立、待遇改善など……さらには精神疾患の患者による犯罪と責任能力の問題まで。 投薬についての意思の考え方が見える点で興味深い一冊。 安藤たかゆき『こころを病んで精神科病院に入院していました。』( https://booklog.jp/item/1/4040677382 )、杉山なお『精神病棟ゆるふわ観察日記』( https://booklog.jp/item/1/4800274443 )にも紹介されていたことの詳細である。 併読した西多昌規『自分の「異常性」に気づかない人たち』( https://booklog.jp/item/1/479422236X )にもあった様々な障害に対し、どの様な薬物療法を用いるかが紹介されている。 いとうせいこう『ラブという薬』( https://booklog.jp/item/1/4898154735 )でも言及されていた、内因性と心因性(p.57)の詳細を理解する。 ただ、科学的な対処療法に重点を置いてはいるものの、「それで本当に治療できるのか?」と疑心暗鬼になるところがあった。 症状を抑えるために投薬する……私はそのために疾患、障害と“せざるをえない”?可能性もあるのではないか?と読んでしまう。 投薬に効果があるのは事実だが、個人差があるため投薬量を増やすケースがあった。それでも効果が目に見えてよくなるわけでな内容なので、素人は不安になる。 のんた丸孝『縁距離な夫婦 躁うつといわれた嫁との20年日記 』( https://booklog.jp/item/1/4022141891 )の奥様は凄い量の服用に、自己判断で薬をやめてしまう。 それに類似するケースも紹介されていたが、そうさせないための手段については何も書かれていない。 メディアの投薬批判――行政や製薬業界への不信感――に対する、お門違いな偏見に憤っていた。(p.141) 著者は体面によるカウンセリングに対して、保険がきかないことでの患者(クライアント)の負担が増すことへのネガティブな印象があるようで、私はそれも理解できる。とはいえ、意外と薬に頼らなくても改善するうつ病はあるだろうし……できれば『ラブという薬』に紹介されていたカウンセリングと投薬の二刀流について、その効果と可能性についてはどう考えているのか、知りたかった。 本の最後には、実際の事件に基づいた模擬裁判員裁判の簡易的な内容も掲載。この内容は衝撃的だった。被告の妄想は客観的にロジックは無いに等しいが、当事者はそれを事実だと思い込んでいる。二転三転している自覚も無いため、罪の意識を持っているようで持っていない。 判断が難しかった……
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暇暇に読んでいたら、いつの間にか読み終わっていた。 精神医学について、まとまった知識を得たような、得てないような、特別、勉強になったという感じはしなかった。 もともと、一般の人向けの解説書なので、これを読んだからと言って、臨床に応用できるわけじゃないし、まぁ、そんなものかと一人で...
暇暇に読んでいたら、いつの間にか読み終わっていた。 精神医学について、まとまった知識を得たような、得てないような、特別、勉強になったという感じはしなかった。 もともと、一般の人向けの解説書なので、これを読んだからと言って、臨床に応用できるわけじゃないし、まぁ、そんなものかと一人で納得。
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良書。反精神医学と精神分析をすっぱり全否定してはじまり、精神科医たちの考え方の現状を説明してくれる。 「つまりフロイト説は、単なる「俗流」の心理学と同じレベルの話なのである。この点については、サリヴァンやフロム・ライヒマンなどの臨床家の著作も、フーコーやラカンなどの哲学者の...
良書。反精神医学と精神分析をすっぱり全否定してはじまり、精神科医たちの考え方の現状を説明してくれる。 「つまりフロイト説は、単なる「俗流」の心理学と同じレベルの話なのである。この点については、サリヴァンやフロム・ライヒマンなどの臨床家の著作も、フーコーやラカンなどの哲学者の学説も同様である。」p.96 こうふうにすっぱり斬ってくれる本が主流になってほしい。
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うつ病、統合失調症、発達障害―。人はなぜ「心の病」に陥るのか。その原因や症状にはどのような違いがあり、医療現場の最前線ではどんな治療が行われているのだろうか?回復可能な病までを「障害」と呼ぶ弊害、投薬治療に対する根拠のない批判、名前ばかりが一人歩きする「心のケア」など、多くの誤解...
うつ病、統合失調症、発達障害―。人はなぜ「心の病」に陥るのか。その原因や症状にはどのような違いがあり、医療現場の最前線ではどんな治療が行われているのだろうか?回復可能な病までを「障害」と呼ぶ弊害、投薬治療に対する根拠のない批判、名前ばかりが一人歩きする「心のケア」など、多くの誤解がつきまとうさまざまな精神疾患を、豊富な症例とともに臨床医学の見地から解説。精神医学の基礎を分かりやすく学ぶ。
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