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カントの義務思想 の商品レビュー

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2012/05/25

この著者の書き方とどうも相性が悪かったのかもしれない。一つの節が長くドバっと書かれている印象で、正直言って途中で読むのをやめようか悩んだ。 訳注 道徳形而上学の基礎づけを読み終えた後だと、物足りないばかりかややもすれば不満が残るかもしれない。

Posted byブクログ

2010/08/26

カントは宗教論において人間は生来悪であると述べざるをえなかった。 この戦いの日々が一人の生のうちに解決し、やすらかな神聖性に到達するということはありえない。カントは人類史の憶測的起源で人生の短さに不満をもつ人に対して、もしも人生が現実に続くよりもいっそう長く存続することを望んでい...

カントは宗教論において人間は生来悪であると述べざるをえなかった。 この戦いの日々が一人の生のうちに解決し、やすらかな神聖性に到達するということはありえない。カントは人類史の憶測的起源で人生の短さに不満をもつ人に対して、もしも人生が現実に続くよりもいっそう長く存続することを望んでいるとしたら、人生の価値に対する評価について粗雑に理解しているに違いない、というのも長生きはただただ苦労と絶えず格闘する試合が長引くということだけだからである。 人間的本性が無関心であることができない対象の探究に無関心を装うとしても、無駄である。この無関心は明らかに軽薄さの結果ではなくて、もはや見せかけの知によって引き留めることができなくなった時代の成熟した判断力の結果である。 義務思想とは何か。それは期限という前史を忘却し時速してしまううぬぼれという存在に裂け目をもたらすということ。

Posted byブクログ