思い出コロッケ の商品レビュー
向田邦子へのトリビュートということですが、それって文体模写のこと? あ、文体模写はパステーシュか。 力量のある人ですから、それぞれ読ませる短編です。読んで損はありません。 でも本当にこんなふうに書きたかった? 向田作品ぽくすることが目的になってない? という疑問も湧いてしまいます...
向田邦子へのトリビュートということですが、それって文体模写のこと? あ、文体模写はパステーシュか。 力量のある人ですから、それぞれ読ませる短編です。読んで損はありません。 でも本当にこんなふうに書きたかった? 向田作品ぽくすることが目的になってない? という疑問も湧いてしまいます。
Posted by
あんな女のどこに惹かれ、夫は家を出たのか。女の嘆き、男のぼやき、昭和の残り香…。亡き師、向田邦子に捧げる恋愛・家族小説集。 時代小説を書いている著者が、向田邦子さん風の、昭和の香りのするどこにでもいそうな人たちの、ありふれたお話をまとめた短編集。 向田邦子さんは、才能あふれる...
あんな女のどこに惹かれ、夫は家を出たのか。女の嘆き、男のぼやき、昭和の残り香…。亡き師、向田邦子に捧げる恋愛・家族小説集。 時代小説を書いている著者が、向田邦子さん風の、昭和の香りのするどこにでもいそうな人たちの、ありふれたお話をまとめた短編集。 向田邦子さんは、才能あふれる人だったと再認識しました。
Posted by
1980年代初頭が背景で懐かしさを感じます。「ギンギラギンにさりげなく」が流行っているとか。ジョンレノンがニューヨークの自宅前で射殺された頃を背景としたクリームシチューの話はよかったです。各物語の前に描かれている挿絵がちょっとレトロ(昔のウィスキーの宣伝のような感じ)で良い感じを...
1980年代初頭が背景で懐かしさを感じます。「ギンギラギンにさりげなく」が流行っているとか。ジョンレノンがニューヨークの自宅前で射殺された頃を背景としたクリームシチューの話はよかったです。各物語の前に描かれている挿絵がちょっとレトロ(昔のウィスキーの宣伝のような感じ)で良い感じを醸し出しています。挿絵を見て物語を想像したうえで読み始めると楽しめます。
Posted by
向田邦子ドラマのノベライズで名をはせ、今や時代物の書き手となった諸田さんが、「小説新潮」誌で手がけた現代物の向田邦子トリビュート作品。 「コロッケ」、「黒豆」、「パエリア」、「ミートボール」、「すき焼き」、「シチュー」、「ベリーニ」と、いずれも食べ物の名をタイトルにした 7編の物...
向田邦子ドラマのノベライズで名をはせ、今や時代物の書き手となった諸田さんが、「小説新潮」誌で手がけた現代物の向田邦子トリビュート作品。 「コロッケ」、「黒豆」、「パエリア」、「ミートボール」、「すき焼き」、「シチュー」、「ベリーニ」と、いずれも食べ物の名をタイトルにした 7編の物語は、手慣れた筆致で庶民のやるせない人生を描き出す。あえて句読点を多用した短い文が絶妙な言葉のキャッチボールを生み出していて、向田作品に似た会話の味わいがするのはさすがというべきか。どの物語にも、1981年にヒットした音楽作品がバックグラウンドミュージックのように書き込まれているのは、その年に亡くなった向田邦子へのオマージュと聞く。何度眺めても、タイトルが「思い出トランプ」に思えてしまうのもそのせいか。
Posted by
向田邦子へのトリビュート、と銘打っているように、内容的には正に確かにそれっぽい短編集。ただ、内容的には向田さんほどの深みや突っ込みがない。この作家の時代小説はうまいと思ったが、この本は、どこか消化不良な感じがした。
Posted by
- 1