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聖書とは愚かな人々の記録である の商品レビュー

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2015/08/09

・与えることは得ることとである ・日本人のもう一つ別の不幸 日本が物質的に豊かさを持ち続けていけばいくほど、本当は見捨てられ、不必要とされ、ほっておかれる人が増えていくでしょう。日本は私たちの魂を、ごく普通のまともな人間のものとして保つ上で、かなりむずかしい国になってしまいました...

・与えることは得ることとである ・日本人のもう一つ別の不幸 日本が物質的に豊かさを持ち続けていけばいくほど、本当は見捨てられ、不必要とされ、ほっておかれる人が増えていくでしょう。日本は私たちの魂を、ごく普通のまともな人間のものとして保つ上で、かなりむずかしい国になってしまいました。

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2010/11/21

 作家の曽野綾子氏は、無名碑等の小説のほか、敬虔なクリスチャン(カソリック)として、聖書に関する一般向けの啓蒙書をいくつか出版しており、中でも筆者が特に好きな聖書の言葉、それに関する筆者のエッセイを再録したのが本書である。  私はクリスチャンではないが、曽野氏の一連の著作を通し...

 作家の曽野綾子氏は、無名碑等の小説のほか、敬虔なクリスチャン(カソリック)として、聖書に関する一般向けの啓蒙書をいくつか出版しており、中でも筆者が特に好きな聖書の言葉、それに関する筆者のエッセイを再録したのが本書である。  私はクリスチャンではないが、曽野氏の一連の著作を通して、(新約)聖書にほんの少しだけ親しんでいる。一般に聖書の解釈は難しく、勉強が大変であるとされているが、曽野氏によれば、特には自己流に解釈し、自分勝手に内容を咀嚼するのも価値があるという。私は、とあるシスターに対して「聖書の勉強は難しいですね」と訊ねたことがあるが、「聖書は勉強するものではありません。繰り返し読み返して心で感じるものです」との答えであった。元々、聖書は、立派な人徳やすぐれた知識、教養を身につけた聖人君子を啓蒙するために著されたのでなく、あくまでも凡人向けに書かれたものであるから、おそらくそれで十分なのだろう。  例えば、純粋まっすぐ君を戒める一節はこうである。勝手に解釈すると、適当な加減が大事ということだろうか。  この空しい人生の日々に  わたしはすべてを見極めた  善人がその善のゆえに滅びることもあり  悪人がその悪のゆえに長らえることもある  善人すぎるな、賢すぎるな  どうして滅びてよかろう  未曾有の不景気をはじめ、不安定な世の中であるからこそ、心の支えや救いを求める人が多いのだと思う。(私のような)人付き合いが苦手な人、(私のような)仕事に疲れた人、(私のような)将来に漠然と不安を感じる人にオススメの本である。

Posted byブクログ