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「暴力団壊滅」論 の商品レビュー

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2013/05/05

 「暴力団」の存在理由を認めるわけではないが、最近の警察・司法の強硬な対応にはやや違和感をもっていた。  その現状を知りたいと思って本書を手にとってみたが、「暴対法」以来の「盗聴法」「組織犯罪処罰法」などの強硬ともいえる施策にはあらためて驚いた。  「ヤクザには人権はない」とつぶ...

 「暴力団」の存在理由を認めるわけではないが、最近の警察・司法の強硬な対応にはやや違和感をもっていた。  その現状を知りたいと思って本書を手にとってみたが、「暴対法」以来の「盗聴法」「組織犯罪処罰法」などの強硬ともいえる施策にはあらためて驚いた。  「ヤクザには人権はない」とつぶやくべきか、しかし、これでも壊滅されない「暴力団」をどう捉えるべきなのだろうか。  やはりこれは、「暴力団問題」としてではなく、「社会のあり方」という視点で見るべきなのだろうとの感想を持った。  本書は「勉強会」の成果とのことで、項目ごとに著者が違うので、全体を通した考察という結論がない点がちょっと物足りないが、ひとつの問題提起としては興味深く思えた。

Posted byブクログ