あじさい日記(上) の商品レビュー
新宿でクリニックを開業している45歳の川島省吾は、ある日妻の志摩子の日記帳を発見し、盗み読みしてしまいます。そこには、彼女の夫への嫌悪感がつづられるとともに、夫が浮気をしているのではないかという疑惑が記されていました。 26歳でクリニックの受付をしている香田詩織と愛人関係にあり...
新宿でクリニックを開業している45歳の川島省吾は、ある日妻の志摩子の日記帳を発見し、盗み読みしてしまいます。そこには、彼女の夫への嫌悪感がつづられるとともに、夫が浮気をしているのではないかという疑惑が記されていました。 26歳でクリニックの受付をしている香田詩織と愛人関係にあり、彼女のためにマンションも借りていた省吾は、それ以来、妻が留守のときをねらって日記を読みつづけます。志摩子は、すこしずつ夫の愛人の正体にせまり、そしてついに彼女は決定的な証拠を発見します。しかし省吾は、夫の浮気くらいのことで目くじらを立てる妻に身勝手な言い訳をしながら、愛人との関係をずるずるとつづけます。そしてついに、志摩子は詩織のマンションに押しかけることになります。 著者の小説の登場人物たちは、男は身勝手で女は感情的という類型ばかりで、不快に感じる読者もいることと思います。ただ、すくなくとも本作に登場する省吾と志摩子は、そうした類型をあえてカリカチュアライズしたような人物造形になっているので、「登場人物にリアリティを感じない」といった批評は適さないのではないかという気がします。ここまで思いきって単純化した人物造形をおこなっていることから、むしろつくり込まれたストーリー展開を楽しむというのが、おそらく正しい読みかたなのでしょう。ということで、下巻でどのような展開になるのか、たのしみにしたいと思います。
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開業医の省吾は美しい妻 志麻子と2人の子供に恵まれながら、職場の若い女 詩織と絶賛不倫中。 妻にもバレずうまいことやっているつもりが、ふとしたことから覗き見た妻の日記で全て見通されていることを知る。 バレても家庭を捨てるつもりも、また愛人と別れるつもりもなく、度々日記を覗き見...
開業医の省吾は美しい妻 志麻子と2人の子供に恵まれながら、職場の若い女 詩織と絶賛不倫中。 妻にもバレずうまいことやっているつもりが、ふとしたことから覗き見た妻の日記で全て見通されていることを知る。 バレても家庭を捨てるつもりも、また愛人と別れるつもりもなく、度々日記を覗き見ることで対策を練ろうとする省吾。 さてどうなるか。
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妻の日記を思いがけないきっかけで盗み読む・・・というちょっと志向の違った文章である。 自分のやっていることは妻に知られていながら彼女との関係をやめようとはしない。 変わらない省吾に妻はどんどん気持ちが離れていってしまう。
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主人公が職場内で不倫をしていて、その妻があじさいの絵が書かれた日記帳に主人公の行動をつらつらと書いてある話。 妻のするどい勘や行動がすべて怖い。 男のウソはすぐにバレるというのは、隠すよりそれを見破る女のほうが一枚上手だからだと思う。 途中で何度も挫折してやっと読了したけれど...
主人公が職場内で不倫をしていて、その妻があじさいの絵が書かれた日記帳に主人公の行動をつらつらと書いてある話。 妻のするどい勘や行動がすべて怖い。 男のウソはすぐにバレるというのは、隠すよりそれを見破る女のほうが一枚上手だからだと思う。 途中で何度も挫折してやっと読了したけれど、下巻を読む勇気がない。
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主人公とその妻の日記によって構成してある。 男性にとっては思いあたるところが多いと思う。 男性のエゴ・・・ 女性の嫉妬、人生の計算・・・ あなたならどこで折れるか・・・
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『浮気』という花言葉をもつあじさいの花。 その花が描かれた妻の日記を偶然読んでしまった夫は、妻の心情の吐露をのぞき見するという快感を得た一方で、夫の浮気に勘付いている妻の鋭さに驚愕する。 男性の身勝手でわがままな一面が惜しみなく解説されているという点おいて、結婚に夢見がちでかつ不...
『浮気』という花言葉をもつあじさいの花。 その花が描かれた妻の日記を偶然読んでしまった夫は、妻の心情の吐露をのぞき見するという快感を得た一方で、夫の浮気に勘付いている妻の鋭さに驚愕する。 男性の身勝手でわがままな一面が惜しみなく解説されているという点おいて、結婚に夢見がちでかつ不倫の当事者にもなりうる年頃の女性が読む価値が十分にあると思う。(恋愛攻略本などよりもずっと。)
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怖い。女は怖い。 どうしてこの話を思いつき、そして書いたのか疑問に思います。 浮気をしている夫が妻の日記を盗み見るという小説ですが、どろどろと話が展開する割にはすんなり読めます。 後味はよくありませんが。。 秘する蜜とかいて秘密ですが、どうやら甘くない秘密もあるようです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日記の続きが気になって、どんどん読み進む。 清原教授とのデートなんて、現実味はないけど、まぁおもしろい。 志麻子の日記に、省吾が日記を読んでいる事が書かれていた。
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失楽園の筆者が描く大人の恋愛小説といえば、何となくどんな小説かイメージできるでしょう。笑) 相手が自分の何を知っているかなんて、相手にしか分からない、ということです。紹介してもらって上下巻一気に読破してしまうくらい次の展開が気になりました。
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結婚していないわたしにとって、この男の考え方は身勝手過ぎて受け入れられない。でも、男って大抵はこんな考え方なやろうな…ていう悲しい諦めもある。子どもを産んだ後の結婚生活ってこんなんなん?ってまだ結婚に対してちょっと夢を抱いているわたしにとっては現実が少し見えた作品。後半、この夫婦...
結婚していないわたしにとって、この男の考え方は身勝手過ぎて受け入れられない。でも、男って大抵はこんな考え方なやろうな…ていう悲しい諦めもある。子どもを産んだ後の結婚生活ってこんなんなん?ってまだ結婚に対してちょっと夢を抱いているわたしにとっては現実が少し見えた作品。後半、この夫婦の行く末が気になります。
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