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君よ わが妻よ の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2022/03/15
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 石原典子(1938~2022、享年84)「君よわが妻よ 父石田光治少尉の手紙」、2010.8発行。父石田光治が戦場から母政子に送った75通の手紙が紹介されています。2人は1934年(昭9)の秋に結婚、翌年長男省三誕生。1937年(昭12年)7.7盧溝橋事件、支那事変勃発。同年8.25甲府歩兵第49連隊に入隊。1938年(昭13年)元旦著者誕生。1938年9月25日手紙の最後は遺言状。10月4日戦死。表紙は著者のお母さんの政子さんです。1952年(昭27年)の秋、結核で没(享年41)。

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2014/12/30

日中戦争で戦死した、著者の父の手紙を元に、両親の心の交流を留めた一冊。 前半はラブレターのごとく、後半になるにつれて再会は諦め、ただ体や家の心配に傾いていく変化が切ないです。 良い意味で昔の日本人の父親という感じがあまりない気がしました。本当に奥さんが好きだったんだなぁと。生きて...

日中戦争で戦死した、著者の父の手紙を元に、両親の心の交流を留めた一冊。 前半はラブレターのごとく、後半になるにつれて再会は諦め、ただ体や家の心配に傾いていく変化が切ないです。 良い意味で昔の日本人の父親という感じがあまりない気がしました。本当に奥さんが好きだったんだなぁと。生きて帰ってほしかったと。一読者として思った次第です。 戦争と言うと終戦近くの悲惨さが思い浮かびましたが、昭和13年ですでにこんな戦いがあったとは。あ、でも日露も確か酷かったか。つくづく昭和初期って暗い時代だなぁと感じました。

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2014/01/21

著者は石原慎太郎の妻 石原典子。 戦死した彼女の父が戦地から妻、つまり石原典子の母と交わす手紙のやり取りをまとめた一冊。 死を悟りつつも、逆に身重の妻を気遣う愛情の深さに心を打たれる。

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2010/11/14

戦地へ赴いた夫が妻へ送り続けた手紙によって構成された書籍。コズフィッシュの装丁が光る。この書体は何なのだろう。内容としては、まるで海外出張にでも出かけているかのような現代のリアルさを持って読める前半の手紙、後半戦局が危うくなってからのリアルな切迫感が胸に響く。

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2010/09/05

悲恋ものの小説よりも心を打ち砕く儚い日々の書簡と説明文。運命は残酷で戦争はいけない。でも、泥沼と混沌と、そんな時代ゆえの美しさなのかもしれない。こんな真実を書籍にして私たちに見せてくださった著者に感謝。

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