ストリンガー革命 の商品レビュー
概論 最強だったソニーの輝きは失われた。アップルやサムスン、マイクロソフトや、インテルと渡り合うために、ソニーには何が必要か?そしてCEOのストリンガーは、ソニーの何を変えたのか? 感想 ストリンガーが掲げたのは、「ソニーユナイテッド」、「サイロの破壊」の二つ。組織で働いたこと...
概論 最強だったソニーの輝きは失われた。アップルやサムスン、マイクロソフトや、インテルと渡り合うために、ソニーには何が必要か?そしてCEOのストリンガーは、ソニーの何を変えたのか? 感想 ストリンガーが掲げたのは、「ソニーユナイテッド」、「サイロの破壊」の二つ。組織で働いたことがないから実感はないが、やはり縦割りの弊害や非常識な常識の影響は非常に大きいのだと思う。 大学院にいても、となりの研究室の研究は全然分からないし、まして、ほとんど同じような研究をしている異なる研究室とか普通にありそうだし。 モノづくりの頂点を極めたソニー。プラントエンジも、学ぶことは多そうだ。特に過剰品質問題や、サプライヤー削減によるコスト削減などは共通の問題ではなかろうか。 メモ ・ストリンガーはCBS(テレビ局)に勤務してたとき、最初の五年間はどんな仕事でもやった。上司の役に立ち、一緒に仕事をしたいと思われるようになるために。 ・日本にシリコンバレーがない理由。それは年功序列システムが強固に確立されているから ・ソニーの強さはハードとソフトを抱えていること。しかしそのシナジーが発揮されない。 ・ストリンガーはソニーピクチャーズに事業ポートフォリオの概念を導入。すなわち、ドラマ、ホラー、アクション、アニメーション等のジャンルをバランスよくラインナップし、リスクを分散し、安定した収益を確保した。:一見アートの世界は近代的経営手法とは別問題かと思ったら、ここまできてるのか。 ・IT出身の彼にはテレビの成功体験がないため、不振のテレビ事業部の思い切った建て直しができた。しがらみがなかったのだ。 ・ソニーはブラウン管時代に高品質にこだわり続けた。日本の物づくり特有の過剰品質である。お客様の望んでいない機能は全て取り除き、徹底的にコストを下げた。 ・「人は納得しなければ動かない」。とにかく言葉を尽くし、納得してもらうまで語り続けた。 ・日本人は地獄の淵に追いやられない限り、改革に立ち上がらない。日本人は今なお茹でガエル状態である。 ・今までのように高付加価値商品を先進国で売るモデルは成り立たなくなった。 ・長年の付き合い、OBが役員をつとめている会社。しがらみである。この壁はトップが打破しなければならない。カルロスゴーンは数年で部品サプライヤーを1145社から600社以下にした。 ・デジタル化が進み、高度な技術がなくても簡単にテレビをつくれる時代になった。製品のコモディティ化。モノづくりでの差別化は難しい。高度な技術は商品価値と直結しない。 ・ソニーブランドの評価が最も高いのは中近東や中南米。最も低いのは日本である。 ・ウォークマンXシリーズはイヤホンコードがない。 ・リーダー(PRS-505)、ソニーのipadみたいなやつ ・例えば議論。アメリカは曖昧さを残さない。徹底的に議論し、その場で結論を出す。ゴール・オリエンテッドな考え方。日本が曖昧だからダメだという意味ではない。文化が違うのです。 2010年9月14日 読了45(38)
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ストリンガー氏がどのような改革を行ったことがよくわかる1冊。 しかし、リーマン・ショックにより財務状況は大きく変動しているため実際に成功したとは、まだ言えない状況であり、まだ革命と呼ばれるほどのものではない。 また、出井氏がどのような経営を行って来たがあまり載っていないため比較と...
ストリンガー氏がどのような改革を行ったことがよくわかる1冊。 しかし、リーマン・ショックにより財務状況は大きく変動しているため実際に成功したとは、まだ言えない状況であり、まだ革命と呼ばれるほどのものではない。 また、出井氏がどのような経営を行って来たがあまり載っていないため比較とその成果が載っていないため、やや不満である。しかし、ストリンガー氏が行ってきたことが詳細に書かれているため、☆は3つ。
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