ムツゴロウの博物志 の商品レビュー
初出は1970年、文庫奥付は1975年。Wikの略歴を見ると、まだ北海道の動物王国に移住する前のエッセイだ。ここからムツゴロウを冠したエッセイがシリーズ化されていく。学生時代、会社員時代の回想部分は研究者の匂いがするが、他の部分はやがて開設する動物王国の基礎となるような、生物への...
初出は1970年、文庫奥付は1975年。Wikの略歴を見ると、まだ北海道の動物王国に移住する前のエッセイだ。ここからムツゴロウを冠したエッセイがシリーズ化されていく。学生時代、会社員時代の回想部分は研究者の匂いがするが、他の部分はやがて開設する動物王国の基礎となるような、生物へのあくなき愛情があふれてくる。特に犬の出産に付き添う部分は感動的だ。愛娘の成長(性徴)では、その冷静な生物に対する態度がなくなってアタフタする姿が微笑ましい。著者が少年時代を過ごした北満記も良かった。
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