再生の箱(2) の商品レビュー
前編が街を舞台にしていたのに対し、今回は最終局面の単位がさらに巨大化し、国家へと繋がっていく。が、前回の街の方が俺は好み。人間の狂気が静かに覆っていくことを可能とする範囲としては、街という単位がギリギリの大きさの気がする。案の定、今作では鴻上邸が単なる装置として扱われ、その家を取...
前編が街を舞台にしていたのに対し、今回は最終局面の単位がさらに巨大化し、国家へと繋がっていく。が、前回の街の方が俺は好み。人間の狂気が静かに覆っていくことを可能とする範囲としては、街という単位がギリギリの大きさの気がする。案の定、今作では鴻上邸が単なる装置として扱われ、その家を取り巻く人間の情念が薄まってしまった。あと、後編なんだから、前編と同じ構成をされると、最初で肩透かしを食らう。
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2013/4/18 おもしろかった。 先が気になって電車でも寝ずに読んだ。 実写化するなら斎は二宮やな。中学生に見えるから。 キアラちゃんはガッキーで。 三樹子さんは松雪泰子がいいのでは。 お、これキャスト的には興行に耐えるぞ。 でも映画化はないだろうな。 あの人は最初からビンビンに怪しくて気になるんだけど、 私の求めるものは謎解きではないのでいいんだ。 トクソウに来る変な人たちがとっても素敵です。
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破滅の箱(トクソウ事件ファイル①)は未読 でも、構成や作り上げた世界を簡単に壊して しまう作者の力量(?)を感じた作品 意外と(笑)面白かったですよ できれば2冊同時に読んだほうがよさそう 単純な推理モノにとどまらない世界は 松岡さんの千里眼シリーズとの共通点も!
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ファイル1で解決したかに見えた「環境=脳」の 実験による大量連続事件。一見平穏に見える 日常が静かに壊れていくファイル2。法を遵守 する現代に於いて法では裁けない、もしくは その裁きの甘い犯罪者に対する報復にダメな 方の「トクソウ」メンバーが再度渦中に 巻き込まれていきます。 ...
ファイル1で解決したかに見えた「環境=脳」の 実験による大量連続事件。一見平穏に見える 日常が静かに壊れていくファイル2。法を遵守 する現代に於いて法では裁けない、もしくは その裁きの甘い犯罪者に対する報復にダメな 方の「トクソウ」メンバーが再度渦中に 巻き込まれていきます。 今作も短編連作風なスタイルで展開される いくつかの事件が集約されていき、予想外に 大きく渦巻く策謀に繋がっていきます。 誰がこの事件の糸を引いているのか? 思わせぶりな人物が多くなかなか的を 絞れないのもミステリとして読み応え充分。 ファイル1から張られた伏線もラストには バッチリ回収され驚愕の真実と犯人が 浮かび上がってきます。 初読の牧野作品ですが、読んで良かったなー。
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ミステリを読み慣れている人なら、『破滅の箱』で結末の予想はつきます。 凄い小説です。連作という形式を生かしたたたみかけるような展開。 有能なんだか無能なんだかわからない、はぐれた登場人物たち。 ちょっと、山田正紀の初期傑作を思い出しました。 読みやすいけど、仕掛けをすべて生か...
ミステリを読み慣れている人なら、『破滅の箱』で結末の予想はつきます。 凄い小説です。連作という形式を生かしたたたみかけるような展開。 有能なんだか無能なんだかわからない、はぐれた登場人物たち。 ちょっと、山田正紀の初期傑作を思い出しました。 読みやすいけど、仕掛けをすべて生かしきるという離れ業・力業。 牧野修の代表作の一つになるだろう傑作です。
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『破滅の箱』は正直ちょっと陳腐だなーという印象を持っていたのだけど、2になって少し面白くなった。単品だけで判断しちゃ駄目なシリーズ。黒崎とキアラの絡みが好きになった。
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「破滅の箱」続編。というよりこの二冊あわせて前後編という気もします。当然、あわせて読むのがお薦め。 まだまだ止まらない悲惨な事件。前作ですべて明かされてはいなかった陰謀。綺麗にまとまります。なるほど、そういうことだったのか。実に恐ろしい物語でした。 個々の物語としても、裁かれない...
「破滅の箱」続編。というよりこの二冊あわせて前後編という気もします。当然、あわせて読むのがお薦め。 まだまだ止まらない悲惨な事件。前作ですべて明かされてはいなかった陰謀。綺麗にまとまります。なるほど、そういうことだったのか。実に恐ろしい物語でした。 個々の物語としても、裁かれない悪、虐待問題、などなど、決して絵空事ではない要素がたくさん。怖いのは現実……なのかな。
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