どうしても、ギャンブルをやめられなくなったら読む本 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
カジノIR法案が通ったことで、図書館で読んでみた本。著者は、母親が実際にパチンコ中毒から復帰した心理カウンセラー。 家族に中毒者がいる実際の辛さ、そこから復帰する時の幸福感や自信についてリアル感溢れるタッチで書いています。もちろん、実践的な内容も盛り込まれています。 また、「どのタイミングで」専門家に相談したほうが良いのか、家族にとっても、本人にとっても。ということに関しても、明確なガイドラインを提示しています。 1時間位で読める平易な語り口ながら、非常に濃い内容です。もし、自分の友人や親族に該当しそうな人が居たら、迷わず薦める一冊です。
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著者の母親がギャンブル依存症だったらしい。 その経歴ゆえに,全体の傾向として, ギャンブル依存症当事者よりもその家族に 思い入れがある印象を受けた。 軽度のギャンブル依存症であるならば, 本書の方法論(内観,セルフカウンセリングがメイン)で 改善する人もいるかもしれない。 し...
著者の母親がギャンブル依存症だったらしい。 その経歴ゆえに,全体の傾向として, ギャンブル依存症当事者よりもその家族に 思い入れがある印象を受けた。 軽度のギャンブル依存症であるならば, 本書の方法論(内観,セルフカウンセリングがメイン)で 改善する人もいるかもしれない。 しかし,重度のギャンブル依存症の人は, 一時的にギャンブルをやめることはできても, 再発する可能性が高いように思えた。 再発しても,本書の方法論で またギャンブルをやめればいいらしい。 ギャンブル依存症の認識,分析が 甘いような気がする。 次の記述も引っかかる。 「いまはどうにもムシャクシャしてるから,少しだけギャンブル しよう。少しだけすれば満足できるはずだ」と本当に納得して ギャンブルするのであれば,それは問題ありません。 あまり好ましくはありませんが,自分のなかで納得してお金を 使っているので,罪悪感などのストレスも少なく,そのまま ズルズルとギャンブルへの依存が再開する,とうことには つながらないことが多いからです。 本書について否定的なことばかり書いてしまったが, 要所要所でいいことも書いてある。 一読する価値はあると思う。 何冊かこの手の本を読んだけれども, 内容が共通する部分,相違する部分(真逆の場合もある)がある。 人が多種多様であるので, 絶対的に正しい方法論はないのだろう。 共通する部分は, 取り入れてもよい蓋然性が高いかもしれない。
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ギャンブル依存症に関する本は何冊か読んでいるが、どうにも読後に暗い気分になるものが多かった。 依存症の性質上、どうしても一生付き合っていくしかなく、どこまでいってもG/Aなどの互助グループへの定期的な参加を求められることは理解できるし、それを否定する気もないのだけれど、まだ病気...
ギャンブル依存症に関する本は何冊か読んでいるが、どうにも読後に暗い気分になるものが多かった。 依存症の性質上、どうしても一生付き合っていくしかなく、どこまでいってもG/Aなどの互助グループへの定期的な参加を求められることは理解できるし、それを否定する気もないのだけれど、まだ病気とまでは言えないくらいの予備軍的な人にとっては、「こんなに恐ろしいことになるのか」という忌避的な感情を抱くだけで終わってしまうことが少なくないような気がしたからだ。 本書では、著者は「ギャンブル依存の問題は解決できる!」と断言しており、セルフカウンセリングなどの手法(再決断療法というものらしい。交流分析の一種のようだ)を使うことで、問題レベルになってしまったギャンブルの習慣からきっぱりと手を切れるとしている。 少し楽観的すぎる気もするが、そうした既存の書籍ではすくいきれていなかった予備軍的な人にとっては、より明るい未来を指し示す内容なのでニーズを満たしてくれる内容かもしれない。こうした新しい切り口を提示したことは素直に評価すべきだろう。 ただし、著者は医師ではないので、病気としてのギャンブル依存症に関してより正確な知識を得るためには、この本と同時に精神科のお医者さんが書いている本(たとえば、田辺等氏の『ギャンブル依存症』とか、帚木蓬生氏の『ギャンブル依存症とたたかう』など)も読むべきだろう。 著者も文中で、自分が扱っているのはカウンセリングの対象としての「ギャンブル依存の問題」であり、「ギャンブル依存症」という病気ではないことを断っている。
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