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三条天皇 の商品レビュー

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2022/09/19

即位後の多くが藤原道長との対立に彩られた悲劇の天皇の評伝。詳細に辿られる生涯から、当時の皇位継承に関わる力学や、政争に伴う緊張感・貴族社会の空気などが生々しく伝わってくる。春宮時代と即位後の温度差が生じた要因が非常に興味深い。

Posted byブクログ

2019/02/26
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※このレビューにはネタバレを含みます

「ミネルヴァ日本評伝選」の1冊。企画は壮大だけど、既刊は半分くらいかな?長生きしないと(笑)同じ筆者が「一条天皇」も書いてるから併せて読みたい。 実資の「小右記」と道長の「御堂関白記」から沢山引用されてる。 一条の長い治世の間、あれ程お互いに気を遣いながら円満な関係を維持して来たのに、いざ三条治世となれば…。いつの世も人間関係って大変。 圧巻は、敦康の立太子について一条に諮問された時の行成。一条の立場も道長の思惑も充分理解した上でのこの意見。しかも飽くまでもソフトにね。駆け引きだわ〜寛弘の四納言、使える〜。 「殴り合う貴族たち」では、平安京の治政に奔走していた道長。今回は天皇家との駆け引きはじめ政争に明け暮れ、かつ12人の子女を采配する。ま、三条に嫁した妍子の立后に腐心している間にフォロー手薄な明子腹の三男・顕信に出家されたりとか、失敗もあるけど(笑) 藤家長者、半端なく大変。でも行事をかち合わせる「未必の嫌がらせ」は、流石に大人気ないと思います。 百人一首の「心にもあらで」の歌は譲位直前に詠まれた歌らしい。この時にはもう、既にほぼ失明状態で、月は見れなかったことを思うと…切ないなあ。

Posted byブクログ