呉越春秋 湖底の城(一巻) の商品レビュー
伍子胥というと死者に鞭打つという苛烈な人のイメージがあります。また主人公でなく、脇役として描かれていました。著者は伍子胥を主役にした物語を展開してくれます。 著者は伍子胥に「善をなすふりをして悪をなすことほど、悪いことはないと思います」と言わせる。「この子を教えるのは人ではなく天...
伍子胥というと死者に鞭打つという苛烈な人のイメージがあります。また主人公でなく、脇役として描かれていました。著者は伍子胥を主役にした物語を展開してくれます。 著者は伍子胥に「善をなすふりをして悪をなすことほど、悪いことはないと思います」と言わせる。「この子を教えるのは人ではなく天だ」と父の伍奢に思わせるなどはすっかり宮城谷ワールドしていまいした。若い主人公の活躍が楽しみです。
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子胥は最初から最後まで本当に気配りができる男でした。従者の婚約から始まり兄の武術大会の隅々の警護まで。考えの至らなかった部分は他の人が補ってくれています。 1巻の最後のほうで、賄賂をたかるために、伍尚はあらぬ容疑にかけられます。しかしそれを解決するために首謀者の射殺しか思いつかなかった伍子胥。それを頼まれた臣下である弓の名手・陽可は、その首謀者より位が上の人間にやめさせるように頼むことを思いつきます。どうしても間に合わなければ自分が射殺す、と言って。 似た者同士が集まる、とは子胥が作中で言いましたが、そうやって臣下に集っていく人々が彼を支えてくれる様子は胸が熱くなります。 「いずれあなたは兄上を超える」のような未来を示唆する言動ににやにやしっぱなしです。もっと言ってやって!
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おいらの大好きな宮城谷昌光の新作 『呉越春秋 湖底の城 第一巻』が発刊されました。内容は春秋時代末期の揚子江流域で覇権を争う呉と越。 越王勾践に覇を唱えさせた名将・范蠡(はんれい)の類稀な生涯のようです。 『呉越同舟』『臥薪嘗胆』『屍にむち打つ』の語源になった物語です。 紀元...
おいらの大好きな宮城谷昌光の新作 『呉越春秋 湖底の城 第一巻』が発刊されました。内容は春秋時代末期の揚子江流域で覇権を争う呉と越。 越王勾践に覇を唱えさせた名将・范蠡(はんれい)の類稀な生涯のようです。 『呉越同舟』『臥薪嘗胆』『屍にむち打つ』の語源になった物語です。 紀元前497年、紀元前494年、紀元前482年と呉越の戦いがあり前475年に呉が滅んで戦いは終わります。 日本は弥生時代の早期 大陸から北部九州へと水稲耕作技術を中心とした生活体系が伝わり、九州、四国、本州に広がっていきます。 范蠡は呉において孫武から兵法を学び、孫武の薦めに従い越で仕官を求めます。 ※ ほんとのとこ、范蠡の前半生はわかってません。ただ孫子の兵法は勉強したようです。 越王允常に重用され、允常死後は句践に仕えます。(『孫子』は、中国春秋時代の思想家・孫武の作とされる兵法書です) 句践は驕慢から呉に敗北し、越は呉の属国になるという屈辱を受けますが、「臥薪嘗胆」をもってその恥辱を忘れず紀元前475年、遂に呉を滅ぼします。 ※この戦いでは戦で「孫子の兵法」を范蠡は前代未聞の自殺部隊を編成して破ります。 范蠡もまた、上将軍と称され、名声も絶頂に。だがこのとき、范蠡は周囲にこうもらしたと言われています。「大名(たいめい)のもとには久しくおりがたい」大きな名声の中にあって、長い間、身の安全を保ち続けることはできない、という意味です。 范蠡は致仕し越を去ります。越を去った范蠡は、斉に落ち着きます。ここで、鴟夷子皮(しいしひ)と名前を変え、いくらもたたないうちに、数十万金の財産を築きます。 范蠡は人々に押されて、斉の宰相となりますが、「久しいあいだ尊貴な名誉を受けるのは不祥である」といって、宰相を辞し、財産を知友・郷党に分与し、「陶」の地に移ります。 ここでまた、農業・牧畜を営み、売買をし、瞬く間に数億の財産を築き上げます。この時、陶朱公と名乗ります。また、築き上げた財産分け散じて、二度も貧しい友人や疎遠な親類に与えたそうです。 范蠡のライバル 呉の伍子胥の死 伍子胥は、呉にあって、唯一越の謀略を見抜き、それを言い続けた忠義の臣ですが、呉王の信頼をえることはできませんでした。呉王夫差の逆鱗に触れ、自決させられたのです。 王への進言が真っ直ぐに過ぎたからです。伍子胥は、かつて、自らの恨み(父と兄を殺された)を晴らすため、亡き楚の平王の墓をあばき、王の屍をむち打たせています。 『屍にむち打つ』の語源となったこの故事をみても、伍子胥の激しさは尋常ではありません。直言が過ぎて、人に嫌われる性格のようです。 方や傾城(美女)に溺れ、奸臣の甘言にのせられている王の夫差です。呉は滅びるべくして滅んだといえます。 ※『呉越春秋 湖底の城 第一巻』では伍子胥と孫武の出逢いがあります。 傾城の美女 西 施 越王・句践は西施に歌舞音曲を教えこみ、呉王・夫差に献上として嫁がします。好色で快楽的な夫差はその美貌におぼれ国を滅ぼします。 中国では楊貴妃より西施の知名度が高いそうです。 ※傾城の美女というのは「馬から落ちて落馬した」と同じです。なぜなら傾城は美女を意味するからです。
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伍子胥が主人公です 伍子胥は楚の有力な貴族の息子で 楚王に父親を殺されて、自分は逃げて それから楚王に復讐して 高い位について有名に 1巻は父親が殺される前 伍子胥は変わり者です これからどんなドラマになるのか楽しみです!
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伍子胥、他の歴史書では彼のことは激情家な印象だったがここに出てくる伍子胥は澄んでいる。 まだ一巻しか出てないので他の本を買ってみるかと探してみたが、これは文体から光が放たれていた。 圧倒的な泉の様な気がして買わずには居られなかった。
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春秋時代の呉国で活躍した伍子胥の物語。 凄い読みやすいのでおすすめです。 宮城谷先生の作品はどれも読みやすいので中国史(特に春秋戦国時代)に興味を持ってる方はぜひ!
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感情の激しい伍子胥を宮城谷昌光が描くと、皆同じように見えてしまう。 すがすがしい好男子にだ。 しかし、次回を楽しみにしている自分がいる。
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