俺俺 の商品レビュー
映画を見て、理解できず、本を手に取るも理解に至らず。でも不思議と読むのを止められず、最後まで読んだ。皆さんのレビューを拝見して、感じたのは、個性が埋没して自分が画一化されることに恐れを感じた。関わる、関わらざるは別にして、この社会では価値観が異なろうが他人の存在は認めつつ、共存し...
映画を見て、理解できず、本を手に取るも理解に至らず。でも不思議と読むのを止められず、最後まで読んだ。皆さんのレビューを拝見して、感じたのは、個性が埋没して自分が画一化されることに恐れを感じた。関わる、関わらざるは別にして、この社会では価値観が異なろうが他人の存在は認めつつ、共存していくしくしかないのですね。
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―きっかけは「俺」が隣の客のケータイでオレオレ詐欺をはたらいたことだった。 それから様々な「俺」が現れ、自分だらけの心地いい空間を作り上げていくが、同一人物の「俺」が集まったことで起こった最悪の出来事とは―!?
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途中良く分からなくなって、何度も読み返す。 俺がいっぱいで、どれが俺なの~?と。 読み終わったら、ちょっと怖くなった。 今の時代をよく描いた1冊だと思った。
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2013/6/10 913.6||ホシ (3階日本の小説類) 上司も俺、母親も俺、 俺俺詐欺をきっかけに俺が増殖する・・・。 2013.5.25映画公開 亀梨和也 主演
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これを映画化しようなんてよう考えたもんや。 だんだん記憶が俺化していくくだりが恐怖。 星野さん初でしたので、他の作品も読んでみます。
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オレオレ詐欺を働き、その働いた相手の息子に本当になってしまったという展開が見事。なんともいえない不気味さに、ソワソワしながらページをめくった。マクドナルドに安心感を抱いている俺」でどんどん世界が画一化されていく様子と、表紙の牛丼屋でエネルギー補給されている様子がマッチしていること...
オレオレ詐欺を働き、その働いた相手の息子に本当になってしまったという展開が見事。なんともいえない不気味さに、ソワソワしながらページをめくった。マクドナルドに安心感を抱いている俺」でどんどん世界が画一化されていく様子と、表紙の牛丼屋でエネルギー補給されている様子がマッチしていることに、読み終わってから気付いた。どんどん「俺」が増えていく、というが、外観が同じになっていく、というわけではない。性別も年齢も学歴も職業も、そして辿っている人生も違う。「もう1人自分がいたらなー・・でも実際いたら・・」という話のレベルではなかった。はたして、「私」は、他の人との違いはどれだけあるのか?テーマは好きだが、サバイバルになって俺が俺を食い始めるというカニバリズム展開はちょっと浮いていた気もする。いや、共食いですらないか。自分が自分を食べるのだから・・
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
(2013年1月28日読了) 図書館の書架でこの本を見つけた時、亀梨くんがこんな映画を演るって言っていたよな。。。まさかのコレ?と思って借りてみた。 偶然からオレオレ詐欺となってしまったところから始まった話が、こんな形で終わるとは想像もつかなかった。 俺が俺でなくなって、他人が俺になり、目が覚める度に他人になって行く俺。どんどん俺が増殖して、誰も彼もが俺となる。皆俺だから考えることが手に取るようにわかるので、初めは嬉しくて楽しいけど、徐々に恐れる気持ちが強まり、果ては殺し合いになる。 物語のなかでは、本当に俺が増えて行っているけど、俺の中に俺を増殖させ引き篭もるのではなく殻を破れ、そして他人も自分とは変わらないんだとのメッセージを感じた。 非現実なのに現実的で、なかなか面白かった。
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ほんの出来心から始まったオレオレ詐欺から、最後は俺の大量発生が起こり、互いに削除し合う羽目に、SFとも形而上小説とも取れるシュールな物語であるが、俺の大量発生はリングシリーズの最終話の貞子の大量発生を思い起こさせた。初見の作家でシュールな装丁と映画化されるのを知って読んで見たが、...
ほんの出来心から始まったオレオレ詐欺から、最後は俺の大量発生が起こり、互いに削除し合う羽目に、SFとも形而上小説とも取れるシュールな物語であるが、俺の大量発生はリングシリーズの最終話の貞子の大量発生を思い起こさせた。初見の作家でシュールな装丁と映画化されるのを知って読んで見たが、次作も読んで見たいという気持ちは起こらなかった。
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ひょんなことからオレオレ詐欺を働いてしまった「俺」は、気付いたら騙したおばさんの息子になってしまった。 一方本来の母親のもとへ訪ねてみると、別の「俺」がすでに家に住んでいて… 「俺」が複数人いることで、他人と分かり合えていなかった「俺」が喜びを得る前半、「俺」があまりにも増え続...
ひょんなことからオレオレ詐欺を働いてしまった「俺」は、気付いたら騙したおばさんの息子になってしまった。 一方本来の母親のもとへ訪ねてみると、別の「俺」がすでに家に住んでいて… 「俺」が複数人いることで、他人と分かり合えていなかった「俺」が喜びを得る前半、「俺」があまりにも増え続け、自身のアイデンティティが揺らぎ始める中盤、そして怒涛の展開が待ち受ける終盤にかけて、特異な設定ながらまったく飽きさせることなく物語がドライブする。 物語にはマクドナルドや家電量販店、牛丼屋など生活を画一化させるツールが散りばめられていて、マックが居心地のいい場所と言い切る主人公に少し同意もしてしまう。 「俺」の独白が読む人の心をえぐる。 05年の小説だが消費サイクルが早い昨今でも古びることのないテーマだ。 あらゆる街が画一化されていき、「俺化」が止むことはないのだから。
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油断してた。トリック小説の類かと思って斜に構えて読んでた。でも変に書評読まずに読んでよかったかも。あと2010年当時に読まなかったのもまたよかったかも。こういう時代,まだまだ続くんだろうなぁ。
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