有頂天家族 の商品レビュー
学生時代アニメにハマってたときにこの作品を見て不思議な魅力がありほっこりするところがすごく好きだった。 それから10年経ってから初めて原作を読んだが言い回しや展開が相変わらずおもしろく、パッとアニメの映像も頭に蘇ってきた。 作品自体も最高だし思い出も加わって★5以上、アニメも見返...
学生時代アニメにハマってたときにこの作品を見て不思議な魅力がありほっこりするところがすごく好きだった。 それから10年経ってから初めて原作を読んだが言い回しや展開が相変わらずおもしろく、パッとアニメの映像も頭に蘇ってきた。 作品自体も最高だし思い出も加わって★5以上、アニメも見返そう。
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阿呆の血のしからしむることだ――。狸鍋になってこの世を去った父の名言。面白きことは良きことなり。へなちょこな狸たちのお家騒動がこんなにも愛くるしい。 弁天の涙のわけはちょっとわかる気がする。本当に人間が天狗になったわけだから、「本当に欲しいものは手に入らない」の一言がささる。 ...
阿呆の血のしからしむることだ――。狸鍋になってこの世を去った父の名言。面白きことは良きことなり。へなちょこな狸たちのお家騒動がこんなにも愛くるしい。 弁天の涙のわけはちょっとわかる気がする。本当に人間が天狗になったわけだから、「本当に欲しいものは手に入らない」の一言がささる。 そういえば私も4人きょうだいだ。皆へなちょこなのも同じだ。さしずめ、私の立ち位置は蛙である。きょうだい仲良くしよう。心からそう思った。
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四畳半シリーズ、ペンギン・ハイウェイに続いてこのたぬきシリーズ?にはじめて手を出してみた。 一言で言うなれば…森見登美彦シリーズ全開!という感じの本だったかなと。 狸界の名門とされる下鴨家の三男である矢三郎が主人公、この家族には主人公の他に3人兄弟がいて、それに母親を含めて4人の...
四畳半シリーズ、ペンギン・ハイウェイに続いてこのたぬきシリーズ?にはじめて手を出してみた。 一言で言うなれば…森見登美彦シリーズ全開!という感じの本だったかなと。 狸界の名門とされる下鴨家の三男である矢三郎が主人公、この家族には主人公の他に3人兄弟がいて、それに母親を含めて4人の家族がいる。亡くなった完璧な父に比べ、何か足りないもの同士の兄弟たちが悪戦苦闘する物語。父親の死を境にバラバラになってしまった家族が、父親の死の真相を突き止め、その中で起きる出来事を通じて、それぞれ兄弟が成長し家族が一つになる…まぁそんな感じの話である。 あらすじにすると感動チックに聞こえるかもしれないが、中身は至って阿呆な話が多く読んでいて楽しい。この著者独特の言葉の使い方や、この慣れない世界観に、若干の読みづらさを感じる人はいるかもしれないが、面白い作品だったと思います。 もう1作品このシリーズがあるようなので、こちらも機会を見つけて読んでみたい。 でも個人的には、やはり森見登美彦は四畳半シリーズかな~とも思いました。
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ユーモアあふれるこの作品は読んでてずっとクスクス笑っていました。主人公たちが狸であるが故の文章中の言葉遊びはこの作品ならではです。読み終わったあとにこの作品は3部作あるということを知ったので幸せな気分です。
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京都を舞台にしたファンタジー。だいぶ昔に読んだから記憶があいまいですが鴨川モルホーみたいな世界観。そんな既視感があったので、新鮮味はなくそこまで楽しめず。四男の弟狸が出てくるシーンがとにかく癒しで、それだけは良かったので最後まで読めました。 京都の下鴨で暮らす狸一家のお話。この世界では狸と天狗と人間がなんとなく共存している。師匠の「赤玉先生」は昔は偉大な天狗だったけど今ではすっかり力も弱くなりグダグタと酒浸りの生活をしている。そんな師匠を三男は何かと面倒を見ている。赤玉先生が昔連れ去った人間の女の子が「弁天」。天狗として実力をつけ女の魅力も兼ね備えた弁天に赤玉先生は骨抜きにされ、三男も惹かれている。 この狸一家の父は弁天も所属する「金曜倶楽部」の忘年会で狸鍋にされてしまった。父の特性を一つづつ引き継いだ狸兄弟は偉大な父の亡き後、母を、兄弟を守るためにそれぞれの役割を果たしつつのんびり、時にトラブルに見舞われながら京都で生きている。 こんな話だったと思います。前半は赤玉先生・弁天・四男を中心にゆるゆると話が進みますが、後半一気にバタバタします。続編もあるようですが、読まなくてもいいかなという読後感。あ、でもアニメ化されてるんですね。これは観てみたいです。本書だと人間に化けてるのか狸のままなのか、あいまいのまま読み進めている部分もあったので、アニメなら状況がはっきりするかも。
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京都の街で繰り広げられる人間と狸と天狗の群像劇、と言えばいいのかどうか。とにかくページを捲る手が止まらない。珠玉のエンタメ作品。 まず、主人公が狸であるところが面白い。主人公が狸と言えば、映画の『平成狸合戦ぽんぽこ』が思い浮かぶが、あれは都市開発によって住処を追われた狸による復讐...
京都の街で繰り広げられる人間と狸と天狗の群像劇、と言えばいいのかどうか。とにかくページを捲る手が止まらない。珠玉のエンタメ作品。 まず、主人公が狸であるところが面白い。主人公が狸と言えば、映画の『平成狸合戦ぽんぽこ』が思い浮かぶが、あれは都市開発によって住処を追われた狸による復讐劇で、どちらかというと人間の業について語った話であったが、この小説は違う。業は業でも狸についての業だ。 こんな人間以外が語り部の小説と言えば、やはり『吾輩は猫である』だろう。確かに矢三郎の達観した語り口調は、どこか夏目作品の猫を彷彿とさせる。 ここで出てくる狸たちの生態はよく分からない。何やら人間社会に溶け込んで生活しているようだし、寿命も人間よりもずっと長そうだ。どうやってお金を稼いでいるのか分からないが、料亭で食事をしたり、宝塚へ観劇に行ったりしている(まさか葉っぱのお金を使っているわけではないだろうが)。変化の術を使えて、天狗が先生を務める学校に通ったりもするらしい(どんな授業内容なのかは分からない。何か術を習うのだろうか)。死生観も独特で、主人公の親なんて自分が死ぬときでさえ、「愉快な一生だった」と述べ、爽やかですらある。「阿呆なことばかりやっていると鍋にされるぞ」と脅されても、それを止めることができない。まさに、「阿呆の血のしからしむところ」である。 なんだか妙だなと思う。共感しづらいかと思いきや、そうでもない。こんな連中がきっといるんだろうな、と思い、彼らの行く末に目を離すことができない。狐ならぬ、狸に化かされているような気さえしてくる。しかし、それで良いのだろう。 「血」というのは、すなわち「業」だ。過去から綿々と続いてきた、死ぬまで逃れることのできないもの。それは狸に限らず、人間や天狗だってそうだろう。阿呆なことを止められないし、大好きな狸を食べることを止められない。老いらくの恋を諦めることもできやしない。それについて、なぜ、とか、どうしたらよいのか、などと考えるのは、実は馬鹿馬鹿しいことなのだ。悩んだって仕方のないことは、考えるだけ無駄なのだ。ただ、流されるがままに、面白くこの世の生を謳歌する、それ以上に大事なことなんてないんだろう。周りに何と言われても、関係ない。本人は至って真剣に阿呆をやっているのだ。 京都の描写もいい。私は何度か訪れたことがあるだけで、そこで生活はしたことはないけれど、千年以上前から京都全体に漂っている空気というのが伝わってくる。それは日本人だけが感じる懐かしさに近いのかもしれない。 思えば京都という街は、高い建物がなく、ところどころに寺院があり、自然も多く残されている。今現在も、人ならぬものたち、物の怪たちが、如何にも住んでいそうな街だ。 第二部を読み、アニメも見て、京都を聖地巡礼したい。
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2008年(第5回)。3位。 三部作らしい。アニメ化もされてるらしい。京都を跋扈する狸、天狗、人間。狸の父は、人間に狸鍋にして食べられてしまった。まーピーターラビットの父も人間にウサギパイにして食べられたらしいからな('_') そういうこともあるのかなw 残された母と息子4人、力を合わせて、阿呆なりに 面白く生きてゆく。宿敵の叔父に制裁を加え、大団円。個人的には人間なのに半天狗化した弁天が気になるがw ファンタジーノベル大賞とったらしい。多分読んでるはずなんだがなw 機会があれば読み返そうと思う。
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読みづらくて苦戦しました。 人気作なので私があれこれ言うまでも無いのですが、一言 鍋って!!! (ここショックだった)
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ふわふわ毛玉ファンタジーw たぬき本来?の化けるの楽しい!が随所に出てて楽しいです。有名な逸話をモチーフにしたと思われる展開もいくつかありますね(偽叡山電車とか)。お話はたぬき版ゴッドファーザーですけど、天狗と人とたぬきだとはちゃめちゃです笑。 昔話ではきつねと双璧をなすたぬ...
ふわふわ毛玉ファンタジーw たぬき本来?の化けるの楽しい!が随所に出てて楽しいです。有名な逸話をモチーフにしたと思われる展開もいくつかありますね(偽叡山電車とか)。お話はたぬき版ゴッドファーザーですけど、天狗と人とたぬきだとはちゃめちゃです笑。 昔話ではきつねと双璧をなすたぬきですが、きつねと違ってたぬきは化け方が自由で、なんでもありで、でたらめ感満載で、そこが〝阿呆の血のしからしむるところ〟。癒し系のたぬき顔(なりたい)とあいまって、憎めないところでしょうか。 いつか糺の森で矢三郎たちに会ってみたいです。 糺の森にもし大学生がいたら間違いないかな笑。 京都の空を見上げたら弁天がいそうな気もする。 彼女の涙の理由を聞きたいけど怒らせたら、恐。 矢二郎の井戸は小野篁の冥土通いの井戸かな? もふもふ毛玉のおとぎばなし。
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前半は正直ちょっと退屈だった。でも途中から、狸、天狗、人間、それぞれのキャラが立ってき、終盤の大波乱ぶりは流石森見さんだ。「夜は短し…」でも出てきたけど、電気ブランとやら飲んでみたいなぁ。どんな味なんだろ?
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