中国仏教史 の商品レビュー
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「中国における仏教の変遷は、勝れて政治的であるため、国家権力と仏教教団との関係はきわめて密接である。そのため政治と仏教、社会と仏教との関係の叙述に意を用いた。」 これこそ本書を貫く大きなポイントになります。 この本では単に仏教の歴史や教義を見ていくのではなく、その時代背景も見ていくことになります。まさに「宗教は宗教だけにあらず」ということを感じさせられます。 仏教発祥の地インドでは王権と仏教教団はある程度の距離がありました。しかし中国ではその伝播の始まりから国家との関係を余儀なくされることになります。それはそうですよね、外来の宗教が入ってくるということはそれだけの一大事です。特に古代国家においては宗教問題は国家運営の根幹とも関わってきます。
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