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ドゥルシネーアの休日 の商品レビュー

3.4

15件のお客様レビュー

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2010/10/01

『既に4人が殺された連続殺人事件。捜査陣の間では犯人をタンポポと呼んでいる。死体の周辺にタンポポの綿毛を残しているから。 なぜタンポポを?捜査している刑事の一人が過去の事件との共通点を見つけた。10年前にも4人が同じ手口で殺され死体の周辺に食用菊が添えられていたのだ。その犯人は...

『既に4人が殺された連続殺人事件。捜査陣の間では犯人をタンポポと呼んでいる。死体の周辺にタンポポの綿毛を残しているから。 なぜタンポポを?捜査している刑事の一人が過去の事件との共通点を見つけた。10年前にも4人が同じ手口で殺され死体の周辺に食用菊が添えられていたのだ。その犯人は逮捕され死刑が確定している。 食用菊に関しては当時マスコミに伏せられていた。調査の結果、犯罪を扱うインターネットのサイトでその事件のことを知ることが出来、死体にタンポポが添えられていたと誤った情報が載せられていた。模倣犯か?既に同じ4人を殺害した犯人は、同じ犯人だと分かる遺留品を残し今度は別のやり方で殺人事件を起こした。別の犯罪の模倣が始まったのだ・・・・。』 あの遠海事件の少しあとでの事件です。共通した登場人物も出てきます。 4部に分かれていますが、1,2,3とそれぞれ主になる人物が異なります。4はエピローグ。 「遠海事件」と「リロ・グラ・シスタ」を合せたような作品だと思いました。テンポがよく、ぐいぐいと引き込まれ一気に読みました。 たくさんの人が殺され、よどんだ澱のようなものを感じながらもすごく面白くて、こういうのを読みたかった!と思いました。(「電気人間の虜」はちょっと求めるものと違った気がして) 題名の意味はなんだろう。ドゥルシネーアとはドン・キホーテの想像上の恋人らしい。ドゥルシネーアはあの人?だから休日なのかしら。ドン・キホーテは犯人ということでいいのかな。 「遠見事件」が面白かった方には、ぜひこれを読んで!と勧めたいです。

Posted byブクログ

2010/09/22

明らかにここまでの作品とは毛色の異なる エンタメ要素を敢えて濃くしたような 挑戦(挑発?)作品になっていてまず驚きです。 しかもそれが面白いっていうんだから作者の ポテンシャルの底が見えない怪作。 未だ不在...というか影と存在だけを仄めかす 名探偵「月島凪」をキーにして全く別...

明らかにここまでの作品とは毛色の異なる エンタメ要素を敢えて濃くしたような 挑戦(挑発?)作品になっていてまず驚きです。 しかもそれが面白いっていうんだから作者の ポテンシャルの底が見えない怪作。 未だ不在...というか影と存在だけを仄めかす 名探偵「月島凪」をキーにして全く別の世界と 作品と作風がリンクさせる荒技を自然に構築していて 他に見ない作者の世界を堪能。今作のラストも 伏線なのか単なるジョークなのか判断が つかずにこちらとしてはワクワクかつ、当惑 させられます。振り回されるとも言うw。 こういった作品や作者が講談社やメフィスト 周辺からの登場でないところが意外だし、逆に 強さを感じるところなのかも。

Posted byブクログ

2010/09/05

警察小説×学園小説×活劇小説という帯の通り。 連続無差別殺人事件を捜査する刑事、全寮制の女子校で罰を求めて祈る少女、不死身といわれる元探偵、と章が進むにつれ視点や雰囲気が変わるので先が読めない不思議な読み心地だったが、ラストでそれらが収束する。犯行動機は理解できるようなできないよ...

警察小説×学園小説×活劇小説という帯の通り。 連続無差別殺人事件を捜査する刑事、全寮制の女子校で罰を求めて祈る少女、不死身といわれる元探偵、と章が進むにつれ視点や雰囲気が変わるので先が読めない不思議な読み心地だったが、ラストでそれらが収束する。犯行動機は理解できるようなできないような。 これ以外は『電気人間の虞』しか読んでいないが面白い作家だと思う。 登場人物の何人かは、どうやら第2作の『遠海事件』に出ていた人らしいので、そちらを先に読んでおくべきだったかも。

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2010/08/04

連続殺人犯を追う刑事。過去の罪を背負った少女。事件の謎を追う探偵。それぞれのパートが連なって浮かんでくる真相。どのパートも山場に思えるので、スリリングな読み心地で一気です。 個人的には第二部「罪人」パートが好きですが。最大の盛り上がりはやはりラストですね。これはかっこいい! ちな...

連続殺人犯を追う刑事。過去の罪を背負った少女。事件の謎を追う探偵。それぞれのパートが連なって浮かんでくる真相。どのパートも山場に思えるので、スリリングな読み心地で一気です。 個人的には第二部「罪人」パートが好きですが。最大の盛り上がりはやはりラストですね。これはかっこいい! ちなみに、「遠海事件」についてもちらっと出てきます。ネタばれ要素はありませんが。そちらも気になったら読むことをお薦めです。

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2010/07/23

前3作までと比べるとミステリ的な仕掛けや衝撃はすこし小粒か。しかし終盤に匂わせられる「名探偵」の対極にあるかのような存在や、ラストのオチなどに思わずニヤリ。さすが詠坂、相変わらずのヒネクレっぷり。名前だけとはいえ『遠海事件』から佐藤誠も登場するほか、過去作とのつながりも暗示され存...

前3作までと比べるとミステリ的な仕掛けや衝撃はすこし小粒か。しかし終盤に匂わせられる「名探偵」の対極にあるかのような存在や、ラストのオチなどに思わずニヤリ。さすが詠坂、相変わらずのヒネクレっぷり。名前だけとはいえ『遠海事件』から佐藤誠も登場するほか、過去作とのつながりも暗示され存分に堪能させていただきました♪。

Posted byブクログ